表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/32

8 ミーティング


その日の授業も無事に終えてリアン達は放課後のミーティングルームへと急ぐ。

副班長は同郷のジェイド、いつも ”ジェド” と呼んでいる。

部屋に入ると四グループに分かれて既に半数位が集まっている。各班リーダー、サブリーダー、各学年の班長、副班長で一班につき8人ずつのグループで長テーブルを囲む事になる。

既にエイドリアンがサブリーダーと席に着いているのでリアン達もそのテーブルに向かう。全員が揃ったグループから自己紹介をした後説明と話し合いが始まった。


「二、三年は昨年、一昨年の経験もあって気が緩んでいるかもしれないが、昨年からの変更点や北の森は初めてという者の事を考慮してプリントに記載されている事項に併せて詳しい説明の要点も確実に班員に伝えるように」

エイドリアンの横で副リーダーが説明を始める。


キャンプ地はそれぞれの森の管理を請け負っている騎士団の詰め所の周りにテントを設営しての野営となる。

北の森はこの国一番の面積を誇っており森が深い事もあって魔物の種類や数も多い上に隣国との国境も有している。今は隣国との関係も安定しているが有事の際は王都の守りの要となる場所だ。

依って騎士団の詰め所も他の森のそれより規模が大きく、国の冒険者ギルドの本部も併設されている。


合同で参加する王立貴族学園の騎士科の生徒はまだ保護者の庇護下にあるとみなされる。それに比べると王立騎士専門学校生という立場は微妙である。実習という形で王都内の見回りに参加したり郊外の森や農地での魔物討伐にも参加する。少ないながら手当ても支給されるので既に独り立ちした社会人として扱われる。

騎士専門学校の生徒にとって校内や実習の場は職場と同じで公私混同はご法度である。表向きには親子、兄弟間等の身内意識を持ち込むことは出来ない。

依ってリアンもその仲間たちも学校生活全般においてA班に所属する限りはエイドリアンの事は ”リーダー” と呼ぶ。


合宿の説明によると二日目は魔物討伐の実習が組まれており二年生が一年生を指導して森の外円で小物の魔物討伐。三年生は騎士団と合同で森に入って中型の魔物を討伐する事となっている。

一年生の殆んどは魔物討伐の経験が無く、討伐された魔物を目にするのが初めてという者も少なくない。

まあ、入学試験で初めて木刀を振り回す者もいる訳だから当たり前と言えなくもない。

失神とまではいかなくても気分が悪くなる者は毎回若干名いるらしい。

そこは場数を踏んで慣れるしかないが、最近の平和な時世の王都で暮らして ”騎士の仕事は王城警備” としか知らない者にとっては実際に剣を振り回し魔物討伐を行う王都警備団の職場は厳しい世界なのだ。

この合同合宿を機に毎年数名の者が学校を去っていく。


ミーティングが終わり解散となる。クラス分のプリントを持ち帰り明日ホームルームの時間に説明をする事になる。


夕食時、何時もの様に賑やかな仲間とテーブルを囲んだ。今日の話題はやはり詳細が明らかになった合宿についてだ。


「魔物討伐なんて経験した事が無い生徒が殆んどだから倒された魔物を見てみんな青くなるらしい」

「そうだろうな。青くなるだけなら良いけどそれって野営で食材になるんだろ?」

「解体はギルドが請け負ってくれるらしいけど都会育ちの人にはやっぱり衝撃だろうね」


「話聞いてたらファングボアの肉食いたくなってきた俺っておかしいのか?」

「いや、俺も久しぶりに食いたくなってきた」

「じゃあ今週末、狩りに行くか?」


「「「「「賛成!」」」」」


「じゃあ決まり。何処に行く?」

「南の森はなんか手ごたえ無かったから東辺りでどうよ?」

「西の森は端で北と繋がってるからちょっと未知だもんな」

「じゃあ東の森で決まり」


そんな訳でリアンたちは合宿前日に東の森で狩りをする事になった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ