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帰還

ゼノ・ハリントンは

アステリア国際空港に到着し、手荷物を受け取った。

アルディオン連邦での長期研修を終え、

ようやくアステリアへ帰ってきた。

やっと帰ってこれたとの想いと帰ってきてしまったとの

想いが交差する。


頭を軽く振り気持ちを切り替え

タクシーでアシュフォード警察署へ向かった。


魔法犯罪課のフロアに向かう。

魔法犯罪課では複数が集まり話をしていた

その中にはカイルの姿もあった。

ゼノ

 「久しぶり、研修から今帰ったよ。」

カイル

 「ゼノさん。お帰りなさい。」

ゼノ

 「ああ。ただいま。

  なんだ。カイル少しは大人になったんじゃないか?」

カイル

 「俺はもともと大人です。俺を子供扱いするのはゼノさんだけですよ。」

ゼノはカイルが雑談をしながら

ゼノは部屋を見渡し

いるはずもないのに相棒を探してしまう。

そんな時、ドアを開けて入ってきた人物に息をのんだ。


ゼノ「アルフレッド?」

頭ではそんなわけがないとわかっていても動悸が早くなる。


ルシアンも知らない人物が部屋にいて

その人物が誰だか思い当たり

一瞬歩みを止める。

直ぐに気を取り直してゼノの前まで歩いて行く。


ルシアン

 「初めまして。ゼノ・ハリントンさんでよろしいでしょうか?

  僕は、ルシアン・櫻塚です。

  アルフレッドの弟です・・・

  生前は兄が大変お世話になりました。」

ルシアンはそう言うと右手を差し出した。


ゼノはその差し出された手を見ながら


心臓が大きく脈打つ。

黒髪。

同じ指先。

声まで似ている。

一瞬だけ、本当にアルフレッドが帰ってきたのだと思うほどに。


ゼノは一度、ゆっくりと瞬きをしたあと

ゼノ

 「君がルシアンかアルフレッドからよく話を聞いていたよ。」

ゼノはルシアンの手を握り返す。

挿絵(By みてみん)

ゼノ

 「しかし君たち兄弟は本当によく似ているな。。。」

ルシアンが兄について聞こうとしたときだった

ボスであるガレス・ハートマンが声をかける。


ガレス

 「ゼノ。帰ってきたならまず俺のところに挨拶に来い。」

ゼノ

 「すみません。今伺うところでした。」

ゼノ

 「すまない。ルシアン、カイルまた後で話そう」

ゼノはガレスと一緒にガレスの執務室へ


カイル

 「ルシアン。お前緊張してるのか?」

ルシアンはバツが悪そうにしながら

 「ああ。仕方ないだろ。兄さんの相棒だった人なんだから。。。」

カイル

 「ゼノさんは優しい人だよ。

  そんな緊張しなくても取って食われたりしないさ。」

ルシアン

 「わかってる。兄さんが信頼した人だ。悪い人なわけない。」

カイル

 「・・・まあ。そのうち慣れるさ。」

 「これからは俺たち三人だ。アルフレッドの事件は

  俺たちで終わらせるんだからな。」


ーーガレスの執務室

ガレス

 「どうだった。研修は?収穫はあったか?」

ゼノ

 「おかげさまで実習が充実過ぎて(ハード)それ以外

  考えられないほどでしたよ。。。」

ガレス

 「そうか。それは何よりだ。」

ガレス

 「研修前のお前は殺気だっていてとても見られるものじゃなかった。。。

  少しは冷静に物事を考えられるようになったようで安心した。」

ゼノ

 「すみません。ご心配をおかけしました。」

ガレス

 「まあ。これからもよろしく頼むぜ俺たちのエース殿。」

ゼノ

 「はい。」

ゼノはそういうと一礼して部屋を出て行こうとした。

ガレスがゼノの背に声をかける

 「お前たちの部屋はそのままにしてある。」

ゼノ

 「・・・ありがとうございます。」


ーーゼノとアルフレッドの執務室

ゼノ達はアルフレッドが研修生と言うこともあり

個室を使っていた。


ゼノは部屋を見渡す。

そこには誰も手を付けられなかった空間があった。


アルフレッドが使っていた机。

本棚。

書きかけの資料。

万年筆。

空になったティーカップ。

あの日のまま時が止まったようだった。


空になったティーカップを見ながら

アルフレッドは紅茶が好きで

茶葉の買い出しに付き合わされたことを思い出した。

そして長い蘊蓄を嫌っというほど聞かされた

そんな何気ないやり取りが、昨日のことのようによみがえる。


ゼノは静かに机へ手を置く。

「……ただいま、アルフレッド。」

挿絵(By みてみん)

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