第5話 疫病ネコ祓い
来栖家。
猫巫女の飼い主である、来栖初日ちゃんの自宅。
両親と初日ちゃんの三人と一匹の家庭。
初日ちゃんは、一人っ娘だ。
来栖家のペットが、猫巫女のコミコ。
初日ちゃんと猫巫女は、姉妹のように暮らしている。
「今日の夕ご飯は、サンマよ」
「やった〜にゃん。サンマにゃん」
初日ちゃんに言われて、大喜びの猫巫女。
サンマ、シャケ、サバ。
この辺りが、猫巫女の大好物だ。
魚は、猫又の一番の主食だ。
「明日は、私、部活動で忙しいけど、コミコだけで大丈夫?」
宝くじ研究部の初日ちゃん。
明日は、部員全員で、宝くじ研究発表会を開くらしい。
「大丈夫にゃん。一匹で頑張るにゃん」
「そう?」
心配をする初日ちゃん。
「疫病ネコ祓いって、どんなことをするの?」
「この大鈴ロッドを振るって、お祓いをするにゃん」
「できそう?」
「大丈夫にゃん!」
猫巫女は、元気に猫手をクイッとする。
第5話 疫病ネコ祓い
ネコナカヨ市には、疫病ネコがいる。
元は、疫病神といわれた古い神。
人間に、不運をもたらす存在。
厄介なネコのこと。
翌日の朝。
猫巫女は、ネコナカヨ市の森へやって来た。
ここの奥に、疫病ネコがいるらしい。
猫神の大福さまは、この森に、疫病ネコがいると言っていた。
「疫病ネコって、どんな猫にゃん…?」
首をかしげる猫巫女。
答えは、すぐ返ってきた。
「ワタシを探しているのは、お前ですニャン?」
疫病ネコが現れた。
名前は、ヤックニャン。
茶色の猫耳と猫の尻尾。
黄緑色の長い髪の美女だった。
「大福から、お前が来ると聞いていましたニャン」
眼差しはするどい。
しかし、怒っているワケでは無い。
大福さまから、猫巫女が訪れることを事前に聞いていたらしい。
「ワタシは、ヤックニャン。このネコナカヨ市の疫病ネコですニャン」
「アタシは、猫巫女にゃん」
自己紹介をし合う。
何だか、礼儀正しい疫病ネコのヤックニャン。
だけど、威圧感がある。
「…疫病ネコ祓いするのですニャン?」
猫巫女の目的は、大福さまから、全て聞いているようだ。
“祓い”とは、不浄を消す行動。
霊力のある猫又には、お祓いで、悪い気を消すことができる。
「…修行中の猫又に、できますかニャン?」
暗い表情をした後、ヤックニャンは、黒色のオーラをほとばしらせる。
「…にゃ、にゃん?」
あせる猫巫女。
その目前で、ヤックニャンは、さらに黒色のオーラを強める。
「このワタシの黒色のオーラを消せますかニャン?」
挑戦的なヤックニャンは、両方の猫手を構える。
「で、できるにゃん…!」
これに、大鈴ロッドを構えた猫巫女が、対抗する。
日々修行の成果を、見せるしかない。




