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私達、冒険者として生活します!  作者: あきら・たなか
第7章;獣人国に行くよ
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古代遺跡グルミサパタ



「うおぉぉ……マジか……」

 ジョーは岩山を見上げて驚いた。

 と、言っても巨大な――ではなく、岩山だと思っていたモノが違っていたから驚いたのだ。

 岩山だと思っていたものは岩の塊に近く、積み上げられた建造物に近いからだ。

 言い表せないほど不可解な物体、だが、確かに人工物らしき造り、遠くからみれば只の岩山だが、近くでみれば切り取り加工した岩石を隙間なく並べていると気が付く。


 造るにしても城壁と違い、何をもって造られたかも怪しい異様な物体に対し、理解の及ばない感嘆の声をもらしてしまった。――という表現が適切だろう。


(何を考えて造ったんだ? 周りの建物と全く違うな? 岩を積み上げただけのようにみえて隙間もなく重ね仕上げられている。タダでさえ大きいい岩をどうやって積み上げたとか、いろいろ疑問があるが。その前の問題だ、文化の違いと言うか文明の違いまで出てるぞ……なんだこれは?)


 唸るようマジマジと岩山を見上げてジョーは考える。

 この異質な物体は古代文明の遺跡ではないだろうか――と。


「こりゃ、見事な……」

 ニコも同意見なのか深く被っていた帽子を持ち上げて岩山の壁を細かに見ていた。


「すごいな、近くに行くまで分からなかったが、相当進んだ文明があったようだ」と、グレーもこの建造物の塊に意見を述べる。


 壮大な古代のロマンが蘇る―――と考え始めた。


「ちょっと、手伝ってよ」

 サイリアが可愛く怒りながらジョーに要求した。

 彼女は馬車の荷下ろしと移動の準備をしていたから続きを手伝えという事だった。


「ちょっと見て見ろ、すごいぞ、この建造物」

 ジョーは興奮気味にサイリアに伝える。


「タダの岩の塊でしょ?」

 素っ気ない態度と冷めた言葉で答えるサイリア。


 “ロマン”を理解できる者と理解できない者の大きな壁がソコにはあった。


「……はーい」

 諦めるようにジョーは作業に戻っていった。



 その近くで馬車を降りたカティアとフィフィは同じように岩山を見上げる。


「おっきいねぇ~」

「そうだねぇ~」

「にゃ~、デカいだけじゃ無いニャ~!」

 感慨に浸っている二人にイアは抱きついた。


「そうなの!」

「何があるの?」

「にゃッ! 上に水タマリがあるニャ!サカナいるニャ!」

「岩の上に?」

「わきでてるにゃ~」

「なんで?」

 カティアの疑問にイアは不思議そうな顔をした。

「にゃ? そういえばにゃんで?」

 イアもわかんないようだ。

「いつからあるの?」

 フィフィが質問する。

「にゃ? そうにゃ~、かぁちゃんのじっちゃんの前のじっちゃんのじっちゃんがいることからあるにゃ」


「相当に昔?」

「たぶんそうにゃ! わかんねーからポンちゃんにきくにゃ!」

 イアはそう言うとパポンを大声で呼び寄せる。


「イアちゃん、どうしたの?」

「グルミサパタっていつからあったにゃ?」

「えっとね……――」

 パポンは指を折って数え始めた。

「確か……正確に記録に登場するのは770年前で、その頃からあったらしいけど、その前に集落があって、そのころから口伝して考えても1000年は経過してると思うよ。だけど、どこからって言える事はわかんない」


「そんなに昔からあるの?」

「たぶん……」

「上に水があるってきいたけどホント? なんで湧き出てるの?」

「うん、池みたくなっているよ、小魚が泳いでる。水はどうやってっ言うか、古い模様と水晶があってそこから湧き出ているみたい、でも、それ以上わからないってお爺様が言ってた」

「古代の何かって事?」

「そうみたい、詳しく調査しようとしたけど、壊れそうなので諦めたって聞いたよ」

 パポンが説明したのを聴いたカティアとフィフィは納得したように首を細かく動かす。


「それじゃあ、この町のグルメ……グルミ、さぱ?」

「グルミサパタだと思うよ」

「そう、グルミサパタってどんな意味?」

「えっとね、タイオワに従う神で『グルミサ』っていう大地の神がいるの、『パタ』はこっちで食卓や食事を表す言葉なのね。それを合わせてグルミサ・パタって言うんだよ」

「あ~! そういう意味なの!」

 名前の由来がわかってすっきりとするカティアとフィフィ。


「にゃ~、よかったにゃ!」

 疑問が解決できてイアは安心した表情を浮かべるが、スグに足元に何かが衝突した。

 振り向くと、ゾゾロが抱き着いていた。


「《イアねぇ、はやく、いこ、いこ、いこうよ~》」

 尻尾を振り回し催促をするようだ。

 グイグイと引っ張っていく。

「《にゃ! あせんるにゃ、ゾゾロ》」

 イアは笑いながらゾゾロの顔を撫でまわした。


***


 馬車を厩舎のような場所に置いて、ンゴの案内のもと、岩山の建造物に入っていったジョー達はゆっくりと通路を進んでいた。


「宮殿ぽいなぁ~」とジョーは歩きながらポツリと呟くと背負っている蛇腹刀のスネークが反応した。

【ここは昔と変わって無いな】と――。

「来たことあるのか?」

【前にな】

「何時ぐらい?」

【800年くらい前だ。たぶん…】

「ハハハッ、そりゃすごい」

 ジョーがスネークと軽口を言い合っていると通路の前から集団が現れた。


建物のオーパーツの話は結構あります。

インカ文明の遺跡もそうだし、スリランカの岩山もそうかも。

とにかく、当時の摩訶不思議な技術はロマンを感じますね。



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