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正社員を逃げ出したいんですよ  作者: そきおこ


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12/25

ep12.台風の日くらい休みたいよね

サラリーマンの何がつらいかと言えば、毎朝の通勤電車です。


私は約20年、東京で働いていました。


言うまでもありませんが、とにかく電車の中がカオスです。


ありとあらゆる通勤客との密着空間。


女性が近くにいれば、痴漢冤罪を受けないように両手をホールドアップ。


吊り革の奪取争いがあり、たいてい負けます。


ふくらはぎを必死で突っ張り、揺れで女性側に倒れないよう全力を尽くす。


朝からそんなことに神経を使い果たしていました。


そこまでして行く先には――つらいつらい会社です。


最近はだいぶ変わったと聞きますが、当時はその会社で終電近くまで働き、帰りの電車もまた満員でした。


朝も地獄、夜も地獄です。


さて、今年も台風の季節がやってきました。


台風が来るたびに思っていたものです。


「今日はもう出社しなくていい」


「早く帰れ」


そう言ってくれないものか、と。


でも、そんな指示が出ることはありません。


社会人たるもの、とにかく出社するのが当たり前。


日本人は頭がおかしいんじゃないかと思いながらも、反社会的行動を取る勇気もなく、私は毎回ちゃんと会社に向かっていました。


東日本大震災のときもそうでした。


原発がどうなるか分からない。


余震も続く。


そんなニュースが飛び交う中でも、会社から「自宅待機」の指示はありませんでした。


そして、その電車もまた満員でした。


私はこの東京の会社を辞めてしまったのですが、思い返せば、満員電車もその理由のひとつだった気がします。


その後、私はまた正社員の道を歩くことになります。


ただ、今度は地方都市でした。


新しい生活を始めた私は、会社の近くにアパートを借り、原付バイクを買いました。


通勤苦から解放されたのです。


これは本当に大きかった。


ただ、その代わりに別の問題も待っていました。


電車の時間に縛られない日々です。


それは、「無限に働ける」という意味でもあります。


結局、人がいるところには問題があります。


東京にも地方にも、それぞれの大変さがある。


悩みは尽きません。


でも少なくとも今の私は、知らない誰かと密着しながら出社しなくていい。


それだけで、人生の幸福度はだいぶ違う気がします。


地方都市、けっこう悪くないですよ。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


このエッセイは、その日に考えたことだけでなく、昔の出来事や、ふと思い出したこと、将来の妄想などを気ままに書いています。


なので、ときどき20年前に戻ったり、未来へ飛んだりします。


もし共感したことや、「それは違うんじゃない?」「私はこう思う」ということがあれば、ぜひ感想を聞かせてください。


「小説家になろう」にアカウント登録すると、ページ下部の「感想を書く」からコメントできます。


また、「面白かった」「続きを読みたい」と思っていただけたら、評価やブックマークもしていただけると、とても励みになります。


みなさんの感想や評価を励みに、これからも妄想を膨らませながら書き続けていこうと思っています。


また次のエッセイでお会いしましょう。

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