黒狼の追憶
戦争が激化していた時代、互いの領土を巡り争い合う最中、我は勇者の敵として相対している。
ただ、我としては人類や領土の支配などに何の興味はなく好き勝手か出来る魔族側である方が何かと都合がいい。
理由は何故が? ただ、我が気に入らん者を倒し強者を求め弱肉強食を極めるのに都合の良い口実が欲しいだけに過ぎない。
我の強さで屈服させ甲斐あって畏怖や強者と知れ渡るが人類勢はそれでも戦い挑む者をいてそれを迎え撃ち。そして完勝し続ける日々を送りいつしか我を『災禍の幻獣』なる異名が広まり向こうも敵わないと痛感したのかこの時代最強の勇者に希望を託し我の前に立ち塞がり幾多の場所を変え戦う内、現在はザズカ大森林で勇者と死闘を繰り広げている。
『ここまで我と戦えたこと褒めてやろうぞ、勇者よ』
「どうも、天下の黒狼様に褒められるのも悪いきがしないね」
皮肉に飄々(ひょうひょう)とした態度で苦笑する忌々しい勇者との死闘はムカつくが戦況は均衡し闘いの余波で木々は薙ぎ倒れ地平は剥がれ斬撃の傷や魔法による爆風でクレーターが出来る有り様だが勇者はまだ我に立ち向かい様子に少し冷や汗が垂らす。
『勇者よ。そろそろ限界が近いではないか?今すぐ素直に殺されるのであれば、特別に我の供物にして食らってやろうぞ。感謝するが良い』
「それは、ごめん被る。こっちにだって引けない事情ってのがあるんだ。そちらもそろそろガタが来てるじゃあないかい? ここで大人しくやられてくるなら勇者直伝の剣捌きて君を美味しく調理してあげよう。
なに、ちゃんと残さず食べるから安心して成仏してくれると僕としては大いに助かるだけどな〜〜」
『ふん。お主は我がいいまで戦った中で一番悪趣味な相手よ』
「お褒め言葉として受け取っておくよ」
互いに売り言葉に買い言葉を交わし始めて敵に対して憎悪を抱く奴が現れる。
『「••••••••••」』
静かに向かうその二人の戦いが終幕を迎える。
「この一撃で決着をつける‼️」
『ふっ、ぬかせ。食い殺してくる』
死力を振り絞り最後の一撃を繰り出すがその時と「今だ‼️」と勇者が叫ぶ。
「君には、ここで落ちてもらうよ」
『なぁ⁉️これは』
思わずハッと驚き不覚にも我の周りの地面が消え大型のクレータードームが出現し空を駆けることが出来ぬクロウは谷底に落下し勇者の方は空中に魔法による足場を作り難を逃れる。
どうやら、事前に罠を設置したらしく、我を疲弊させた所で罠の場所に誘い込む算段であった。
『姑息なまねを勇者。——っ⁉️』
落下した底には、魔法陣が張り巡らされ体を縛り結界が展開される。
『これほどの結界、いつから。••••ちっ。壊れん』
「お前と戦う前からだ。それともう一押しだよ」
『なぁ!馬鹿なその魔法は‼️ 』
勇者が追撃で出した魔法は広大なクレーターを埋め尽くさん多い被る巨大な大岩が魔法陣の中から出現し我の頭上を覆い被さる。
『もしや我を封じようと最初から企んでおったのか』
「悪いね。これ以上に厄介な君と死闘を繰り広げらさ、死力をつくし疲弊しきりること受け売りだから。 まだいる敵を倒して行かないとこの世界は救えない」
『キサマぁぁぁぁぁぁ————っ‼️』
空に歪な景色を勇者よって見せつけてられ、
「これしかなかったんだ、すまん」
そう。最後に勇者が残した言葉は少し寂しげで気に入らない。
『いずれ封印を壊し我がいずれ食いちぎってくれるぞ勇者‼️』
死闘の末に疲弊しきった体を癒しいずれ結界を壊す時を首を長くして待つことにした。




