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sin僟・ザイガ  作者: HEiTO
第三章 地天激動大戰篇
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四十七ノ罪 それぞれの願い

「君たちは生き返って一体何を望む!?帰っても兄はノイローゼで以前のように明るく勉強を教えてくれるわけでもなし、家族も出来の良い君より兄を選んだ。そんな家庭で君はこれからの人生楽しく歩めるのか?学校では虐められ、ずっと家で引きこもってばかりの毎日。新しい遊び道具(ゲーム)もすぐにクリアして楽しみがなくなる。家族もいつまでもキミの傍に居るわけではないのに。君はこれから先、生き返って何を成すつもりだ。君に何が成せる?答えてみろ!好きな彼氏に振られ、別の女に盗られ、それでも君はまた恋愛をするつもりなのか?自分の存在意義をそこに見出せるのか?次にできた恋人が別の女を好きにならない確証は?根拠は?一体どこにあると言うんだ?もし別の女を好きになった時、君は一体どうするのだ?友人に裏切られ、家族に裏切られ、そんな君がどうして生き返ることを望む?生き返ることに何の価値を見出す?君の持っていないモノをそこの彼は持っているようだが、君にそれを得られる程の度量はあるのかい?裏切られた人間はこの先ずっと疑心暗鬼に過ごしていくのだ。それを君は人を疑うことなくこの先やっていけるのかい?そして君は、先の戦いで街を破壊し、数多くの命を奪ってきた。それに君は嘘を吐かず、ちゃんと向き合う覚悟があるのかい?友人たちにちゃんと胸を張れるほどの人生を送っていけるのかい?君のような魔性な女、世の男共は放ってなどいないだろうね。何としても手に入れたい。ヤりたい。そんな気持ちで君を生前と同じ目に合わせるだろうね?それでも君は生きたいと願うのかい?凌辱され、捨てられ、また別の男に犯され、それを君は耐えられるのかい?いつまでもそこの彼に守っていられると思うなよ?人はすぐに死に孤独になる。その時、君達は一体どうする?誰も助けてなどくれない。自分一人で生き抜かなくてはならない。君達の様に不幸な目に合ってきた人間ばかりではない。その時、君達はその人々を憎まずにいられるか?その人物の幸せを常に祈っていられるか?他者は他者の気持ちなど分かるはずもない。結局は、自分自身じゃないのだから。気持ちを汲みとれる人物がいたとして、その人物が100、気持ちを汲み取れるかと言われたらそうじゃない。精々100あるうちの10もあればいい方だろう。その人物がいたとして、君達のこれまでの生い立ちを分かってもらったつもりになったらどうだ?腹が立たないか?「俺の何を知っている」、「私の何を知っている」そりゃそうだろう。所詮その人間も他人なのだから。君達のこれまでの人生何一つ分かっていない。分かるはずがない。それが人間と言うモノだ。そんな人間達がいる世界に君達は戻りたいのか?」


間髪入れずアンフェールは続ける。


「だから、君達は生き返った方が地獄なのだよ。今。ここで。私に殺された方が幾分幸せだと思うのだがね?地獄に堕ちた哀れな同類共から嫌われ、そして君だよ。神嶌傑。君のその豪胆さ、そして生き返って、君はどうする?君の性格であれば友人など簡単にできよう。だが、その友人が君の過去を知ったら……。情報なんてどこかで得ようとすれば簡単に得られるものだ。現に私は君達の過去の情報をこうして得られている。君の過去に犯した罪を未来の友人が知った時、君は一体どうするのだ?それに情報なんて形のないモノすぐに拡散し、噂好きの人間どもはそこから誰でも思いつく(オリジナリティ)溢れるしょうもない詳細(ディテール)を施しながら好き勝手に君の話を膨らませ、後ろ指を指すだろうね。それを君は耐えられるのかい?暴力と言うのは人類にとって一番好かれているモノであり、嫌われているモノだ。一つ拳を出してしまえば、それは嬉々として拡散され忌み嫌われ続ける。どんなに本人が正当な理由で手を出そうと、人々に「すぐに手を出す人間だ」とレッテルを貼られ、|話し合いで解決できない程度の《すぐに暴力で解決する》人間なのだと馬鹿にされる。君は周りからそう思われているのだよ?いくら君に正当な理由があったとしてもね」


「僕は、どんなに蔑まれようと、どんなに兄の方が愛されようと、僕は誰にも負けない程に兄を愛そう。僕が得た知識は全て兄から貰ったものだ!ならば!兄は僕を生み出してくれた親も同然だ!兄がいなければ、今の僕は無い。だから、感謝している。これまで兄の事を疎ましい存在などと感じたことはない!だから私は愛すのだ!兄を誰よりも愛すと誓う!」


「自分に成したいことなんて無いよ。成れるわけなんてないんだし。だけど、父さんや母さんには会いたいな。今までさんざん迷惑かけてきたけど、それでも最後まで自分の事を愛してくれたんだ。だったら、生き返った後くらいはさ、家族に恩返し的なことしたいなとは思うよ」


「ほんと都合のいい女って言うのは辛いわ。相手なんて全部こっちの都合なんて考えずに、誘ってくるんだから。ま、それにホイホイついていくあたしもどうかと思うんだけどね。だけどね、やっぱり惚れた相手って言うのは、余程のことがない限り、最後の最後まで好きな気持ちが離れるわけじゃないし、どうにかしてあげたいって思ってしまうものなのよね」


「私も本で読んだことがあります。いい女って言うのは、男を気持ち良くさせて掌でコロコロ転がす女だって!それと、一度惚れた相手なら、最後まで愛する覚悟を持って、一緒に困難を乗り越えるパートナーになることだって!」


「「だから、惚れた相手が生き返ることを望んでいるなら、あたし(私)達が、それを叶える手助けをするのは当然でしょうがぁぁぁ!!!」」


「俺は神嶌傑を超えることが出来たらそれでいい!!卒業すれば一人で生活もできるし無理して家族と過ごす必要なんてないしな!それに、俺はもうここにいる仲間全員を信じている!だから余計な心配はすんな!」


「傲慢に生き、怠惰に堕ち、嫉妬に狂い、強欲に塗れ、暴食に喰らい、色欲に溺れ、憤怒に捧げた結果。君達は人々から嫌われ、不名誉なレッテルを貼られ、それでも生き永らえようとする。実に滑稽で、面白く、不思議に思う生き物だよ。君達は」


「人間は他人の気持ちを全て理解できるわけじゃない。それはその通りだろうな。相手に自分の気持ちが、過去が全部わかっていたら気持ち悪いし、怖いさ。それでもな、少しでも、心が挫けそうなときに傍にいてくれる、弱音を吐ける、自分の犯した過ちを話すことが出来て赦してくれる。百も理解しなくていい。一でも十でもいい。自分の事を少し理解してくれるだけでいいんだ。それだけで人の心は救われる」


「甘いな!!弱音を吐けば人はそこに漬け込み、君達をいいように扱うだろう!!私の様に!!それでも君達は良いのか?人と言うのは意地汚く、他人の不幸を密の様に啜り取るような生き物だ!私は悪魔だからこそ断言できる!人の欲望を司る悪魔だからこそわかる!ニンゲンと言うモノは必ずしも自分の欲望の為に生きている!自分が良ければそれでいい!他人がどうなろうと知ったことではない!それが人間なのだ!我々悪魔がいなければ人間と言うモノは只の生きた人形だ。悪魔がいるから、美味しい食事を堪能でき、脳が絶頂する程の快楽を得られる。なのに、崇拝するものは神!何故だ!神が君達に何をした!何を施した!気まぐれで生き物を生み出し、気まぐれで生き物を殺す。それのどこが偉大な存在だ!神がそんなに万能な存在であれば、誰も不幸に堕ちることはなく、全生物が仲良く暮らせるだろう!何故そんなことに気がつかない!だから私はこうするしかなかったのだ!私は私自身の心を殺して!悪魔の祖に手を掛け、そして生み出した!君達の力を!!!」

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