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師の贖罪

ーー9年前、アシュフォード署魔法犯罪課フロア

フロアにはメンバーが集まっていた。

ガレス

 「今日から魔法犯罪に配属される新人を紹介する。

  みんなゼノ・ハリントンだ。よろしくたのむ。」

ゼノ

 「ゼノ・ハリントンです。

  昔から警察官になるのが夢でした。

  一日も早く一人前になり事件解決に貢献したいと

  思います。よろしくお願いします。」

  

メンバーたち

「よろしくな!」

「頑張れよ」

ガレス

 「さて、慣れるまではベテラン刑事と一緒に行動してもらう。」

 「ハロルド頼む。」

ハロルド

 「はい。任せてください。

  子守は得意ですよ。」

ゼノ

 「・・・子守。俺は大人ですよ。」

ハロルド

 「俺からしたら20歳そこらの連中は全部子供だよ。

  まあ、ゆっくりやろうや。

  よろしくなゼノ。」

ゼノ

 「・・・よろしくお願いします。

  ハロルドさん」

ガレス

 「ゼノ。ハロルドから学べることは多いぞ。

  じゃあ。頑張れよ期待してるぞ。」

ゼノ

俺はハロルドと共に行動する中でハロルドさんに時にはどやされ

励まされながら刑事とはどういうものかを教わった。


ーー3年前

ゼノ

 「ハロルドさん!」

ハロルド

 「お。ゼノとアルフレッドじゃないか。

  どうした名探偵コンビがお揃いで」

ゼノ

 「・・・。聞きました。

  生活安全課に移動されるって。」

ハロルド

 「さすが、エース耳が早いね。」

ゼノ

 「茶化さないで下さい。」

ハロルド

 「俺も年だ。

  そろそろ優秀な後輩たちに道を譲ろうかと思ってな。」

ゼノが何か言おうとしたときだった。

アルフレッド

 「ハロルドさん。奥さんのためですか」

ハロルドは少し驚くと

 「はは。さすが理論の怪物。

  何でもお見通しかあ。。。」

アルフレッド

 「この前、病院であなたを見かけたので

  その時奥さんが随分とやつれていたように思ったんです。」

ゼノ

 「奥さん。マリアさんどうかされたんですか?」

ハロルド

 「マリアがちょっと厄介な病気になってな。

  今まで苦労をさせてきた分これからは

  一緒にいてやりたいんだよ。

  それで時間の融通がきく生活安全課に行くことにした。」

ゼノ

 「そうだったんですか。。。」

ハロルド

 「そんな。辛気臭い顔するなって。

  警察を辞めるわけじゃないし

  マリアだってちゃんと適切な治療を

  すれば問題ないって医者に言われてるしな。」

ハロルドはゼノとアルフレッドの肩をたたくと

笑いながら歩いて行った。

挿絵(By みてみん)

ーー現代 アシュフォード署(アルフレッドとゼノの部屋)

ゼノ

 「俺は鑑定記録と証拠品を持ちだした件を追っていたんだが

  調査した結果保管庫から何件かの事件・事故の

  鑑定記録と証拠品から消えていたことが分かった。

  その中にはアルフレッドの事件も含まれてる」

ゼノは記録閲覧のコピーを机の上に置く

ゼノ

 「どの件にもハロルド・グレイソンの名前があった。」

カイル

 「そんな。何でハロルドさんがそんなこと。」

ゼノ

 「・・・わからない。きっと理由があるはずだ。

  それを確認しにハロルドさんの家に行く。」

カイル

 「俺も行きます。」

ルシアン

 「俺も連れて行ってください。」

ゼノ

 「ルシアンには直接関りがないことだぞ。」

ルシアン

 「兄さんの事件の鑑定記録が関わっているなら

  俺にも関わりがあります。」

ゼノ

 「わかった。二人とも一緒に来てくれ

  ハロルドさんの家はアシュフォードの郊外にある。」

  

ーーアシュフォード郊外 ハロルドの家

ハロルドが暖炉で書類を燃やしている。


玄関の呼び鈴がなる。

ハロルド

 「やっときたか。」

ハロルドが玄関のドアを開ける。

ゼノ

 「ハロルドさん。お久しぶりです。

  こんな形でお会いしたくありませんでしたが

  あなたに内部不正の疑いがかけられています。

  また家宅捜索の令状もでています。

  お話しを聞かせていただけますか?」

ハロルド

 「まあ。入れよ。そっちの二人もな」


ハロルドは3人を居間に通す。

居間のソファーに4人は腰を下ろす。

ハロルド

 「さて。何から話すかな。。。」

カイル

 「ハロルドさん。

  本当にあなたがやたんですか?」

ハロルド

 「ああ。そうだ。」

 

ハロルドは暖炉を見る。

ゆっくり息を吐く。

「全部俺がやった。」


ゼノ

 「・・・理由はなんですか?」

 

ハロルド

 「理由か。。。」


ハロルド

 「金さ。金のためにやつらに協力した。」

 

カイル

 「金!?あんたはそんなもん欲しさに

  こんなことしないだろ。」

ゼノ

 「カイル落ち着け。

  金のためだと言いますがそんな大金

  何に使うんですか?」

ハロルド

 「金はいくらあってもいい。

  ギャンブル、女。

  金があれば何でもできるさ。」

カイル

 「・・・あんた。見損なったぞ。」

今まで沈黙していたルシアンが

ハロルドに話かける。

ルシアン

 「ハロルドさん。違いますよね。

  そのお金は奥さん。マリアさんのためですよね。」

ハロルド

 「・・・」

ゼノ

 「どういうことだ?」

ルシアン

 「ここに来る車の中で

  あなたの調査資料を見ました。」


「マリアさんは三年前から

 魔力枯渇症で入院されていて最先端治療を受けていますね。

 療費は非常に高額です。

 ・・・だから違いますよね。」

  

カイル

 「魔力枯渇症って魔力を失い続ける病気で

  難病指定されてる病気じゃないか」

ハロルドが懐かしそうな目をしながら

ルシアンを見る。

ハロルド

 「さすがアルフレッドの弟だな。。。

  何でもお見通しか。

  最先端治療には金がかかる。」

ゼノ

 「・・・詳しくは署で聞きます。

  ご同行をお願いします。」

その時ガラスが割れ、中に複数の男が入ってきた。

男たちは何も言わずのルシアン達に向けて攻撃魔法を放つ。


ゼノ・カイルは素早く魔法障壁と身体強化を展開

カイルがルシアンをかばう。

カイル

 「ルシアン。下がれ」

ゼノは男の1人に接近戦をしかけるため飛び掛かる。

ゼノは目の前の男に気を取られていて

後ろから他の賊が魔法拳銃を構えていることに気づくのが遅れた。

ハロルド

 「ゼノ。よけろ。」

ハロルドがゼノの後ろに立ちはだかる。

その時魔法拳銃から銃弾が発射されハロルドの胸に命中する。

ハロルドが倒れこむ。

ゼノ

 「ハロルドさん。」

賊のリーダ

「ハロルドは始末した。」

「時間だ、撤退する。」

賊のリーダは合図をする。

一斉に賊たちは窓から外へ逃亡。

カイルが追うが外には逃亡用の車が待機されていて

追いつくことができない。


ゼノがハロルドを抱きかかえる。

ゼノ

 「ハロルドさん。どうして」

ハロルド

 「弟子を助けるのは当たり前だろ。

  やつらに協力したがそこまで魂を売っちゃいないさ。」

ルシアンが治癒魔法を発動させる。

ハロルド

 「ルシアン。いい。もう助からない。」

ルシアン

 「ハロルドさん。喋らないでください。」

ハロルド

 「ルシアン、ゼノ。

  俺はアルフレッドの件だけは心残りだったんだ。。。」

ゼノ・ルシアン

 「・・・」

ハロルドはポケットから鍵を取り出す。

ハロルド

 「地下室にある金庫の鍵だ。

  そこにお前たちが知りたい情報がある。」

ゼノ

 「ハロルドさん・・・」

ハロルド

 「おいおい。

  お前はもう子供じゃなくて一人前の警察官だろ。

  ・・・お願いできる立場じゃないがマリアを頼む。

  俺は刑事失格だが最後にアルフレッドに顔向けができそうだ・・・」

ハロルドが目を閉じる。

ハロルドはどこか安心したような穏やかな表情をしていた。

カイルが部屋に戻ってくる。

3人の近くに来ると足で床を強く蹴った。。。

挿絵(By みてみん)


ーーハロルドの家 地下室

ゼノが金庫の鍵を開ける。

中には

・手紙(筆者:ハロルド)

・イザベラに関する極秘調査資料

・アルフレッドの調査ノート

・アルフレッド事件再調査資料

が入っていた。

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