ぎっくり腰
ランキング3位ありがとうございます!!
すごく嬉しいです。
頑張ります!!
朝のセバスとの鍛練は、セバスがぎっくり腰を再発させた事により途中で終わりとなり、アマリーは着替えを済ませるとルルドからの手紙を執事から受け取った。
アマリーは窓辺に腰かけると膝を撫で、呼吸を整えてからルルドの手紙を読み、読み終えると小さく息をはいた。
もう何通目になるであろうか。
ルルドは筆まめなのかすぐに手紙の返事と、そしてそれに添えられて綺麗な花が送られてくる。
花はうきうきとした侍女がいつも微笑ましげに飾ってくれる。
手紙の内容は、日々の事柄や、こちらの身を案じるような言葉が綴られておりアマリーはまた息をはいた。
「まるで、普通の婚約者とのやり取りみたい。」
小さく自分で呟いた言葉に頭をふった。
婚約者であったダンはこんなにも手紙をくれたことはないし、花なんてアマリーの誕生日くらいのものであった。
期待してはダメなのに、手紙のやり取りをすればするほどにわずかに期待してしまう自分がいて嫌になる。
その時であった。
ガタリと庭の方で音が聞こえて、外が騒がしくなったこを感じ、はしたないと思いながらも窓から身を乗り出して覗きこんだ。
「アマリーお嬢様!お逃げください!」
そこにはセバスが腰を押さえながら剣を片手に立っており、アマリーは目を丸くするとひらりと窓から外に飛び出しセバスの肩を支えた。
「どうしたのセバス?!ぎっくり腰なのに、動いては駄目じゃない!」
「お嬢様!わしがいながら情けないが、今から安全な場所までとにかく逃げるのじゃ。」
「え?」
「おそらくエミリアーデ様からの刺客じゃ。逆恨みにも程があるがな。ロッテンマインとエルドラドの研究所を頼るのじゃ!よいな?!」
「え?え?」
「お父上は今城へと召されているじゃろ。城はかえって危険じゃ!さぁ、馬に乗り急ぐのじゃ!」
アマリーは腰を押さえながら手を引くセバスに連れられて馬小屋まで行くと、自分の愛馬にまたがった。
騒がしい足音が響き、こちらに走ってくる騎士らが目にはいる。
セバスはアマリーの馬を叩き走らせた。
「セバス!?」
「行ってください!」
セバスは騎士と対峙し、アマリーに行けと言う。馬が走り出し、セバスが小さくなっていく。
アマリーはセバスが逃げろと言うならば逃げた方が良いのだろう。それは分かっていた。だが、ただでさえセバスはぎっくり腰であり、大丈夫か心配になる。
迷いながら走れば馬の足取りは意図せず遅くなる。
その時であった。
馬の足音が響き、追っ手が駆けてきたのが分かり、アマリーは慌てて馬を急がせた。




