表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀の怪盗は真夜中に覚醒する  作者: 黒瀬 蓮
深まる謎

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/65

嫌な予感

後ろからの視線を何となく感じながらも

振り返らず机に突っ伏していた午後の授業。


いつも以上に何も頭に入ってこない。


(アイツ、思いっきり目を逸らした、よな?)


「……かわ!」


「……黒川!」


先生に名前を呼ばれて、ハッとして

立ち上がる。


「……あ、俺っすか?」


「お前……ちゃんと授業聞いてたのか?」


少し蔑むような目で見る数学担当の山﨑、


(聞いてない、全く)


「……多分?」


「……もういい、座れ」


頭を掻きながら、ハハッと苦笑いする。


山田ナオが呆れてこちらを見ながら

口を動かしている。


(……バーカ!って、なんだよ)


教室の中も笑い声で少しざわつく。


(……ザキヤマめ、髪を毛根から全て抜いてやろうか……)


座った後、俺は珍しく真面目に授業を聞いた。



放課後――


チラッと後ろを見る。


相変わらず、クラスメイトに囲まれてる空。


「紫音、帰るのか?」


大地が声をかけてくる。


「……ああ、お前は部活だろ?」


「おう、寂しいのか?」


「……んなわけあるかっ」


カバンを持ち、大地に手を振ってから

教室を出る。


「……スマホ、修理しないとな」


校門を出て、携帯ショップに向かった。




docoda店頭――


店頭で修理の依頼を申込む。


「……黒川様、ご名義はどちら様でしょうか?」


「……名義?多分、黒川孝之?」


「ご関係は?」


「……父ですけど」


(……色々面倒くせぇな……)


そんなこんなのやり取りをしながら、

店員が申し訳なさそうに言ってくる。


「あの……黒川様の機種なんですが……」


「……?」


店員が、困ったようにタブレットを見せてくる。


「少し古い型でして、部品交換が難しい

状態なんです……」


「……は?」


思わず間抜けな声が出た。


「データ移行して、本体の交換をご検討いただいた方が良いかと……」


(マジかよ……)


「ちなみに、修理費用は……」


「画面交換だけでも、こちらになります」


表示された金額を見て、思わず顔が引きつった。


「……高っ」


「申し訳ございません……」


店員は丁寧に頭を下げる。


(いや、店員さんは悪くねぇけど……)


深いため息をつく。


「……ちょっと考えてからまた来ます……」


「かしこまりました」


店員は再度頭を下げた。


割れたスマホをカバンにしまい、

ショップを出る。


夕方の風が、少しだけ冷たい。


「……最悪だ……」


スマホが使えないだけで、

ここまで不便なのかと今さら感じる。


連絡も、ゲームも、検索も……


全部止まる。


(……連絡も……か)


ため息をつき、小さく呟く。


「……帰るか」


駅へ向かおうとした、

その時――


ゾクッと背筋に妙な感覚が走った。


「……何だ?これ」


周りを見渡す。


また断片的な映像ビジョンが浮かぶ。


バイク、衝突、事故――?


(……どこだ――?)


横断歩道に、子供――?


信号が変わろうとしているが、

走っているバイクがそのまま突っ込んでくる。


「……危ない!!」


そう思った瞬間、

俺の身体は横断歩道に向かって

無我夢中で飛び出していた――

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ