English!
授業が決して楽しくないわけじゃない。むしろめっちゃ楽しい。だって、君と喋れるから。次の授業は英語。皆から嫌われている英語だ。
「なぁ、英語の授業ってダルいよな」
そう俺の背中を突き刺しながら隼人は告げる。何度も聞いたこの言葉。体感20回ぐらい。
「わかる。まじでだるい。」
嘘である。本当はたまらなく楽しんでいる。
英語の授業には一つ、特異な点がある。他の授業と比べてグループワークが多いのだ。4人班の体型になり、それぞれが英語の意味とかを考え合うグループワーク。その時間、その時、4人班の時は隼人と隣になれるのである。しかも、机をくっつけるので、大分近くなれる。それは、楽しくてたまらない。こんなの絶対誰にも言えないのだけれど。
「はーい、授業始めるぞー」
チャイムが鳴った二分後ぐらいにやってくる先生。毎日毎日、自分は少し遅れるくせに生徒が遅れたらめっちゃ怒る。そのせいか割と嫌われている先生である。だけど、俺はその二分間が心地いい。
「ここの宿題やった?」
「うわ、俺やってねえ。」
「まあこれ提出ないから大丈夫やろ。しらんけど」
何気ない会話に、ときめいてしまう。君と喋ることで自分の心に嘘がつけなくなっていく。
授業が始まった。英語の簡単な文法。英語は得意ではないけど、好きだった。どんな科目でも得意にはなれなくて、好きにはなれた。
後ろで悩んでいる隼人。その悩んでいる姿勢にすらときめいてしまう。
「いける?」
「わからん、教えて」
そうやって教えて、
「あざっす」
感謝されたらうれしくなって、前を向く。今日は斜め後ろから真似のすごい笑い声も聞こえてくるのだけど、関係ないということにして無視する。
「それじゃ、班の形になって互いに教えあえー」
来た。一瞬とも思えるような最高な時間が。
楽しい時間ほど、長く続けばいいのに。




