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10.入都拒否


都市は石壁で囲まれた、砦のような恰好をしていた。

門には兵士が居て、都市へ入る者や物品の確認をしていた。



「次!」



並んでいた俺の番がやって来た。



「身分証明書を提示せよ!」


「すみません、金品と一緒に旅の途中で盗まれまして……」



もちろん嘘である。

都市に入るための方便だ。



「貴様、どこから来た?」


「小さな村ですよ。トウキョウというのですが、ご存知ですか?」


「知らんな」



兵士は考え、上司に報告すると言い走っていった。


すぐに上司っぽい人がやってきた。



「悪いが、貴様が何者なのかわからない以上、都市に入れるわけにはいかない」


「ええーっ?!」


「次!」


「ちょっと待ってください! 外は夜になると怖いモンスターが出てくるんですよ!」


「ええい、邪魔をするな! 職務妨害の罪で投獄してやってもいいのだぞ!」



俺はこの後どうするか考える。


1.わざと捕まり、都市に入りスキルで脱獄するか。

2.いっそスキルでこっそり都市に入るか。

3.この都市は諦めて別の町を探すか。


あるいは……



「そういえば言っていなかったな。

身元不明の流民は、どの都市でも受け入れ拒否されるぞ。

諦めて辺境の町にでも行くのだな」



ふむ、選択肢1が駄目で3は厳しい、と。

2を選んでも、お尋ね者になるしなぁ。


なら選択肢4しかないじゃないか。


俺は回れ右して、来た道を引き返すことにした。


歩くこと半日ほど。

辺りはすっかり暗くなり、もうすぐ夜になろうとしたところで、ようやく着いた。



「骸骨さーん!」



俺は、人の良い骸骨の居る小さな洞窟に、再び戻ってきたのだった。

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