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暴かれた真実

ルシアンとカイルが署に着き

魔法犯罪課のフロアに行くとざわついていた

いつもと違う空気を感じ取ったカイルが

同僚の警察官に尋ねる。

カイル

 「どうしたんだ。何かあったのか?」

同僚

 「保管室から証拠品の一部と鑑定記録が持ち去られたらしい。」

カイル

 「なんだって。署内にある保管室は関係者以外は入れないぞ」

同僚

 「だから問題になってるんだろうが。

  今、そのことでゼノがボス(ガレス)と話してる。

  詳しくはゼノから聞いた方がいいぜ。」

カイル

 「わかった。」

ルシアン

 「何かあったのか?」

カイル

 「ああ。まずいことになった。

  保管室から証拠品と鑑定記録がなくなった。

  おそらく今俺たちが調べている事故のものだ。

  詳しくはゼノさんから話を聞こう。」

ルシアン

 「待つ間に釣り糸と青白い結晶の

  科学捜査研究所への調査依頼申請をしよう。」


ーーガレスの執務室

ガレス

 「ゼノ。保管室から鑑定記録と証拠品がなくなっていたのは

  本当か?」

ゼノ

 「はい。本当です。

  先日のローテリアル大学での魔法爆発事故に

  関するものが無くなっていました。」

ガレス

 「・・・内部犯行の可能性が高い

  この調査はお前が担当しろ。

  犯人を早急に割り出せ。」

ゼノ

 「承知しました。

  魔法爆発事故の件ですが引き続き

  カイルが捜査担当で良いですか?

  ルシアンにも手伝ってもらいます。」

ガレス

 「ルシアンか・・・

  いろんな意味でアルフレッドによく似ている。

  ルシアンの能力は分析官向きだ。

  ただし、彼はあくまでも民間人だ。

  そのことは忘れるなよ。」

ゼノ

 「わかっています・・・」

 

ーーアシュフォード署(アルフレッドとゼノの部屋)

ゼノ

 「二人とももう噂で聞いてると思うが

  魔法爆発事故に関する鑑定記録と証拠品が無くなった。

  犯人はおそらく警察内部の人間だ。

  俺はボスから犯人を追うように言われている

  悪いが魔法爆発事故の件は二人で調査を進めてくれ

  何かわかったらすぐに連絡をくれ。」

そういうとゼノは部屋から出て行った。

カイル

 「やはり、魔法爆発事故のだったな。

  ゼノさんは捜査を進めろって言うが

  鑑定記録と証拠が無くなったってるのに

  どうやって捜査を進めるんだ?」

ルシアン

 「確かに鑑定記録や証拠品がないのは痛いが

  今回俺たちが大学の再調査で分かった

  ことから進めるしかないな。

  新しい証拠品の調査は科捜研からの結果待ちだから

  アーノルド・ウェインライトと

  共同で行っていた研究について調べよう。」

カイル

 「そうだな。まずは動かなくちゃな。

  助手にもう一度話を聞こう。

  今度はお前も同席してくれ。」

ルシアン

 「了解。明日、10時に大学で良いか?」

カイル

 「いいぜ。」


ーーローテリア大学の一室

カイル

 「連日ですみませんが

  アーノルドさんとイザベラさんが

  行っていた共同研究について知っていることを

  お話いただけますか?」

助手

 「はい。それは構いませんが・・・」

助手はルシアンの方を見る。

 「彼はこの大学の生徒のルシアン・櫻塚くんですよね。

  どうして彼が一緒に?」

カイル

 「ああ。すみません。

  彼はこの事故の件で警察に協力してもらってるんですよ。

  彼の洞察力と推理力は本物で

  一緒に何件もの事件事故を解決してるんです。」

助手

 「はあ。そうなんですか。

  共同研究についてでしたよね。」


ーー研究内容

イザベラとアーノルドは

新術式開発を行っていた。

通常の魔法は発動と同時に効果が現れるが

この新術式は発動する時間を自由に設定可能。


カイル

 「それはすごいですね。

  それができるようになれば世界が変わりますよ。」

助手

 「そうなんです。

  研究では複雑な式はまだ無理ですが

  単調な式ならできるところまで進んでいたんです。」

ルシアン

 「そうなんですね。

  たしかイザベラ准教授はその研究の検証を

  やり直したいと言い出したんですよね。」

助手

 「そうです。

  それでアーノルド教授ともめてしまって。

  それとこれは事故があった時間の大分前の

  ことだったので話してなかったんですが

  イザベラ准教授の部屋の方から歩いてきたアーノルド教授を見たんです。

  手には封筒を持っていました。」

カイル

 「それは何時ごろの話ですか?」

助手

 「ええと。朝の講義に向かうところだたので

  事故の2時間くらい前です。」

カイル

 「なるほど。他に何か気づいた点はありませんか?」

助手

 「いいえ。他にはとくにないです。」

ルシアンは手帳を開きながら

 「すみません。最後に1つ確認したいのですが

  研究では魔法発動時間を設定できるとありましたが

  この魔法式は可能ですか?」

助手が魔法式を見る。

 「この魔法式は無理ですね。

  古代魔法の1つで式が複雑なものになっているので

  今の研究成果では出来ないと思います。」

ルシアン

 「そうですか。ありがとうございました。」

ルシアンとカイルは部屋を出て署に戻ろうとしたときだった

ルシアンのスマホの新着音が鳴る。


ルシアンがスマホを確認する

ルシアン

 「カイル。急いで科捜研に行こう。

  頼んだ証拠の結果が出た。」

カイル

 「もう出たのか?早すぎないか。」

ルシアン

 「マリオのことだ徹夜してやったんじゃないか」

カイル

 「ああ。。。あり得るな。

  エナジードリンク買って行くか。」

ルシアン

 「そうだな。急ごう。」


ーー科捜研

マリオは差し入れのエナジードリンクを一気飲みした。

挿絵(By みてみん)


マリオ

 「うう。。。生き返る!」

カイル

 「エナジードリンクは一気飲みする飲み物じゃないぞ・・・」

ルシアン

 「急がせてしまって悪かったな。」

マリオ

 「いいって。

  面白そうな証拠品だったから徹夜しちゃっただけだよ。

  ほい。調査結果だよ。」

ルシアンとカイルが調査結果を確認する。


調査結果報告署

対象:釣り糸

素材:ポリエチレン

特記事項

先端が熱により焼き切れたと思われる跡あり


調査結果報告署2

対象:青白い結晶

素材:魔法石

特記事項

魔法式が組み込まれていた魔法石が砕けたものの一部

魔法式復元に成功、魔法式は火属性魔法


ルシアン

 「・・・。カイル謎が解けたぞ。」

カイル

 「なんだって。どういうことだ」


ルシアン

 「助手から研究内容について聞いた時から

  ある仮設を立てたんだが今回の結果で確証に変わった。」

  

◆仮説

魔法式が書かれた魔法陣の暴発は誘発による爆発。

方法

①魔法式の上に魔法式が組み込まれた魔法石を置く。

②組み込んだ魔法式は2時間後に発動するように設定

③薬もしくは魔法で意識をなくさせたイザベラを近くにおく。

④魔法石には釣り糸を繋げ、ドアの明り取り用の窓に通す。

⑤犯人は部屋からでて鍵を閉めて鍵を釣り糸にくくりつける。


魔法石(2時間後発動)→火属性魔法発動

→誘発により、古代魔法(爆発)発動

→釣り糸が引っ張られて鍵が室内へ


マリオ

 「ほお。やるじゃんルシアン」


カイル

 「そうか。だから魔法痕跡は2種類あったのか

  一つは爆発の魔法式周辺、

  もう一つは万年筆。。。」

カイル

 「なぜ火属性魔法の魔法痕跡は万年筆にしかでなかったんだ。」

ルシアン

 「おそらく誰かが魔法痕跡を消してる。。。」

 

カイル

 「そこも含めてアーノルドと話した方がいいな

  ローテリア大学へ行こう」

ルシアン

 「そうだな。ゼノさんにも連絡して来てもらおう。」


ーーローテリア大学のアーノルドの研究室

アーノルド

 「なんだね。突然訪ねてきて」

ゼノ

 「アーノルドさん。

  単刀直入に言います。

  あなたは共同研究者であるイザベラさんを

  事故に見えかけて殺しましたね。」

アーノルド

 「何を言い出すかと思えば

  彼女は魔法式の爆発事故で亡くなったんだぞ。」

ルシアンが魔法石による誘発爆発であるいことを説明する。

カイル

 「直筆の魔法式から魔法痕跡を調査すれば

  あなたが関与しているかすぐにわかりますよ」

  

アーノルド

 「・・・・。ハハハ。

  そうだよ。私が彼女を殺した」

ゼノ

 「共同研究の件で揉めたのが理由ですか?」

 

アーノルド

 「共同研究・・・・

  そんなことじゃない。」


 「私だって...

  本当は殺したくなかった。」


 「だが彼女は理論を外へ持ち出そうとした。」

 

 「あの方は、それだけは絶対に許さない。」

  

アーノルド

 「そのことを知ったあの方は

  彼女の始末を望んだ。

  だから殺したのさ。」

ルシアン

 「あの方?あの理論?

  どういうことだ共同研究とは別の

  理由で殺したのか?」

  

アーノルドは沈黙し

諦めた表情で小さく笑うと

「君たちは何も知らない。

 あの方の偉大な理想と怖さを。。。」

アーノルドがポケットから小さな魔導結晶を取り出す。

ゼノがそれに気づき止めようと手を伸ばすが

及ばず、魔法が発動

アーノルドが光に包まれる。

自らを焼き切る禁術魔法だった。

ルシアン

 「なんでこんなことを!」

アーノルド

 「生きていても・・・消されるだけさ。」

 「あの方は失敗を許さない。。。」

ゼノ

 「だめだ息をしてない。。。」

カイル

 「くそ。なんなんだよ。

  あの方って誰の事だよ。

  それにあの理論て?」

ゼノ

 「署に連絡して応援を呼ぶ。」

ゼノ

 「教授の遺留品を調べよう」

3人は部屋の調査を始める。

カイル

 「二人ともこれを見てくれ」

カイルが1通の封筒を見つけた。

その封筒には大学のマークが入っている。

ルシアン

 「カイルそれの封筒は恐らくイザベラのものだ

  封筒の中身は?」

カイルが封筒の中身を出す。

中には魔法式が書かれた紙が数枚入っていた。

ゼノ

 「見たことがない魔法式だ新術式かもしれない。

  専門家に見てもらおう

  カイル他には何かないか?」

カイルは封筒が入っていた机の引き出しの中を確認する。

メモ書きがあった。


ーーメモ

証拠品保管棚番:A1001

証拠管理番号:A-3-005

閲覧許可番号:P-17


カイル

 「これ、警察内部の管理コードじゃないか」

ルシアン

 「何で教授が警察内部の管理コードを知ってるんだ。

  ・・・署内に内通者がいる?」

ゼノが自分の手帳を取り出し何かを確認している

ゼノ

 「証拠品保管棚番と証拠管理番号は爆発事故の管理番号だ。

  そして閲覧許可番号で閲覧した人物は

  ハロルド・グレイソン警部補だ・・・」

カイル

「ハロルドさん?

 あの面倒見のいいハロルド警部補が?

 何かの間違いじゃないんですか?」

ゼノ

 「・・・」

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