洞窟風呂4
ラビスはそれとなくミレイに近寄り。
「へい、へーイ! ミレウィちゃん、今日もカワイイね、肌艶もいいよ。最高ゥ!」
ハイテンションで身体を触りながら、サイリアと同じように胸部を揉む。
しかし、ミレイは無言(もともと無口)のままゴミを見るような眼で一瞬ラビスを見るが、直ぐに興味を無くし、そのままお湯に浸かって身体を休めた。
まるでセクハンを何も受けてないような態度だ。
「、、、これよ、見たでしょッ! なーんにも反応しないの!」
若干の苛立ちを抱えながらラビスはサイリアに報告した。
それでも胸や肌を触るが、どこ吹く風のミレイはラビスを居ない者として扱っている。
「もうッ! あの頃のミレイに戻ってよ」
文句を言うがミレイはため息を吐いて首を降って『ヤレヤレだぜ』と身体言語で表した。
「もうやだ、ねーさんッ!」
今度はゆったりとぬるい湯で休んでいるアンジーの元にラビスは身体を寄せた。
流れるように胸を揉んで、身体を寄せるがアンジーは動じない。
それよりも端の岩壁に身体を寄せてくつろぐ体勢のまま呆けた顔で空間を見上げていた。
「何よ」
「仲間がすっごい冷たいの」
「あー、そう、それでもいいんじゃない?」
「返事もおざなり!」
「ねーさん、わたしにや・さ・し・く・して♡」
「はいはい、いつもしているだろ……――――」
アンジーは返事の途中でラビスの頭を手刀で思いっきり叩いた。
「“ナカ”にゆび入れんな、バカッ!」
アンジーの股間辺りをモゾモゾとしていたラビスは崩れ落ち、そのまま湯船に沈む。
そして潜水して再びサイリアの前に飛びだす。
濡れた髪を気にする様子もなく、「ねー、見たでしょ。みんなが私に冷たいの。だからサイリアだけは優しくして」と訳の分からないお願いをしていた。
そんな女性だけの温泉場の一画に[ボチャンッ]という音と同時に湯柱が上がった。
湯面に姿を表したのはシュキマ。
小さい身体を懸命に動かし岩風呂を泳いでいく、――というより潜水して浮き上がりながらを繰り返し進んでいるようだ。『犬かき』ならぬ『ネコかき』泳ぎで自由に進んでいた。
「にゃッ!」 「にゃッ!」 「にゃッ!」
とにかく泳ぐ事を楽しむようで浮島のようにいるアンジーの元に行くと上陸して「ニャー!」と元気よく鳴いた。
「よく泳いでこれたね」
アンジーは濡れたシュキマを両手で持ち上げて笑った。
「にゃッタ、ニャっタ」
細かい動作で動き続け、濡れで細くなった身体は暴れるには至らないが不安定にするには十分だったので彼女はシュキマを身体近くに寄せた。
喜びながら彼はアンジーの引き締まったお腹とふともも付近に足を置いて胸に手を当てる。
すると、“やわらかいもの”と判断し何となくフミフミと両手を動かした。
「あらあら、オトコの子だねぇ~、すぐに胸を触るなんて」
アンジーは満足した顔を見せた。
子供に胸を触られて怒るようなことはしない。
「ねーさん、わたしの時は怒ったのに、ヒドイ」
非難の目をむけてラビスは物申した。
「アンタはダメだよ。バカだね…」
可哀そうな子を見るようにアンジーは返答した。
フミフミに夢中だったシュキマにミレイが近寄り両手で魔術を唱え、小さな水球が無数にお湯から生まれた。
動く水球にシュキマは“フミフミ”を忘れ、それを眼で追った。
「にゃッコッ!」
シュキマは水球を叩き潰ように両手で掴んだ。
それからは夢中でソレを追いかけ飛び跳ねて遊んでいく、ミレイの水球操作した通りに動いていく様を見て彼女も嬉しそうにしていた。
「ニャッ! にゃ、にゃにゃッ ニャーッ!」
何度も元気よく飛び跳ねて水球と戯れるフォクト。
だが、そのお遊びも長くは続かなかった。
子供ながらの体力か、お湯の重さかは分からないが次第に動きに精彩を欠くようになり、お湯に浮かん休み始めた。
流れた先にサイリアが居て「あら、シュキマちゃん、お疲れなの、いっぱい遊んだね」と優しい声で話しかけた。
彼女は獣人語を離せないが思いはシュキマに届いたようで、湯船でクルリと身体を返すと立ち上がって「ニャーー…」と声を出した。
そしてサイリアの太ももに足をかけてサイリアの元に立ち上がった。
そのまま目の前にある柔らかい物体にフミフミし始める。
この行為は原始の本能に近く、“やわらかいもの”を触ると自然と同じような行動をとる。
「にゃ、にゃ、にゃ、にゃ♪」
テンポよく“フミフミ”していくシュキマ、次第に強さも回転数も上がっていく。
「ちょっと、だ、ダメよ……あッ」
サイリアの声も虚しく――。
「ぷぁッ! ぷやぁッ! ププゥッ」
景気よくサイリアの胸部を押していくシュキマ。
次第に血行が良くなりサイリアの先端の突起物が膨らんでいく。
シュキマは知っている。幼き日によく飲んだそれは“フミフミ”から得られる懐かしい味を楽しむものだという事を“原始の本能”は逃さない。
サイリアの胸の膨らみに先にカプリッと嚙みついた。
「あッ♡、ア――――――ッ!、ダメェぇぇぇ………」
洞窟内にサイリアの嬌声に似た声が響いた。
>>洞窟内、男湯サイド
サイリアの声が響いたという事は洞窟内に反響して行くという事。
その声に反応したのはラリーだった。
「なんだ! やべぇぞ! 急いでいかねぇと!」
眼を見開き非常事態を見据える英雄のような行動をとった。
しかし、行く先は女湯の方だ。
しかも、ラリーの身体の中心部(下半身)から生える肉の槍だけが戦闘態勢に入っている。
「おちつけ、アホッ」
とりあえずグレーは隣にいて、そのまま“戦闘態勢の肉槍”の中心部を縦薙ぎの手刀で叩き落とした。
「ぐおぉぉぉぉ――――!」
ラリーの慟哭が響き、ゆっくり湯船に戻っていく。
「お前が行ったらそれこそ問題になるだろ!」
ミックも持っていた縄を持って縛り付ける準備をする。
「おっまえ……折れたらどうしてくれるんだ……」
力ない声で股間を押えラリーは文句をいう。
「折れたらそれはそれで安全だな」
「むしろ、そっちのほうが助かる」
「その前に、少し女湯の声を聞いただけでソウなるのは問題だぞ」
「こちらと若いんだよ!」
ラリーとミック、グレーの口ケンカが辺りに響いてきて、それより離れた所でジョーは独りと剣一本を伴なって湯に浸かっていた。
【いい湯だなぁ♪ シャシャシャーン、ドンドン♪】
「なんだよ、その歌さっきから……」
歌う相棒に文句を言いつつ彼は異国の湯を楽しんだ。




