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君と  作者: おかピー
8/9

それでも、朝はやってくる

休み時間が終わるごとに時間が2倍速になっていくようなそんな感覚に毎日陥る。

一日が過ぎることにそれこそ、64倍速されてるぐらいのスピードでまた、一日が終わっていく。昔はこんなんじゃなかったのに、いつからか、こうなってしまった。

授業が終わって、終礼をして、部活に行って、それを繰り返してる、繰り返してるだけなのに、時の流れが早くなる。今日も、あっけなく終わる。

部活に行って、帰って、就寝。

そして、自然に翌日がやってくる。



——翌日

準備を終えて、扉を開ける。エレベーターで、一階まで降りて、友達を待つ。俺はマンションに住んでいて、そこで、同学年の子と一緒に学校に向かう。いつも俺の方がちょっとだけ早くて、2分ぐらい待つ。去年は俺の方が遅かったのだけれど、今年からは俺の方が早くなった。理由は、まあ、うん。そんな感じ。

エレベーターが下りてくる音が聞こえて、エレベーターを見つめる。合図とともに、扉が開き、岸琢(きしたく)がやってくる。きしたく、皆からはきっしーって呼ばれてる。少し体が大きく陽気で、いつも笑顔を振りまいている人。たまに何言ってるかわからんところあるけれど、気のいい奴だった。


「うし、行くぞ」

「行こー」


学校までは大体徒歩10分ぐらいの距離感で、それまで何気ない会話で、場が和む。いつもは、その日の学校の時間割だったり、先生の愚痴を言ったりしている。あと、きっしーとも同じクラス。小学校から一緒に行っていて、同じクラスになるのは、これで、四回目?かな。いまいち覚えてない。


「今日数学のテストあるらしいよ。昨日言ってた。」


昨日、先生が言っていたいことを確認するように聞くと、


「まじ?だる」


どうやら聞いていたようだった。きっしーはノートをきれいに書く癖に、まったくと言ってもいいほど先生の話を聞いていない。大丈夫なのかな、とたまに心配になる。


「いけるよ、それに今日金曜日やし明日休みやし」

「まあ、確かにな」


気づけば、校門が視界の端に映っていた。

俺たちは普段から、正門じゃなくて、裏門から学校に入る。理由は裏門の方が近いから、っていう理由なんだけど、正直あんまりかわらない。若干近いかなと思うぐらいで、誤差にちかかった。でも、きっしーが「絶対こっちの方が近いから!」といって聞かなかったので、中一の時からずっと、こっちの道を使っている。まあ俺もちょっと裏道使っている感じがして楽しいからこっちを使っている。いやまあ、それを言ったら、お前のためにこっち言ってあげてるから感謝しろとかをきっしーにいわれそうだから絶対に言わない。下足室で上靴に履き替え、教室に向かう。今日は珍しく誰とも会わないままに、階段を昇り、教室の扉を開ける。

扉を開けると、まだ人はまばらで、時計を見ると、時刻は8:15を示していて、いつもより少し早い時間に来ていたことが分かった。案の定、隼人の姿はまだ見えなかった。それに少し、落ち込んでしまう自分がいた。

部活の用具を置いて、リュックを片付ける。本を持ち、読書を始める。読書、といっても本のページは一ページも進まない。視線の先はずっと、教室の扉に留まったままだった。

しばらくすると、聞きなれた声が聞こえ始めた。8:25、大体いつも彼が来る時間だった。目線が自然に吸い付く。

どうやら、来たようだった。



ああ、また始まる。

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