第二十話
あれから、7年が経過して僕は12歳になった。だが今まで変わったことは特にはなかった。強いていうとするのならば、茨木童子の能力が使える様になったことだろう。彼の能力『雷神』は少々特殊だし汎用性もかなり高いと言えるだろう。それに今検証中の技は場合によっては格上すらも倒すことのできる可能性を秘めている。その点においても、一対一の対戦を何よりも大切に思い強者を尊重する茨木童子と戦えた事は運が良かったと言えるだろう。
さて、目下の目標としてはやはり僕が朝廷内で一定以上の権力を持つことそれが挙げられるだろう。何せ僕の父さんを陥れるのは四大貴族のうちの赤月家以外全ての家系だ。
(とはいえ、いかに権力を高めると言ってもどうすれば良いだろうか。御前試合でもするか?いや、それは実質不可能に近い。となるとどうしたほうがはやいか・・・)
まあいい、とりあえず僕が今すべきことは裏ボスを早めに討伐すること。その一点が挙げられる。
(彼女?彼?どう言ったら良いのかはわからないがあの人物はまさに凶悪。神の思し召しとかいって基本手を貸さない主義の教会が手を貸すくらいにはヤバい強さを持っているそんな人物だ。早めに倒しておいて損はない)
そうして、僕は原三郎と母さん達とともに《《立烏帽子山》》に向かった。
道中母さんと会話を繰り広げる。
「母様、とても嬉しそうですね。普段よりも機嫌が良さそうな表情をしていますよ。」
僕がそう言葉を発すると、母さんは微笑みながら返事をしてくれた。
「あら、わかってしまう?ええ、とても私は今機嫌がいいわ。なにせ療養生活中だからといって、あの人とはよく釣りに行くのに私とは一切旅行や買い物なども行けなかったあなたが、今一緒に私と旅行に行っているのだもの。とても嬉しいことこのうえないわ。」
そう、今この場に父さんがいないのは母さんの療養生活中、僕と父さんの二人で渓流釣りに行ったりしていたことが母さんにバレたからである。それを知った、母さんはまさに烈火の如く怒り狂い、こうして本来であったらついてこない様な場所についていく権利を獲得したのであった。
(いやあ、あん時はマジで怖かったなあ。一瞬母さんの頭にツノが生えたのかと見間違えたくらいだった。そして、父さんが完全に例えるのならばハムスター見たくなっていたところにはまったくもって驚いたな。)
ちなみに、うちの家は母さんが一番権力を持っている。
「ああ、それと酒呑?あなたは料理をしないでね?絶対よ?」
ちなみに僕の料理はなぜか、ダークマターみたくなるからか調理室からは出禁を食らっている。解せぬ。僕はただ分量の二倍材料を入れて二倍加熱しただけなのに・・・
「それにしても、なぜ僕についてきたんですか?母様とだったら、都に行ってもよかったのに。」
それを聞いた、母さんは答える。
「貴方が、行きたがっている様に見えたもの。だからかしらね。さて、酒呑ついたようね。ここが、立烏帽子山」
その瞬間、僕の目の前に聳え立っていたのはまさに紅に染まり切った紅葉の森。
(すごいな、ゲームでとても美しいとは聞いていたがこれほどまでとは。)
その瞬間だけは、僕も歳を忘れてはしゃぐことができた。
「さて、酒呑貴方にはやりたいことがあるのでしょう?行ってきなさいだけど必ず無傷で帰ってくること!茨木童子の時みたく1日眠りにつくなんて許さないからね!さあ、行ってきなさい。」
その言葉に、僕は一瞬涙が出そうになるがそこは僕も12歳我慢することも覚えるとしだ。
(敵わないなあほんと、この人には)
「ありがとうございます母上」僕は母さんに向けて礼をすると、立烏帽子山に向かって歩き始めた。
立烏帽子山を捜索し始めてから、数時間が経過した。
「全然見つからない!」
それは当然といえば当然だろう。僕が知っているのは立烏帽子山に住んでいるということだけそうそれだけなのだ。
「しょうがない!能力を使うとしよう。『能力解放 やまびこ』」
そうして僕はアゴニーを地面に突き刺しその音の反響で、山を探索する。
だが、裏ボスらしき人物は見つからない。一人だけ見つかった様だがどうも男たちに襲われているようだ。
(なあ、アゴニー助けに行ったほうがいいかな?)
僕は、アゴニーに尋ねた。
『主人のことだ、どうせ我がやめておいたほうがいいと言っても助けに行くんだろう?だったら行ったほうがいいと思うぞ』
そう言って、ぶっきらぼうに返してきた。
(ああ、そうだな。本当にいつもありがとうアゴニー)
そう言って僕は、森を走り始めた。
今日はこれで終わりです。思ったんですが、妖怪とか神の武器の能力って拡大して解釈すると、とんでもない事思いついちまったんですよねぇグングニルあれ正直言って滅多なことじゃ扱えないな。
(ちなみに作者が一番ポテンシャル持っている便利枠だと思ってるのがやまびこくん。空気クッションにしたりだとか超音波カッターにしたりだとか応用性満載なんですよね。




