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8月短編集  作者: 天雲 律
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悠久の花火

イカ焼き屋、たこ焼き屋、お好み焼き等の店を空いている方から選び、祭囃子を自称お祭りマスター深月と一緒に駆け抜けた。


祭りのソースと人のむせ返る程の熱気に後ろ髪をひかれながらも、最後にラムネ屋にも寄り、今度は山の中腹まで駆け上った。


「深月……ちょっと休………憩しよう」


「だーいじょぶ、もう着いたから花火が上がるまで、ここで一緒に喋ろう」


俺と深月は幼い頃だ、小さい頃からずっと仲が良く、毎年花火を見に来ていたが、こんな山奥で見るのは始めてだった。


深月と一緒になんでもない話しをする、英語教師の話し方が眠すぎる、課題がまだまだ終わらない、バスケで大会まで行けなかった。


とりとめも無い話しをし、買ってきたお好み焼き等を食べ終わると丁度花火が上がった。


ドーン ドーン ドドーン


山の中でも心臓に響く花火の音、深月とはあと何回一緒に見れるだろうか。


「深月とは、もう一緒に見れないかな」


花火にかき消されそうな小さい声だが、深月は聞き逃さなかった。


「なんで?また来年も来ようよ、これ約束ね」


そっと僕の頬に手を添え、唇を押し付けてきた。


顔が真っ赤になるのが嫌でも分かる、残りのラムネで冷やそうとしても、とっくにぬるくなっていた


「来年も一緒に来ようね、大好きだよ光輝」


「俺も大好きだよ、深月」


僕の名の通り花火は夜空を輝かせ、月は神秘的に花火と調和していた。

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