11.ヴァイス
夜になり、骸骨が現れた。
昨日と同じ骸骨だ。
俺は彼に、今日の事を話した。
「ソレハ災難デシタネ」
「全くだ」
ポリポリ。俺は木の実を食べる。
殻を剥くナイフは、骸骨に渡した物を借りて使っている。
「そうだ、いくつか聞いてみたい事があったんだ」
「何デショウ?」
「お前たちモンスターってのは、そもそも何者なんだ?」
骸骨は、ウーンと唸り、
「サァ……生マレタ時カラ、コノ姿デシタカラ。
逆ニオ尋ネシマスガ、人間トハ何者ナノデショウカ?」
「む、改めて聞かれると難しい問いだな。
そうだな……」
俺達は自分たちが何者なのか考えてみたが、答えは出なかった。
「ま、そんな哲学的なこと知らなくても、生きるのに支障はないからな!」
「デスヨネ!」
そもそも目の前の骸骨が生きているのかという疑問も生まれたが、この世界はそういうもんなんだ、と割り切ることにした。
「ところで質問なんだが、【鑑定】スキル使える?」
「ソンナ高等ナスキル、持ッテイタラ羨望ノ的デスヨ……」
「ってことは、フリスタはそれなりに偉いモンスターだったのかな」
「フリスタ氏ガドナタナノカハ存ジ上ゲマセンガ、【鑑定】持チハカナリ貴重デスヨ」
くっそー。あの時もっと聞いておけばよかった。
「そうなのか。で、あんた……そういえば名前を聞いていなかったな。
俺は新泉尖って言うんだ」
「名前デスカ。スミマセンガ、名付ケテクレル者ガ居ナカッタモノデ」
「無名か」
「ハイ……」
いつまでも骸骨呼ばわりするのはな。
「ヴァイス」
「ハイ?」
「今日からヴァイスって呼ぶことにするぞ。
白、って意味の言葉だ」
「ヴァイス……何ダカカッコイイ響キデス!」
ドイツ語ってカッコイイよな。
「気に入ってくれたか?」
「ハイ!」
ヴァイスは俺の周りを小躍りして喜んでいる。
そんなに嬉しかったのか?
「ヴァイス。お前になら話してもいいと思う。
実は俺は……」
ヴァイスに、俺が神様から任された使命の事、俺の持つチートスキルの事をありのまま伝えた。
ヴァイスは小躍りをやめ、じっと聞き入っていた。




