兄の足跡
ルシアンは博物館での出来事を
ゼノとカイルに話をした。
カイル
「じゃあ。
ジャマル事件での魔法痕跡が消されていたのは
組織による隠ぺい工作だったてことか。」
ルシアン
「ああそう見えていいだろう。
そしてその組織の中でも研究局が関わってる。」
ゼノ
「研究局か。
確かイザベラはその研究局長だったよな?」
ルシアン
「そうです。
第四研究所の話が出ていたので
少なくても4つの研究テーマがあると思います。
魔法痕跡除去や記憶媒体改ざんしている部署だと思います。
カイル
「ルシアン。お手柄だぞ。
お前のおかげで組織のことが大分わかってきたぞ。」
研究局
第一研究所:研究内容不明
第二研究所:研究内容不明
第三研究所:研究内容不明
第四研究所
魔法痕跡消や証拠改ざんについて研究
国立博物館や科学捜査研究所に潜入者あり。
カイル
「早速、国立博物館に話を聞きに行くか」
ゼノ
「いや。待てまだその時じゃない。」
カイル
「何でですか。
今、国立博物館の保管庫にある証拠品を抑えれば
やつらを逮捕できますよ。」
ゼノ
「そうだな。
だがトカゲのしっぽ切りをされる確率が高い
イザベラや今回の話からありゆるところに
組織のメンバーが侵入しているはずだ。
おそらく警察署にもいるだろう。」
ルシアン
「その可能性は高いです。
慎重に進めましょう。」
ゼノ
「この話は俺からガレス警視正に話をする。
あの人なら上手く警察や科捜研にいる
組織の連中をあぶりだしてくれるだろう。」
カイル
「そうなると。俺たちはどうする?」
ルシアン
「それなんだが
実は新たにわかったことがあるんだ。
博物館で聞いたエドワード・キングスリーなんだが
兄さんの調査対象一覧に名前があったのと
地図の国立博物館に×があった。」
カイル
「なんだって。地図ってアルフレドが残した地図だよな。
じゃあ調査対象一覧と地図に印がある場所は
組織に関係してるってことか?」
ルシアン
「そうだろうな。
それとハロルドさんが残してくれた
兄さんの事件調査の中に地図に印がある
何か所かに兄さんは実際に行っているらしい。」
カイル
「ゼノさん、何か知ってますか?」
ゼノ
「・・・。
いや俺は知らされてない。
今考えるとあいつが死ぬ数ヵ月前から
別行動を取ることが多くなっていたように思う。
いつも急に調査を頼んでくるから気にしてなかったが
俺と別行動していた時に組織の捜査をしていたんだろうな・・・」
ルシアン
「・・・ゼノさん。
じゃあ次は兄さんの足取りを追った方がいいな。」
ゼノがルシアンを見る
ゼノ
「その前にお前に確認したいことがあるんだが
この博物館の証拠をどうやって知った?」
カイル
「そいえばそうだな。
組織の博物館に潜入しているやつらの会話なんて
どうやって聞いたんだよ。」
ルシアンは気まずそうにしながら
「それは、博物館に夜忍び込んで・・・」
ゼノ・カイル
「・・・」
カイル
「おい。お前それ不法侵入だぞ」
ゼノ
「はあ。お前たち兄弟は本当に似てるよ。
アルフレッドもよく勝手に令状も出ていないのに
忍び込んで捜査をしていたからな・・・
俺が止めてもじゃあ一人で行くと言って聞きやしない。」
ルシアンは驚いた後に嬉しそうにしている
ゼノ
「ルシアン、嬉しそうにするな。
そして一人で危ないことはするな。
俺たちにまずは相談しろ。」
ルシアンは顔を引き締めて
「はい、わかりました。。。」
3人は資料を
アルフレッドの行動を軸に整理する。
〇月×日
地図の場所 フォータル新聞社
人物:レオン・ブラック 新聞記者
〇月□日
地図の場所 河川港 バリス港
人物:ヴィクター・ローウェル 貿易会社 社長
〇月△日(事件当日)
9:10 警察署
11:00 花屋
11:50 墓地
13:20 ローテリアル大学
16:00 賃貸へ帰宅
20:00 外出
22:00 死亡推定時刻
23:13 事故現場到着
カイル
「事件当日だけやけに細かいな。」
ルシアン
「それは。
ハロルドさんが重点的に調査していたのと
兄さんの調査ノートに時刻が書かれていたからだ。」
ゼノ
「アルフレッドの事件当日は最後にしよう・・・
最初はレオン・ブラックを探ろう。
新聞社は今までの大学や警察関係者、博物館とは
役割が違っている。情報操作に関わっている可能性がある。」
カイル
「レオンはフォータル新聞社の新聞記者のようです。
まずはフォータル新聞社に行きましょう。
場所は旧市街です。」
ゼノ
「そうだな。そうしよう。
ルシアンもそれでいいな。」
ルシアン
「はい。構いません。」
ーーフォータル新聞社前
ゼノ
「ルシアン、悪いがここで待っていてくれないか。」
ルシアン
「え?」
カイル
「お前は警察官じゃないからな。
一緒に話を聞くわけにはないかないしな。」
ルシアン
「じゃあ。何で一緒に?」
ゼノ
「一緒に行動しないと。
また単独行動するか心配だからだよ。」
ルシアン
「・・・。ゼノさんは心配しすぎですよ。」
ゼノ
「そうだな。これは俺の心の問題もある。
悪いが付き合ってくれ。」
ルシアン
「わかりました。待ってます。」
ゼノとカイルは新聞社に入っていく。
新聞社の編集長
「何だい。突然やってきて
うちはゴシップ記事じゃなく
ちゃんとした正統派で売ってるんだ。
警察に厄介になることなんてなしてないですよ」
ゼノ
「すみません。突然お邪魔してしまって
今日はここに努めている
レオン・ブラックさんにお話があってきたんですが
出社されてますか?」
編集長
「レオン?
あいつまた何かやったんですか
この前も刑事さんが訪ねてきたんですよ。」
カイルが遮るように
「それは〇月×日で訪ねてきたのはアルフレッドって
警察官じゃなかったか?」
編集長
「何です。急に」
ゼノ
「カイル落ち着け。
すみません。
その警察官はアルフレッド・櫻塚と名乗りませんでしたか」
編集長
「櫻塚・・・そうです。その人だ。
あなたたちと同じようにレオンを訪ねてきたのは。
珍しいファミリーネームだから覚えてるよ。」
ゼノ
「アルフレッドはレオンさんと合って話したんですか?」
編集長
「いや、あいつはその日休暇だったから
会ってないはずだ。」
ゼノ
「そうですか・・・」
編集長が声を上げる
「あ。レオン」
ゼノとカイルが一斉にドアの方を振り返る
編集長
「お前にこの刑事さん達が話があるそうだ。」
レオンは二人を見ると顔を引きつらせて
勢いよくドアから飛び出していく。
カイル
「おい。ちょっと待て」
2人が後を追いかけるが正面出口から出て
当たりを見渡すが姿がない。
ドン!!
ゼノ
「裏口だカイル、急げ
多分ルシアンだ。」
ーー数分前 新聞社裏口
ルシアンは正面口ではなく裏口に移動していた。
ルシアン
「逃亡のおそれがある場合、
正面より裏口を見張った方がいいと
兄さんが言っていた。」
バンと勢いよくドアが開く
1人の男が飛び出してくる。
ルシアンは咄嗟に男の前に立ちはだかる。
男はルシアンを突き飛ばす。
ルシアンは横に飛ばされ壁にぶつかる。
ルシアン
「つ。」
ルシアンはすぐに姿勢を整え
魔導書を開き拘束魔法を発動
一瞬で発動し男を拘束する。
ゼノ
「大丈夫か。ルシアン!」
ルシアン
「大丈夫です。早く男を」
男は魔法式を強引に破壊しようとする
魔法式がほころび始め、拘束魔法が解け逃げだす。
カイル
「おっと。そこまでだぜ。」
カイルは土属性魔法を発動。
男が地面に倒れる。
カイルは男を後ろ手に手錠をかける。
カイル
「なぜ。逃走しようとした?」
男
「俺は何も知らない。」
カイル
「署で話を聞こうか」
ゼノがルシアンを抱え起こす。
ルシアンが肩をおさえる。
ゼノ
「ルシアン。何であんな無茶をしたんだ。
君は補助系の魔法は使えても
攻撃魔法は得意じゃないだろ。」
ルシアン
「・・・。俺も戦えるようになります。
いつまでも二人に守ってもらうわけにはいきません。」
ゼノ
「ルシアン・・・君はまだ学生だろ。」
カイル
「ゼノさん。
そいつはアステリアに来たばかりのころから
みれば成長してますよ。
賊に襲われた時は体が反応できなかったけど
今は魔法式展開が格段に早くなってる。」
ルシアン
「カイル。お前・・・」
カイル
「ずっと見てきた俺が言うんだから
本当ですよ」
ゼノ
「はあ。。。
わかったよ。
ルシアン、悪かった。
過保護になりすぎていたようだ。」
ルシアン
「いいんです。
これからもっと実践を積んで
二人をサポートできるようになります。」
ゼノ
「ルシアン・・・。期待してる」
カイル
「さて。
やっと生きた証人を捕まえられたんで。
早く署に連れて行きましょう。
いつ組織が襲ってくるかわからない。」
ゼノはルシアンを支えながら
「そうだな。署に戻ろう」




