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銀の怪盗は真夜中に覚醒する  作者: 黒瀬 蓮


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31/39

満身創痍と、約束と

カウントワンの前に着いた時には、

すでに正面で大地が腕を組んで立っていた。


「……おせぇよ!」


「……悪い」


軽く手を上げる。


「……寝てた」

(……忘れてた)


「寝てた、じゃねーよ!」


呆れたようにため息をつく大地。


「おーい!」


大地の後ろから声が聞こえてくる。


佐藤と山田が笑いながら手を振ってくる。


「紫音がおせぇって、大地抑えるの大変だったぞー」


「君たちラブラブなんだからぁ」


ふざけて山田が言う。


「ちげぇわ!」


俺と大地が同時に突っ込む。


「息ぴったりじゃん!」


佐藤がからかうように笑う。


「うっせーな」


軽口を叩きながら、4人揃う。


「で、どうする?」


大地が言う。


「ボウリングか、スポッチャ」


「ボウリングでいいんじゃね?」


「賛成」


「……どっちでもいい」

(正直どうでもいい)


「よし、決まりな」


そのまま店内に入る。


店内は週末ってこともあり、

すごく賑わっている。


受付を済まし、自分達のレーンに向かう。


時計からログチーの声が聞こえてくる。


「シルバー、身体もう痛くないの?」


「痛ぇに決まってんじゃん……」


「全身も、耳も痛ぇよ……」


はぁ……と小さく呟きながら、

肩を落とす。


大地達に視線を向けると、やる気満々の顔を

している。


「……帰れねぇよな……やっぱ」


ボソッと呟く。


自分達のレーンにつき、自分に合ったボールを

探しに行く。


ボールを持つ。


「……今の身体には、キツいなこの重さ」


軽めのにしようと、ボールを吟味していると

後ろからふいに名前を呼ばれた。


「……黒川くん?」


振り向くとそこには白石柚希が立っていた。


「……白石、お前も来てたんだ」


「うん!偶然だね」


柚希は少し照れ臭そうに答える。


「……あー!紫音!!」


声の方向を見ると大地が硬直している。


柚希も振り返る。


「長瀬くん?」


大地が俺に向かって口パクで合図をしてくる。


(ん?誘ってくれ?た、の、む、だって?)


思わず呆れ顔になりながら、

視線を柚希に向ける。


無意識に首の後ろをかきながら柚希を呼ぶ。


「……白石」


柚希がこちらを向く。


「……白石も、友達と来てるのか?」

視線を少し逸らしながら言う。


「……えっ」


「うん、4人で来てるんだ」

笑顔で答える柚希。


「……あのさ、良かったら……」


「……俺らと一緒にやらねぇ?」


自分で出た言葉に少し赤くなる。

誤魔化すように続けて言う。


「……良ければの話だから……」


「……えっ?……ううんっ」


柚希は恥ずかしそうに首を振る。


「……まあ、だよな」

(大地すまん)


何か気まずくなって俺は

ボールを選ぼうと白石に背中を向ける。   


白石が、俺の服の裾を掴む。


「……えっ?」


咄嗟に振り向くと、白石が俯きながら呟く。


「……一緒にやりたい」


「……えっ?」


(マジかよ)


…………


大地が満面の笑みで

張り切っているのが傍目で見てわかる。


俺ら4人、白石達4人でなぜか

男女混合でボーリング対決をすることに

なった。


チーム分けは以下の通り 

Aチーム

長瀬大地、白石柚希、佐藤信樹、坂中歩

Bチーム

黒川紫音、立石雪菜、山田直行、小松玲


(大地わかりやす……)


「よっしゃ、張り切っていくぞ!」


大地がボールを持って構える。


(……めんどくせぇ)


ボールを投げる。


スプリット


「大地ースペアー取れよ!」

軽くからかう。


「うるせぇ」


2回目、ガーター


「お!さすがキャプテン!」


佐藤ノブがからかう。


女子達が笑う。


「次は紫音だぞ?」


「はいはい」


面倒くさそうに答える。


(……この身体、もつのかよ)


いつもより軽めのボールを持つ。


ピンを狙って、投げる。

投げた後、身体が痛くて一瞬しゃがみこむ。

(……やっぱ無理無理)


結果を見ずに席に戻ろうとする。


投げたボールはレーンをまっすぐ走り

全てのピンを倒す。


ストライク


思わず振り返る。


「……マジかよ」


女子達の視線が一斉に集まる。


頭をかきながら、席に戻ると

大地が少し恨めしそうに俺を見ていた。

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