みんなでお買い物
オレ達はその足で王城に向かった。王城の門兵は久しぶりにもかかわらず、ミサキとオレの姿を見つけてものすごく慌てている。応接室で待っていると、国王陛下とジミー公爵がやってきた。
「お父様。お久しぶりです。」
「ミサキもみんなも元気そうで何よりだ。それで、どんな報告かな。」
オレは竜人族の件、ブラジロン帝国の件、すべてを報告した。
「なるほど、それでそこにいるのが竜人族の族長の娘ということだな。」
「ドリエと言います。皆さんと同様にケン様のパーティーに参加させていただきました。」
「ケンはわしの若い時よりもモテるな。」
「お父様。お母さまに言いつけるわよ。」
「ミサキ。それは勘弁してくれ。」
その場に大きな笑いが起こった。
「それで、これからどうするんだ?」
「はい。この大陸の他の国を回ります。」
「そうか。我が国から近いのは、カナリカ王国、オリント共和国、セザール獣王国、エリーヌ聖教国あたりだな。」
ここで、ミレイが言ってきた。
「セザール獣王国は私の故郷だにゃ。久しぶりに父さんと母さん、弟達に会いたいにゃ。」
「なら、セザール獣王国に行こうか?」
すると、今度はローザが言ってきた。
「ケン兄。セザール獣王国に行くなら私の故郷にも行って欲しいんだけど。」
「エルフの里かい?」
「うん。父さんと母さんのお墓を作りたいんだ~。」
「そうか~。ローザの父さんと母さんは亡くなったんだにゃ。」
ミレイが耳を下げて申し訳なさそうにしている。
「気にしないで。私はケン兄やみんなと出会えたから幸せだよ。」
ミレイがローザを抱き上げて、ホッペにすりすりしている。
「でも、セザール獣王国に行くには身分証が必要よ。ドリエの身分証を用意しないとね。」
「なら、冒険者ギルドに行こうか。」
オレ達は城を出て冒険者ギルドに向かった。ギルド内は相変わらず酒臭い。それに昼間から酔っぱらっている者達がいる。オレ達がギルドに入ると、全員がこっちを見た。男1人に女4人だ。当たり前の反応だろう。
「あら、お久しぶりですね。ダンデライオン伯爵様。今日はどんなご用件で。」
「ああ、ここにいるドリエの冒険者カードを作りたいんだ。それと全員をパーティー登録してくれないかな?」
「パーティー名はどうしますか?」
「『ケンと仲良し妻達』がいいにゃ。」
「ダメだよ。」
全員が静かになって考えた。すると、ローザが提案した。
「『ワールドジャスティス』なんてどうかな? だめかな? ケン兄?」
するとミサキが言った。
「ローザちゃん。ナイスよ。私は気に入ったわ。」
「ケン様。私も気に入りました。」
「なら、『ワールドジャスティス』で決定ということで。」
受付の女性から紙をもらって、ドリエが書き始める。チラッと見ると年齢が12歳と書いてあった。
「えっ?! ドリエって12歳なの?」
「はい。人族ではその年齢になると思います。」
オレは無意識にミレイ、ミサキ、ローザ、ドリエの胸を見た。確かにローザと同じで絶壁状態だ。すると、ローザが胸を隠していった。
「ケン兄。今、私達の胸を見比べたでしょ? エッチなんだから。」
「違うから。誤解だから。」
「大丈夫よ。ローザもドリエもまだ成長段階だから。ミレイだって私だってまだまだ成長するわよ。」
「僕はもう成長しなくてもいいにゃ。これ以上は邪魔になるにゃ。」
女子3人が羨ましそうにミレイを見ている。
「伯爵様。カードの登録が終わりました。皆さんのランクも更新しておきましたので、確認してください。」
オレのランクはSSSになっていた。ミレイとローザがS、ミサキはA、ドリエはBだ。パーティーのランクはSとなっていた。
「ドリエはいきなりBでいいんですか?」
「はい。彼女は竜人族ですから、妥当だと思われますが。」
ここで、受付の女性がドリエを竜人族と言ったことに違和感を感じた。
「えっ?! どうして知ってるんですか?」
「ドリエさんの紙に書いてありましたから。」
「ケン様。まずかったですか?」
「いいや。人族と竜人族も、これから交流が進むから大丈夫さ。」
「はい。」
その後、冒険者ギルドを出たオレ達は街を散策した。
「これから旅に出るにあたって、みんなの服を買っておきたいんだけど。」
「賛成!」
「ケン兄、大好き!」
「ケン様。ありがとうございます。私もみんなのような服が欲しかったんです。」
オレ達は女性服の専門店に行った。やっぱりオレは店の外だ。
“暇だ~! 女性の買い物は長いんだよな~!”
待ってる間に、オレは旅に必要なものを買いに市場に行く。肉・野菜・米・調味料を大量に買い込んで、空間収納に仕舞った。そして、女性達が買い物をしている店の前まで行ったが、まだ彼女達の姿はなかった。
“遅いな~。まだかな~。”
“マスター。女性の買い物は時間がかかるんです。仕方ありませんよ。”
しばらく待っていると、女性陣が店から出てきた。全員可愛い。すっかり見とれてしまった。
「どうしたにゃ? ケン!」
「あっ、ごめん。みんなが可愛くて見とれちゃって。」
ミサキが顔を赤らめて言ってきた。
「似合ってる?」
「ああ、すごく似合っているよ。でも、みんなオヘソ出してるけど。風邪ひかないでくれよ。」
「大丈夫よ。女はファッションのためなら我慢できるから。」
「そうだよ。ケン兄。」
ローザがモデルさんのように色っぽい姿勢をして見せた。
「ローザはまだ子どもだな。でも、それが可愛いんだけどね。」
「ありがと。」
ローザが抱き着いてきたので、子どものように抱っこした。
「ローザだけずるいにゃ!」
「役得よ!」
ローザもドリエも背の大きさはさほど変わらない。オレはドリエも抱っこした。
「ケン様。恥ずかしいです。」
ドリエは顔を両手で隠して恥ずかしがっている。ローザよりも精神的には大人のようだ。
「ケン。これからどうするの。」
「オレは屋敷に戻るけど、みんなは別行動でいいよ。」
「なら、ドリエちゃんに王都を案内するにゃ。」
「そうね。ローザもそれでいいよね。」
「うん。ミサキ姉についてく~。」
「なら、みんなの荷物はオレが預かっておくよ。」
すると、ミサキが真っ赤な顔をして言ってきた。
「ケン。中を見ないでね。」
「別に見ないけど。どうして?」
「ミサキは下着も買ったにゃ。胸が大きくなったにゃ。」
「ミレイ! 言わないでよ!」
「そうか~。どうりで夜、胸に当たる感覚が変わったと思ったよ。」
「ケンのエッチ!」
真っ赤な顔で恥ずかしがるミサキもかわいい。
その後、オレは一人で屋敷に戻った。
今日から第2章にゃ!
ミレイ姉、ミサキ姉、ドリエ姉、なんか仲間がいっぱい!
ローザちゃんが一番子どもだけどね!
私は成長段階なんです!!!




