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第四十七話

「ふーやぁっとついたぁ!」

「酒呑うるさいぞ。変人扱いされたいのか?」

「ひどくない!?僕何度も言っているけど、君の主人だからね!?」

「話しかけるな。俺まで変人だと思われるだろうが。」

そう言った軽口を叩き合いながら僕と蓮は、鉱山町へと到着した。はずだった。宿として見つけた場所の中で、一人の少女が主人と争っていた。

「どうして?なんで私は宿に泊まれないの?」

「すまない。今厄介な奴らが来ているんだ。すまないが、ユウ急いで出てくれ!」

「何をしている?」

「くそっもう帰ってきやがったか!おい、そこのお兄さん!この子を連れて外に出て行ってく『ドカァァン』くそ!なんだってんだ!?」

そうして、主人は僕に向かって少女を連れて外に出ていくように頼んだが、その次の瞬間宿の扉が突如として爆発し外から、少女が前に出ながら白い鎧を着た騎士達が歩いてくる。

「『なんだってんだ』ですか?随分と酷い言い方ではありませんか。淑女に対する言葉ではないと思いますよ。それにしてもこの町の人々は愚かだな。なぜ混ざり物を守ろうとする?」

「ふざけんな教会のクソやろうどもが!この子はまだ小さいんだぞ!子供なんだぞ!なのに、なのになぜお前はこの子を殺そうとする!?」

(マジか!よりにもよってプロテスタントかよ!教会勢力にでも追われているのかと思ってたが、プロテスタントとなると少々話が変わってくるな。)

「それは当然だ。なぜなら、それが神々が望まれたことなのだから。さあ、その混ざり物をこちらに引き渡せ。」

「そんなことできるはずがねぇだ「主人、急いで裏口の方に向かってください。ここは僕が食い止めますので。蓮!君も彼らについていくんだ!」ありがとう兄ちゃん!この恩は決して忘れないぜ!」

主人達が逃げるところを目に収め、僕はアゴニーと白龍を手に握る。

「愚かな。何故命を無駄にする?」

「ハッ!理由なんてないさ。ただ、君たちの考えが君たちの目的が気に食わないから僕は刃を手にとったそれだけで十分だろ?それともあれかい?君らは、理由がなくては戦えないとか抜かすつもりじゃないだろうね。」

「笑止千万と言ったところですかね。私たちは神のために戦い、神のために死ぬのです。その生き方に、いっぺんの悔いも残さずにね。」

「そうかい。それじゃあ、そこの女騎士様はどう思うんだい?」

僕が、女騎士を指さすと僕の一言を聞いた騎士達の周囲の空気が、一変した。

「おや?空気が一変したね、あたりかな?」

「なぜ、わかった?」

「何単純な事さ。見た感じで言うのなら、君たちプロテスタントだろ?元来、カトリックの方での戦闘手段は魔術などのような神聖な力を利用した道具を使用してメインに戦う。だが、君たちは甲冑に身を包み帯剣している。それはカトリックか大陸の方の宗教だけだ。だが、大陸の方はまずない。あれは成り立ちからしても君たちと価値観が大きく違うし一人一人が尊敬に値する人物だ。そしてプロテスタントは基本的に『聖女』と言うシステムを導入していると聞く。そしてその騎士は必ず女性で構成されるとも。だからだよ。だから僕はあなたを女性と考えた。それだけだ。さて答えはどうだい?」

「・・・・私は、我が主君の命令に従うだけだ。」

「なるほど、ご立派だね。そして見事な忠誠心だ。敵じゃなかったら配下として欲しかったくらいだよ。それじゃあ、始めようか。その忠誠心、貫き通して見せるといい。」

そうして、僕はアゴニーを強く握りしめた。

「こちらとしてもそうしてくれた方が助かると言うものだ。聖女が騎士クラウシア・ヘップバーンいざ参る。」

そう言って彼女は剣を掲げ僕に切り掛かってきた。

「危ないね。(どうにも動きが早いな。片手に盾を持っていて全身を鎧で覆っていると言うのに、なぜこれほど早く動ける?)」

「やってしまいなさいクラウシア!」

(なるほど!彼女が原因か。見たところ、自分でも知ってか知らずかわからないが声援を送ることで強化されている。厄介極まりないな。だが、)

「力の差など技術だけで殺せるものなんだよ!」

そう言って僕はアゴニーを回転させるすると、クラウシアの刃は滑り一瞬だけだが余裕が生まれた。その瞬間を見逃すわけにはいかない。

「すまないが飛び道具も使わせてもらおうか。」

そうして僕は白龍から、雷でできた弾丸を発射した。だが、流石に聖女の護衛というべきかクラウシアはかろうじて弾丸を避けた。だが、流石のクラウシアといえども少々体力の消耗が蓄積するようだ。息切れが見えてきた。

「正直言って殺したくなかったが、しょうがない。能力を使わせてもらおうか。」

それを聞いた瞬間、僕は地面に巨大な氷を生成して逃げ果せる。

「待て!お前に誇りはないのか!?」

「誇りなんてものあるわけないでしょうが!僕はまだ十二歳だ!それに僕の仕事は足止めだからね、逃げさせてもらうよ!」

そうして軽口を叩きながら、僕は宿の中から脱出した。

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