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腐敗貴族

ルシアンは兄の手帳を見ながら

「兄さんはレイモンドを疑っていた」

カイル

「繋がりがあったでヴィクトリアが死んだ今。証拠はないぞ。」

ルシアン

「そうだな。だからこれから証拠を集める」

 まずは、レイモンドに関する調査を自分たちで再度行おうか。

 そうだな庶民、商人、貴族、警察いろいろな層に話を聞きたい。

 手分けして調査しよう。

 俺は、庶民(市民)、貴族をあたる。カイルは商人、警察でどうだ?」

カイル

 「いいぜ。じゃあ4日後に情報をまとめようか」

ルシアン

 「了解した。」

 

ルシアンとカイルは分かれそれぞれ調査に向かう。

ルシアンはまず一般市民からレイモンドの評判を聞くことにした。

市民の情報と言えば、ご婦人たちの噂話は馬鹿にできない。

そこで大家であるベアトリスに話を聞くことにした。

家に帰るとちょうどベアトリスとトリスさんが談笑していた。

ちょうどいい。二人に話を聞こう。

ルシアン

 「こんにちは。ベアトリスさん、トリスさん。」

ベアトリス

 「あら。おかえりなさい。今日は早かったのね。」

ルシアン

 「ええ。大学の授業が早く終わったので。

  そういえば今日の大学の授業で都市計画の話が出て

  何でも旧市街の再開発計画でレイモンドと言う人の会社がメインに計画するとか」

ベアトリス

 「ルシアン。あなたの専攻は法学部ではなかったかしら?」

ルシアン

 「はい。僕は法学部ですが、留学先のローテリアル大学は

  学部横断履修制度があるのでいろいろな授業を受けているんです。

トリス

  「旧市街の再開発計画はレイモンドさんのところがおやりになるのね。。。」

ルシアン

  「はい。そうみたいですね。どうかされたんですか?」

トリス

  「いえね。。レイモンドさんは幅広くいろいろな事業をしているけど

   従業員への賃金支払いを渋ったり、

   気に入らないことがあると部下に当たり散らかしていたりするみたいで

   あまりいい噂を聞かないのよ。それに貴族であることを鼻にかけて

   庶民を常に見下しているしね。。。」

トリス

   「それに昔ね、レイモンドさんに逆らった商会があったのよ。

    その後、その商会の主人が横領容疑で逮捕されたの。」

ベアトリス

   「でも結局証拠不十分で無罪だったのよね。」

ルシアン

  「そなんですか。。。あまり好ましい人物ではなさそうでね。」


さて次は貴族への聞き込みだが。。。

そういえば、明日、魔道法学の授業があるが教鞭をとっている

エイドリアン教授は爵位を持っていたはず。

授業が終わったら聞いてみるかな。


ーー翌日

授業が終わって教授に話を聞きにこうとしたが

教授は複数の生徒に囲まれていて話をできそうにない。

丁寧でわかりやすい授業、真摯に生徒と向き合う教授として

大勢の生徒から慕われているからしかたがない。

ルシアンが諦めて違う方法を考えていた時だった

エイドリアンから呼びかけられた

 「櫻塚くん。」

ルシアン

 「はい。教授どうかなされましたか」

エイドリアン

 「いや。君の禁書管理法に関するレポートが良かったのでね。」

ルシアン

 「それはありがとうございます。

  そういえば禁書管理法なのですが禁書は通常国の正式な許可申請が

  下りないと譲渡、販売はできないはずですがその許可審査は最低でも数ヵ月かかるのに

  この前、レイモンド子爵が随分早い期間で譲渡許可が出ていましたね。

  何か理由があるんですか?」

  

エイドリアン

 「ああ。そのことか。

  彼は政治家や官僚との繋がりが深い。

  年長者の老婆心と思って聞いてほしのだが学生の君が相手をするには危険すぎる。」

  

ルシアン

  「・・・わかりました。ありがとうございます。教授」

  

そのころカイルはある不動産屋にいた。

レイモンドは幅広く事業を手掛けているが特に土地の開発や売買についてよく知られている。

そこで部屋を探す振りをしてスタッフに話しかけた。

旧市街での部屋を探しているんだが今度、旧市街が再開発されるらしいじゃないか?

スタッフ

 「ええ。その計画はあります。コークス社が落札して来年早々には開発が始まる予定ですよ。

カイル

 「へえ。コークス社が落札したんだな。俺はてっきるシーサー社が落札すると思ったんだが」

スタッフ

 「当初、シーサー社が落札したんですが

  シーサー社のCEOのシェパード氏が突然詐欺容疑で逮捕された影響でシーサー社が辞退したことに

  よる再入札審査でコークス社が決まったんですよ。」

  

カイル

 「確かコークス社はレイモンド子爵が役員をしている会社だったような?」

スタッフ

  「ええ。。。これは噂ですがシェパード氏の詐欺は冤罪で警察にレイモンド子爵が圧力をかけて

  無理やり逮捕させたんじゃないかって話ですよ。」

カイル

 「そうなのか。旧市街にへの引っ越しはまたにした方がよさそうだ。」

 

カイルは署に戻ると早速、シェパード氏の詐欺事件の捜査資料を確認しようとした。

だが閲覧許可が下りず、理由を聞きに上司であるガレス・ハートマンのオフィスに向かった。

カイルはノックもそこそこに

 「ボス。シェパード氏の事件のことで話があります。」

ガレス

 「。。。カイル、シェパード氏の事件は調べるな。」

カイル

 「この件、冤罪だって噂ですが?」

ガレス

 「警察上層部が噛んでる事件だ。わかるな?」

カイル

 「らしくないなあ。上層部が怖くて冤罪を見逃すのか?」

ガレス

 「今は何もするな。その時じゃない。

  時が来たらいろいろなことが動き出すさ」

カイル

 「信じていいんだな」

ガレス

 「ああ。」


挿絵(By みてみん)

 

--警察署の一室

ルシアンとカイルはこの数日間で調べた調査結果を報告しあった。

挿絵(By みてみん)

レイモンドはどの層でも悪い噂がたえない。

庶民

「嫌な貴族」

商人

「汚い噂は多い」

貴族

「刺激するな」

警察

「触るな」


ルシアン

「レイモンドに直接会ってみようと思う。

 本人に会うことで何か気づくこともあるだろ。」


カイル

「会うって相手は貴族だ。

 簡単には会えないぜ?」

 

ルシアン

 「それなら大丈夫だ。考えがある。」

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