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第四十三話

『なあ、主人一ついいか?』

(うん?どうしたんだいアゴニー?)

僕は次の目的地へ歩いている途中で、アゴニーに話しかけられた。

『主人ってさあ、なんであの変な造物と戦った時に()()()()()()使()()()()()()()()?』

(へ?)

アゴニーが言ったことは、僕の頭からすっかり抜け落ちていたことだった。

『主人って確か空気中の妖力吸収して無限に能力使えたはずだよな。たとえ『memennto mori』の代償として固有空間とかを使えないといえども『幻想剣術』やらでどうにかできるような相手だっただろ?それを不思議に思っててさあ。』

(ヤッベ、忘れてた!)

『はぁ!?普通忘れるかそんな特殊能力!』

(フッ、甘いねアゴニー君の目の前にそんなやばい能力忘れてしまっている人物がいるよ)

『そ、そうか。後主人神の造物殺したからかしらねえけれど、我の力も少し戻ってきたから。』

(へえ!それはいいことだね。ところでどんな能力なのか、教えて貰ってもいいかい?)

『それはまあまた今度と言ったところだよ。ところでどこに向かっているんだ?』

(僕が今向かっているところ、それはとても重要な場所なんだ。その名も『多々良鉱山』この国に存在する場所で最も優秀な鉄が取れる場所だよ。僕はそこを取りに行く。そして、もう一人の配下もね)

『そいつはどんな能力持ってるんだ?前に送ったほむらっていうやつの能力はかなり特殊な能力だったけれども。』

(彼女は、どちらかというと成長し切れば僕でも倒すのが難しくなるよ。まあ、殺さないという条件付きだったらの話だけどね。殺すとなると一瞬で終わるし。)

『どんな種族なんだ?』

(おや?種族が関係していると思うのかい?)

『当たり前だろ、前に主人が選んだあの立烏帽子という女は鬼との混血児ほむらはドワーフとの混血児だろう?今回勧誘するのはどんな混血児なんだ?』

(うーんとね、竜!)

『はい!?今流と言ったか!?いや冗談だよね!ねえ、お願いだから冗談と言ってくれ!そもそもの話が、竜という種族は完全に滅んだんじゃなかったのか!?』

(そうだね。確かに滅んだだが生きている。それが真実だ。彼女は、僕の予想では急がなくてはいけないからね。オーディンたちを殺す上では、竜は大きな戦力になりうるしね。)

『そもそもが話、竜とは言っても混血児だろ?神とか殺せるほど強いのか?』

(隔世遺伝って言葉知らない?まあ簡単にいうのならば、時代を経て先祖の特徴を子孫が濃く受け継ぐことなんだけれど。)

『まさか、会いに行く奴がそれなのか?』

(大正解!まあ、多分今はまだ覚醒していないだろうから成長しきった後でだけど戦力確保にはちょうどいいからね。)

『なるほどな。ッ!主人、残念だが敵襲だ。』

(敵襲!?なんで?何処のどいつが?)

次の瞬間、僕の足元に矢が突き刺さった。


まあ『平安宴歌』の世界にも隔世遺伝ってものがあります。だけど、その代わりに異端児とか忌み子とかそういうふうに蔑まれたりしますが・・・人間って未知を怖がるもんですからね。

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