3章第5話:『お昼休み』
四限目の授業が終わり、A達は教室に戻っていた。
「ねーA君、お昼一緒に食べよ!」
「ああ、どうせKとしか食ってないし。Kもいいだろ?」
「ああ、いいけど俺は購買でパン買ってくるからちょっと待っててくれ」
「おっけー!」
匿名A、K、一ノ瀬達3人とも席が近いためAの机にそれぞれ席だけを移動させた。
少しすると購買からパンを買ってきたKが帰ってきて3人で飯を食べ始めた。するとさっそく一ノ瀬がAに話しかけた。
「A君のお弁当美味しそうだねー!お母さんの手作り?」
「両親どっちもいないから俺の手作りだけど」
「あ……なんかごめん」
「べつに」
Aは特に気にせずに弁当を腹の中に入れている。一ノ瀬は気まずさからKに視線を変えた。Kは購買で買ったパンを黙々と食べている。
「え、えとK君はいつも購買のパンなの?」
「そうだよ、俺も親はとっくの昔に死んでるからな。弁当作る人いないんだ、元から片親みたいなもんだし」
「………ごめん」
「べつにいいけど」
(お弁当の話しただけなのになんでこんな気まずいの!?)
意図せずに気まずい雰囲気を作ってしまいおろおろとしている一ノ瀬を見かねてAが会話を再開する。
「一ノ瀬は親に弁当作ってもらってんのか?」
「ん?私も両親いないから手作りだよー」
「「お前もかよ!」」
思わずAとKが同じツッコミをする。すると何故か一ノ瀬が慌てて話出す。
「あ、違くて。やっぱりお母さんの手作り!そう!私お母さんいた!そういえば!」
おそらく一ノ瀬は親の都合で学校に来れてなかったのに親がいないと言ってしまったから何とか取り繕うとしているのだろう。
「いや、お母さん忘れるって何事だよ……それに別に隠さなくていいだろ、お前がダークナイツってことは分かってるし」
「え!?なんで分かったの?」
「そりゃ普通の人が神と一緒にいるわけないしここはダークナイツが介入してる学校だ。そんな学校に途中入学なんてわかるやつにはすぐわかるだろ」
「じゃあAとK君もダークナイツなの?」
AとKは頷いた。それに一ノ瀬は神でも見たかのように驚いた。
「え、そうだったの?」
「そうだよ、俺はロリ制圧班班長でKが諜報班所属」
「え?あの変態クソロリコンのロリ制圧班総班長ってA君のことだったの?」
「俺ってそんな言われ方してんの?」
「「うん」」
今度はKと一ノ瀬の言葉が重なる。
「ていうか一ノ瀬はよく神のことを視認できてた俺らのことをダークナイツじゃないと思ったな」
「え、まあ霊感強めな人みたいな感じでそんな人もいるかなーって」
「馬鹿?」
「えー!ひど、そんなこと言ったら女の子に嫌われちゃうよ?」
「ロリ以外に興味ないんでお構いなく」
「……Aってちっちゃい女の子が好きだったんだ、昔はそんなことなかったのに」
「え、そうなの?」
一ノ瀬がまさかのことをいって驚いたKがAに尋ねる。
「一ノ瀬が知らなかっただけだろ、あともう昼休み終わるから机から弁当どかせ」
「はーい」
一ノ瀬が手際よくAの机から自身の弁当をどかす。そんな中でKは少しAの過去について引っかかったが口に入れたパンと一緒に飲み込んだ。




