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つれづれグサッ  作者: 犬物語
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【前編】日本にくる前の"九尾の狐"のはなし【マッハ解説】

九尾の狐が日本にくるまでのお話。

 3国を渡り歩いた『九尾の狐』伝説は日本の創作です。が、中国発祥のこんこんはアジア各地にも伝説をのこし、韓国ではやたら肝臓が大好きな『九尾狐(クミホ)』として知られ、ベトナムでも狐狸(こり)精や九尾狐を現地語読みしたきゅーちゃんの妖怪が存在します。


 これらは人に害をなす場合もあればお助けキャラにもなるというフリーダムなキャラですが、今回紹介する九尾の狐のお話に関してはさいしょからさいごまでド悪ですのでご安心? ください。




:中国にもどって褒姒を名乗る:


 前回、モデルにした『絵本三国妖婦伝』のとおりに書いてくとして先に華陽夫人編を紹介しました。ってことで、今回は紀元前800くらいにあった実在の国、中国の『(しゅう)』に関するお話をしていきましょう。


 周の『(せん)王』は、妲己で活躍した『()王』から12代めの孫にあたるようです。とても賢明なおうさまだったらしいんですが、まあその子どもまで有能かと問われるとそうじゃなく――ってことは九尾の狐も「こいつ狙い目じゃーん!」ってなりますわよね。


 物語が始まる前にちょっとフラグ。妲己ちゃんの死体をぶっこんだツボがあったじゃん? あれ、宣王の2代前の王『(れい)王』が発掘しちゃったんだよね。むかしの話なんてかんけーねぇ、あばけ言うてさ。


 で、その際ツボからめっちゃ泡あわがブクブクしててんやわんやになっちゃったんです。そのとき女の子が泡に巻き込まれちゃって、そのスキをついて脱出したはずなのにツボのなかにいたらしい九尾の狐は少女の腹ン中へれっつごー。少女『()氏』はその後18で身ごもり、しかし子どもを産んだのはまさかの25の時っつーわけわかめな経歴をおもちでした。


 7年間も腹ン中にいたとかきゅーちゃんナニしてたん?


 ちなみに、産んだ子きゅーちゃんは気味悪がった盧氏によって捨てられていますが、捨てろと命じられた人が哀れに思って「ひろってあげてください」的なアレで救っております。で、偶然居合わせた男子がきゅーちゃんを養い、美しく育ったきゅーちゃんはいろいろあって王様に献上されたのでございます。


 あとうはもうアレよ。王様をかどわかして好き勝手よ。『褒姒(ほうじ)』と名乗ったきゅーちゃんエピソードで有名なのは『服が裂ける音で笑った褒姒ちゃんのためにありったけの絹を破いた』とか『褒姒を笑わせたい王様が国中の篝火を点けて全軍集結させて大混乱に陥れたよ』とかですね。とくに篝火全員集合はヤバくて、これは国の一大事レベルの合図だったために諸侯は激おこプンプンまる。


 家臣たちはマジギレして中国西武の遊牧民に「王さま(アイツ)やっちゃっていいよ?」とアドバイシング。褒姒にかどわかされ好き勝手やってた『(ゆう)王』の都を取り囲みました。王さまは国の一大事だってことで篝火を焚きましたが諸侯は「またまたぁ~どうせいつものアレでしょ?」的な感じでスルー。


 詰んだ。申侯の乱ならびに犬戒の乱、完結。


 で、これは九尾の狐の物語なんで「幽王がこうなっちゃったのは褒姒のせいだ! こいつも同人誌みたいにしろ!」的な流れが。城には多くの女性がいましたが、褒姒がどこにいるかもわからず、しかし逃がすわけにもいかぬので多くの犠牲が出たそうです。


 で、褒姒は首を斬られ処刑されました……とありますが、褒姒には『伯服(はくふく)』という娘がいたんですよね。正史では幽王と主に処刑されたのですが、創作では生かされ褒の国へ流れます。その国でも疎まれていたのですが、やがて『見目麗しい女性の姿となって姿を消した』とされています。


 これは褒姒が娘に化けて脱出したのか、それとも正真正銘きゅーちゃんの娘が九尾覚醒したのか……なかなか妄想がふくらむところではあります。


 後の時代の中国は国が変わり、治世も良くなり、九尾の狐はおおよそつけこめない時代が続きます。ってことで、堕落させがいのある人間がいないことに飽き飽きしたきゅーちゃんは新天地を目指し海を渡るわけですが――それはまた別の話ということでひとつ。今回は九尾の狐が日の元に侵入を果たすまでのお話でございました。




 ――あ、わりと前後編にしなくても良かった感じだね、しかもマッハ解説とか言いながらけっこー書きまくってたわこれ……でもまあきゅーちゃん魅力たっぷりだしいいよね。


 絶世の美女ってのは(おそらく女性にとっても)憧れる存在だと思います。女の美貌に男が釘付けとなり、夢中になり、やがて他すべてをないがしろにするってのはあるあるかもしれません。


 物語を創作したい人、魅力あるお話を読みたい人、昔からの伝承に興味ある人――九尾の狐はそういった意欲ある方々の興味を惹きつけ、今もなお新たな話が描かれ続けています。おそらく、アナタはすでに『九尾の狐』に関連するキャラクターやお話に触れたことがあるでしょう。


 それほどまで、九尾の狐は人のこころを掴んで離さないのです。そんないじらしいコンコンを楽しみつつ、これからも楽しく過ごしていきましょう。


 アナタの人生にきゅーちゃんあれ!

狐娘「やっべーこっちの国スキがねーわ。どっかにヘンタイで有名な王様を堕落させやすい国ないかなぁ……」


J「やあ」


狐娘「身近にあるじゃーん!」

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