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大震災の元凶、地龍を倒して日本を救ったのに異界に追放されたので我流六気操術で無双します。  作者: 坂井ひいろ
第4章 帝都トキオ 学園編

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04-13 解は妖学迷彩マントのフードを被って消えた

城塞都市サーイのチームが放課後の極秘特訓を開始して数ヵ月が経過した。


そして、いよいよ年に一回開かれる都市対抗チーム戦が開始された。


皇帝席にふんぞり返る帝都皇帝ケン・ムラーイ。そして、その横に雑用係として控える剣術魔法学園生徒会の面々。


貴賓席に並ぶ剣術魔法学園学長アラン・グラント、聖女アンナ・マレッサ、各城塞都市領主とギルド長。


白いタイツにかぼちゃパンツを着こなす城塞都市サーイ領主ガンダール・サーイ伯爵。


城塞都市サーイギルド長ヨウと元露出度ガン高受付嬢の妻、付き添い兼、お世話役の強欲商人ゴウ。


城塞都市チーバ新領主エレーナ・チーバ伯爵。


観客席には何処から入り込んだのか桜龍会おうりゅうかい女親分サキと五都市の裏社会を牛耳る親方衆の顔まで見える。


ドラキュラ伯爵と元城塞都市チーバA級魔導士少女五人組は身バレを防ぐため仮面を被って観戦である。


-----


各都市の出場チーム選抜予選を経て、闘技場の石床に立ち並ぶ帝都トキオ剣術魔法学園の出場学生チーム。


「師匠。メッチャ、みんな緊張してますね」


永久は相変わらずのほほーんと緩んだ顔で物珍しそうに出場者や観客席を見回す。


「そうだな。この大会で優秀な成績を収めれば平民でも学園から帝都騎士団になれるからな」


解は会場の気相を探り、解は皇帝席を見てわずかに眉をひそめた。忘れるはずのない気相だった。


「地方貴族でも帝都近衛隊に入れるんだぜ」


ボブ・アーレン男爵子息が付け加える。


ゴリラ男の無駄な筋肉はそぎ落とされ、体中の戦闘傷が激しかった特訓の証として彼を成長させていた。


「くははは。生き抜いたわよ。この苦しみ、この絶望、憂さ晴らしにはピッタリね」


アヤ・サーイ伯爵令嬢は目の下にクマを作り、死地を渡り歩いたヤバ系魔法使いのオーラを振りまいていた。


「アヤさん。魔力が……だだ漏れです。補充しましょうか」


マユはシレッとピンクの縦巻き髪少女を鼓舞する。


「うっぷ。もういらんわ。雑魚相手にここまで詰め込んだら……。げぇー」


「解さん、アヤ・サーイ伯爵令嬢。魔力ゲロ吐いてますけど……」


「器用な奴だな」


-----


一方、モクの街、城塞都市ミートチーム。


B級冒険者で構成されたチームを下し、ダークホースだった勇者ノヴァ率いる無名の弱小下級生チームが勝ち残っていた。


「解師匠、ありがとうございます。この都市対抗チーム戦、師匠の胸をお借りさせていただきます」


勇者ノヴァはその手に我流六気操術がりゅうろくきそうじゅつ六芒星ヘキサグラムを浮かべて拳を強く握り闘気をまとった。


その姿にかつての卑屈さは消え去り、全身に刻まれた縫い傷は勲章としてマユの治癒魔法を断ったおとこの覚悟を示していた。


-----


剣術魔法学園アラン・グラント学長が挨拶を終え、生徒会より対戦カードが示される。


第一回戦、城塞都市サーイチーム 対 城塞都市コーフチーム


第二回戦、城塞都市ミートチーム 対 城塞都市チーバ


第三回戦、帝都トキオチーム   対 城塞都市ヨーコチーム


第四回戦、第一回戦勝者チーム  対 第二回戦勝者チーム


決勝戦、 第三回戦勝者チーム  対 第四回戦勝者チーム


第三回戦は決勝戦シード対象となっている。過去の実績と資金力の賜物である。


会場の拍手を背に浴びながら出場チームは控室へと戻っていった。


-----


コンの街、城塞都市サーイチーム控室内の戦略室に解と永久は入る。


カチッ。


永久はドアに鍵をかけて、すかさず式神、風属性風花ふうか召喚して防音結界を張る。


「師匠、皇帝の顔、見ました?あれ、妖魔対策本部、陰陽師頭領むらい 村井健けんですよね。師匠をこの異界に追放した」


「ああ、帝都皇帝ケン・ムラーイと剣術魔法学園生徒会は黒だな。それと城塞都市ヨーコチームもあやしい」


解の答えに永久は戸惑う。


「帝都トキオチームじゃなくてですか?」


「ああ、それだけ先方の勢力が各所に根を張っているってことさ」


「分かりました。桜龍会おうりゅうかい女親分サキさんと仮面組に伝えときます」


「よろしくな。それとこの大会は前座だ。奥の手は晒すなよ」


「もちろんですよ。師匠はどうします?」


「これで生徒会室を探る。皇帝の雑用係として駆り出されている今がチャンスだ」


解は無限収納ファスナーからフード付き妖学迷彩マントを取り出す。


「闘気神 一柱ひとはしら建立こんりゅうせん


解が丹田に力を込めると、足元に六芒星ヘキサグラムが浮かび上がり「闘」の文字が光る。


その文字から赤い光の柱が立ち上がり、消えた後に深紅のチャイナドレスを纏った二つ団子ヘアの女児。


せん、俺の代わりとして大会に出てくれ」


コクコクと頷く女児が手に持つ鉄扇を振ると、そこに解そっくりの男が立っていた。


「か、影武者……。せんさんよろしくです」


永久は解そっくりの男と握手する。


「俺と同じ闘気の気相で同等の技ができる。出力はだいぶ控えめだけどな。せん、鉄扇はダメだ。木刀を持っていけ」


解は用意していた勇者ノヴァとゴリラ男ボブを鍛えた木刀を自分そっくりな男に投げる。


解の影武者男仙せんはコクコクと頷きそれを受け取る。


「永久、せんはしゃべれない。身バレしないように手助けしてくれ」


「はぁー、師匠、寡黙だから何とかします」


「それじゃ、行動開始だ。第一回戦、対城塞都市コーフチームとの戦い、時間を稼いでくれ」


解は妖学迷彩マントのフードを被って消えた。


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