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君と  作者: おかピー
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友達といじり

着替えの時間

——それは、至福の時間

…というわけではない。


チャイムが鳴り、体育の前の休み時間に入る。休み時間に入ると、教室が再び騒がしくなる。

荷物を持って更衣室に出て行く女子。すでに脱ごうとする男子。

男子は教室で着替えることになっていて、女子だけが移動する。毎回何人かの女子は謎の抵抗をする。異様にゆっくり移動する人もいて、その人たちに数人の男子は陰で怒っている。


—さて、全ての女子が出ていって、男子だけの教室だけが出来上がる。さながら、男子校のようだった。基本的に自分の机で着替える、ということになっているのだけれど、翔や一部の男子は前で着替えるのが嫌なのか服を持って走って後ろのロッカーあたりで荷物を置いて着替え始めたりもする。


教室の前は、俺と隼人だけになった。今までは教室の後ろに行っていたのだけれど最近はこっちにくるようになった。それだけで、少し鼓動が速くなった気がした。隼人は後ろを向いて笑いながら着替えている。

前を向いていないことに、安心する。こっち向かれたまま着替えられたら流石にやばい、色々と。

男子だけの空間で話しているのは主に二つ。

一つは、誰かの悪口。主に女子と、一部の男子をいじっている。


「まじであの女子うぜぇ」

「普通になんかだるいよな」「誰が好きなんねんあいつに」


悪口はこんな感じでいつも誰かに対して矢印を向ける。

それに賛同する大半の男子。後ろに行っている人たちは大体そう。前とか中間ぐらいにいる人たちは苦笑いをしてる人が多い。俺もそうだった。でも、大体悪口ってあやふやで、とっても抽象的なもの。

 中学生のノリってなんだか変で、相手と自分と違う特徴を見つけると、自分が正しいとでもいうように、指を刺して笑う。でも最近はこれが世の中なんだって思い始めた。結局は人は自己中心的に行動する人がほとんどなのだから。誰かが緑のパンツを穿いていたら、


「うわ、マコモパンツやん」「そんなパンツはかんて」


とかを毎日のように、言う。

言われた子は、今では笑っていて、いつもツッコミをして「違うわ!」とか言ったりして、その場をその子のおかげで和やかになっている。それに、そのパンツで笑われた後もずっと履いているからもうその会話を求めているのではないかと思う。でも、ほんの一瞬、はじめて言われたときは、心底嫌な顔をしていたのを俺は見てしまったから、あんまりその会話に入ることができなかった。いつも、苦笑いをして時が流れるのを願っている。これが一つ目で会話。


そしてもう一つが—



「うわ、ゲイかよきっしょ」


あぁ、これだ。

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