森林浴へ
井戸汲みの仕事も終わって昼飯も食い終わり、時間はだいたい日本時間で15時ってとこかな
あまり早くに住居の洞穴へ帰ると、レイにこいつはまだ余裕があると判断されて仕事の量を増やされるかもしれない。日が暮れるまでは帰りたくないな。かと言ってやることもない
村を歩いてると亜人種からの視線を感じる。人族は少ないので気になるんだろう。正直鬱陶しい
私は村の外にある森へ森林浴へ行くことにした。正直ここのところ色々あって疲れた。異世界に転生して村まで森を横断してホームレスになった。息をつく暇もなかったのだ。私が今欲しているのは大自然の癒しと一人の空間なのだ
門まで行き門番に通行の許可を貰おう。前は鳥人種のダグラスとかいう門番だったから今日も同じ人だろうか? 門につくとそこに居たのはダグラスではなかった。やりずらいな
「森まで行きたいのですが通行の許可をいただけますか?」
「あ、あんた最近街に移住した人族でしょ? 話題になってるわよ。人族なのに家なしをやってる変な奴だって」
私のことをどう思おうが勝手だが質問にくらい答えてほしいものだ。でも許す!
門番は10代後半くらいの若い女だからだ。筋肉で引き締まった体に悪そうな目つき。手足には淡い土色と黒のマダラ模様が入っている。ベースはヒョウかチーターだな。スピードに自信ニキか
スポーティーな子って結構タイプなんだよね
「村に来たのはいいものの先立つ物が無くてね。結果家なしになっちゃったんだわ。このままくすぶってるつもりは毛頭ないけどな。通っていいかい?」
「ふーん、噂通り変なやつね、金も持たずに何しに来たんだか。村を出れるかどうかは門番のアタシ次第ね」
「通してくれるでしょ? あなた毛並みがステキね、マダラ模様を見てると吸い込まれそうになりそうだ。体も筋肉で程よく引き締まっていて、特に足が最高だ。私はあなたに踏まれたい」
ペラペラと軽い舌を回す
「急に媚びを売り始めたわね、でも人間のくせに獣人の毛並みを褒めるなんてね。殆どの人間はアタシらの体を見ると、悪魔憑きだ不浄の体だと罵るばっかなのに」
「私はどちらかと言うと亜人至上主義だからな 人間より身体能力は高いし、なにより獣人種は見た目がモフモフしてて可愛い。じゃあ私は行くよ」
そこそこヨイショしたしもう通してくれるだろう。まあヨイショはしたけど嘘はついてない。あくまで私の主観だがな
門番の横を通り過ぎようとすると女は私の右肩を掴んで引き留める
「まってまって、まだ通すとは言ってないわよ」
「なんなのきみ? ハグしてほしいの? ほらおいで」
ヤケクソになって両手を広げる。万が一にも抱きついてきたら棚ボタだ
「ハグは別にいらないわ、ダグラスがアンタから鶏肉のスープを貰うって前に話してたわよ? 鶏肉って素敵よね?」
なんだワイロを欲しがってるのか、ちゃっかりした人だ。でもそれならわかりやすくていい。私はから揚げを右手から4つ出して女に手渡す
「どうぞお収めください」
「変わった形の肉ね? スンスン、匂いは悪くないわね。うっま! なにこれうっま! なんで家なしがアタシよりいい物食ってんのよ!」
彼女が肉に夢中になっているうちに、ひっそりと門の外へ出る。ちょっと今日は人と話しすぎて疲れたから早く一人になりたいのだ
門の外へ出て森を歩く。適度な大きさの木を見つけるとそこに腰を落ち着け、木を背もたれにして座ることにした。ふぅー疲れた、もう疲れたよパト〇ッシュ......
深呼吸をして森の綺麗な空気を吸い込む。するとどうだろう頭の中が爽やかでリフレッシュしたような気分になる。鳥のさえずりや心地のいい陽気、周りに人が居ないこの空間が私の心を癒してくれる
30分ほどゆっくりして心を落ち着かせると、私は明日からの事を考えることにした
レイからは明日と明後日も同じ水汲みの仕事をやって来いとの命令を受けている。今日はマルスとマキに手伝って貰って事なき事を得たが、明日からも手伝って貰えるとは限らないし自分の仕事なので一人でやるべきだ。とりあえず、筋力をなんとか増強したい
私は久々に神界電子パネルの善行ポイント画面をクリックする
所持善行ポイント 115P
恩恵一覧
電子マネーチャージ 10P 1000z 50P 5500z 100P 12000z
から揚げ能力付与 筋力増強(小) 頑丈増強(小) 各200P 摂取後一時間のみ強化
新フレーバー 醤油ニンニク ハバネロ 柚子胡椒 各300p
能力付与の筋肉増強が欲しかったところだがポイントが足らない。現状は善行ポイントで何とかするのは無理だな。とりあえずステータス画面を開くことにする
名前 未設定
体力 100
魔力 100
筋力 8
頑丈 13
敏捷 6
知力 6
幸運 5
SKILL 共通言語 精神防御 から揚げ作成 電子パネル アイテムBOX
から揚げ捕食ボーナスポイント15P ステータスに割り振ってください
「おお!おおおおお!」
私に神界からの手が差し伸べられた瞬間であった




