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TRPGをベースにしたAI管理RPG。クリア後に竜の力を手に入れ転生した俺。TRPGの知識で生き延びて必ず現実世界に帰って見せる!!  作者: 春の小川


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第4話「外の世界」

木の根が絡み合い、まるでトンネルのようになっている。

差し込む薄明かりが幻想的で、どこかテーマパークのアトラクションみたいだ。


そんなことを考えていると、エルシナーデさんがふいに立ち止まった。

「どうかしました? またモンスターですか?」


「ううん。私が案内できるのはここまでなんだ。これ以上は――見えない壁に阻まれて、進めないの」


もう少しで外の光が見えるというのに、それを目前に阻まれるなんて……残酷だな。

こんな薄暗い”胎内”の中で、数十年も彷徨っていたなんて。


――さっき俺、魔石を拾って、と何気なく言っちゃったけど、

彼女の立場を思えば、ひどいことを言ってしまったな……。

ここまで案内してもらった恩もあるし、何とか力になれないものか。


「アキラがそんなに気に病むことないよ」

「それに……さっきのことはもう気にしてないから。久しぶりに誰かと話せて楽しかったよ。――また来てくれると嬉しいな」


うーん……。

彼女と話せたのは、俺だけなんだよな。

“竜人”になったことで、普通の人間とは違う”力”を得たからなのか?

そういえば、人類種にこんなにも友好的な霊体なんてゲームには存在しなかった。

現実になったとはいえ、ゲーム的に考えるなら――俺が何かの“キー”なのかもしれない。


「エルシナーデさん。ものは試しです、一緒に外へ出てみましょう」


「……」

「そうだね。アキラが私を認識できたのなら、もしかして……神様が君を私に遣わせたのかもしれないね」


おおう……そんな言い方されたら、ちょっとドキッとするだろ……。

(いやいや、これは今後の展開に対するドキドキだ。だって、失敗したら彼女はまた彷徨う事になってしまうじゃないか。断じて下心からじゃない)


エルシナーデさんは、見えない壁を確かめるように手を伸ばし、ゆっくりと歩き出した。

俺も隣に並び、一歩一歩、慎重に進む。


そして――木の根のトンネルを抜けた瞬間、眩い光が視界を満たした。

「うぉっ、まぶしっ!」


「やった! 外だ!」


どうやら無事に”胎内”を脱出できたらしい。

あんな薄暗いところ、美少女がいていいところじゃない。彼女には外の”光”が似合う。


エルシナーデさんも数十年ぶりの外に興奮しているのか、あちこちに飛び回って景色を眺めている。

……って、あんまり遠くへ行かないで! 足場悪いんだ、それにはでっかい材木まで担いでいるんです!


やっと追いついたと思ったら、彼女が急に動きを止めた。

「どうかしました? 急に明るくなったんで目が眩んだとか?」


「違う。君から離れた途端、意識が朦朧としてきて……でも、今はもう平気」


むむむ。つまり、俺と一緒にいれば外に出られるけど、離れすぎると意識が薄れていく?

俺が彼女から離れすぎるとどうなってしまうんだ?

それを試すのは危険すぎるな……最悪、消滅なんてこともあり得る。


「なるほど。じゃあ、あまり離れて行動しないほうがよさそうですね」

「うん、そうだね。――ところで、この後、街に行ってみようよ」


(えっ!? ”光の胎内”の近くに街なんてあったか? ゲーム内にはなかったぞ……)


「ここからそう遠くないはずだよ。何十年も冒険者を見てきたから、外の話くらいは耳にしてたんだ」

「そうですね。街で魔石と、この《キラー・ウッド》の材木を換金したいですし。また案内お願いします」


「……。よし、行こう!」

ん? 今、微妙に間があったけど……まぁいいか。

再び、エルシナーデさんの案内に頼るとしよう。

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