↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8月短編集  作者: 天雲 律
PR
22/28

天楼千重波、甘美な音

「えっ……と、ここは何処ですか」


さっきまで路地裏を通っていたのに、いきなり人の雑踏で溢れかえり、食べ物の匂いがするはずが無い。


「ここはカントーよ、君は何処から来たのかな?」


耳元でお姉さんに囁かれるように聞かれ、耳がゾクゾクとし、頭がクラクラしてきた。


「埼玉です」


お姉さんはうーんとしきりに唸り、首を傾げて悩んでいる、その声すらも甘くトロけるような声だった。


「凄く遠くから来たのね、キミはカントーを知ってる?知らないなら案内してあげましょう」


腕を捲り力こぶを作っているのだろう、頼りになる印象より服の着崩れの音にドキドキとしてしまった。


「えと……お願い……します」


「よしきた!」とお姉さんが言うと腕を掴み、道を先導してくれ数分歩いただろうか、音楽の授業で聞いた三味線や琴や太鼓の音が聞こえてくる。


「坊やは運がいいね、今日はシンシューから来た人が演奏してるんだよ、どうだい楽しいだろ」


地域の祭りに参加した時に太鼓や笛の音を聞く事は何度かあった、だがこんなに近くで聞くと太鼓の衝撃、祭りの人の声が笛の音や三味線と混じり、楽しい気分になっ来る。


「楽しいです」


音楽を生で聞いて、始めて楽しいと思えた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。