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大震災の元凶、地龍を倒して日本を救ったのに異界に追放されたので我流六気操術で無双します。  作者: 坂井ひいろ
第7章 城塞都市コーフ編

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07-10 まだ世に出てなかったやつですよ!

時空の狭間の解の部屋に集う、解、永久、繭、人狼ガルム、鬼女ベニ、ドラキュラ伯爵の六人。


解が我流六気操術(がりゅうろくきそうじゅつ)で作り出した光の六芒星(ヘキサグラム)の上に立ち並ぶ六振りの妖刀。



   妖刀 鬼神創(きじんそう)

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妖刀 鬼神妖(きじんきょう)  妖刀 鬼神闘(きじんとう)

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妖刀 鬼神邪(きじんじゃ)  妖刀 鬼神瘴(きじんしょう)

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   妖刀 鬼神解(きじんかい)



「大聖女のマユの名において創、闘、瘴、解、邪、妖。集いて結び一振りとなれ。妖刀 鬼神創(きじんそう)」


吉澤繭(よしざわ まゆ)の祈りの言葉を受けて、六振りの妖刀は渦巻く光となって黄金に輝く一振りの妖刀になる。


「繭ちゃん、これが神器、草薙剣(くさなぎのつるぎ)なんですか?」


永久はキラキラと輝く刀を見詰める。


「いいえ。これは神器、草薙剣(くさなぎのつるぎ)の影、勇者如月創(きさらぎ そう)の為の剣、妖刀 鬼神創(きじんそう)です」


吉澤繭は額に汗を流して告げる。


「陰から本体を引き出します。解君、この刀に柄を握って祈るのです」


解は片肘をついて膝まづく。両手で柄を握って額をその拳に当てて祈る。


黄金のメッキがボロボロと剥がれて光の粒となって消え去る。


中から何の変哲もない古びた鉄の剣が現われる。


「っ……。地味な鉄剣になった!」


永久、唖然。


ブワッ!


物凄い気の威圧感でドラキュラ伯爵と人狼ガルム、鬼女ベニは部屋の隅まで吹っ飛んだ。


解はニヤリと笑う。


「これが解君の草薙剣(くさなぎのつるぎ)です。解君、いけますか?」


派手さも、見栄もないシンプルな鉄剣。しかし、その刀身は人の心を引き付けてやまない何かを持っている。


「ああ、我流六気操術(がりゅうろくきそうじゅつ)の究極奥義、六神融合、須佐之男(すさのお)。そして神器、草薙剣(くさなぎのつるぎ)……」


解が柄から手を離すと神器、草薙剣はいつのまにか黒い木の鞘に収まっていた。


解は神器、草薙剣を拾い上げて帯刀する。


「ドラキュラ伯爵、お世話になったな。頼みがある。A級魔導士、木のウルちゃん、土のアヤちゃん、水のノアちゃん、火のヒヨちゃん、金のスズちゃんと共に、制圧した五都市のダンジョンの警戒をお願いしたい」


解はドラキュラ伯爵の瞳を見据えて頼む。


「ああ、この先は私では足手まといにしかなりそうもない。こちらこそ、お世話になった。柄(がら)じゃないが、感謝している」


ドラキュラ伯爵の差し出す手を解は固く握った。


「人狼ガルム、鬼女ベニ。お前たちにも頼みがある。帝都トキオ剣術魔法学園にノヴァと言う勇者のギフトを受け継ぐ学生と、そのパーティーメンバーがいる。彼らを鍛えてやってくれないか。彼らの成長は著しいから、追い越されないように努力しないとだがな」


解は人狼ガルムの肩に右手を、鬼女ベニの肩に左手を置く。


「お師匠。わかりました。また楽しい旅をご一緒したいです……」


人狼ガルムは男泣き。


「っ……。解さんに出会えなかったら、私はきっと人狼の村を滅ぼした一味のまま、悔いだけ抱えて生きてました……。この恩を返せるように精進します」


泣き崩れる鬼女ベニ。


二人にハンカチを手渡す解。


「ぐふっ。師匠、それ。フランスの超高級ブランドのテファネルのハンカチじゃないですか!しかも、異界に追放された時はまだ発表だけで、まだ世に出てなかったやつですよ!」


永久、呆然。


「ああ、でもこれしかない」


解はとぼける。


「まったく、師匠はどのジャンルでも無双しますね」


永久は苦笑い。


「陰陽師達のあの様子だと、今晩まで持たないだろう。あまり時間がない。永久、繭。いくぞ。万全じゃないのに悪いな」


「大丈夫です。まだ沢山ありますから」


解の言葉を受けて、エルフ族特製の超高級回復ポーションを箱ごと抱える繭。


解、永久、繭は回復ポーションで乾杯して、一気飲みした。


「みんな、ちょっとどいてくれ」


解は自分のベッドの前に敷かれたラグを引きはがす。そこには階下へと続く隠し扉。


「じゃ、行ってくる。ドラキュラ伯爵、ガルム、ベニ。くれぐれも無理はするなよ。それと、この時空の狭間の車庫に収納してあるウィンド・バイクの三台はお前たちにやる。好きに使ってくれ」


解はウィンド・バイクのキーを各人に投げ渡して、足元の扉を引いて永久と繭を引き連れて階段を下りていった。


パタン。


扉が閉じる音。


ドラキュラ伯爵、人狼ガルム、鬼女ベニは無言で隣のウィンド・バイクの車庫に向かう。


ジジー。


無限収納ファスナーの摘まみを内側から引いて外に出ると、そこは火(カ)の街、城塞都市コーフのダンジョンの入り口だった。


三人が振り向くと、夕方でもないのに真っ赤に染まった赤富士が妖しくそびえ立つ。


ドラキュラ伯爵、人狼ガルム、鬼女ベニはそれを見詰めながら解、永久、繭の成功を祈る。


「私たちもいきますか」


「「はい、伯爵」」


引き出したウィンド・バイクにキーを差し込む。


ドルルルル。


ドドドドド。バヒューンー!!


火(カ)の街、城塞都市コーフの森に三台のウィンド・バイクの音が鳴り響いた。


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