「G」の謎!?
捕獲した吸血鬼は御庭に任せ、俺は自室へ戻った。
リンが待っていた。
「お疲れ様です、ゼンジさん!
任務はうまくいきましたか?」
「ああ、うまくいったぞ。
悪性ダンジョンは潰して、実行犯も捕まえた」
「お怪我もなさそうですね。
よかったです!」
「ああ、心配ありがとう。
ダンジョン領域だとせっかく覚えた特級忍者のスキルが使えないのが物足りないな」
「そうですよねー。
トウコちゃんが戻ってきたら、ダンジョン攻略に行きますか?」
拠点の部屋にトウコの姿はない。
もう学校は終わっているはずだが……。
「どこに行ってるんだ?」
遠くへ出かけているなら、無理に呼び戻さなくてもいいけどさ。
「この建物のお友達のところにいるみたいですよー。
ゼンジさんが戻ってきたら呼んでほしいと言っていました。
もう連絡したので、そろそろ戻ってくると思います」
「へえ。
前に言ってたゲーム友達か。
面倒をかけているかもしれないから、そのうち挨拶にいくか」
「そうですねー。
それで、先ほどのダンジョンはどうだったんですか?
よければお話聞かせてください!」
「ああ、うん。
ダンジョン自体はたいしたことなかったんだけど――」
と、先ほどの任務のことをかいつまんでリンに話す。
そこへトウコが戻ってきた。
「ただまーっス!
店長、任務はどうだったっスか?」
「おう、おかえり。
任務は無事終わったよ。
吸血鬼を捕まえてきたから、いろいろ情報が取れるかもしれん」
「あー、それでなんか騒がしかったんスねー。
爺もメンドイとか言ってたっス」
リンが首をかしげる。
「じい?
お友達のことですか?」
「そうっス!」
トウコは勢いよくうなずいているが、どうにも要領を得ない。
「友達が爺さんなのか?
それとも、あだ名か何かか?」
「爺さんで、あだ名っスね。
カギジーと呼べ、とか言ってたっス」
「ふーむ。
よくわからんが、相手の都合がいいときがあったら教えてくれ。
トウコがお世話になっていることだし、挨拶しておきたいんだ」
「あたしがお世話してるんスけどね!
今度会ったら言っとくっス!」
そこで電話が鳴った。
俺の携帯端末で、相手は御庭だ。
俺は通話に出る。
「どうしたんだ、御庭。
さっき別れたばかりなのに、もう何かわかったのか?」
「戻ったばかりなのにすまないね、クロウ君。
さっきの吸血鬼から魔石が取り出せそうなんだ!
できれば急いできて欲しい!」
魔石を取り出す?
どういうことだろう。
もう尋問が終わったってことか……?
殺害して魔石を手に入れるってことだろうか。
いろいろ聞きたいところだったが、御庭は何やら急いでいるようだ。
「よくわからんが、わかった。
すぐ行くが、一人で行ったほうがいいか?」
「リン君とトウコ君なら、連れてきてくれても構わないよ」
「血なまぐさい話じゃないんだな?」
「あ、うん。
殺して魔石を奪おうって話じゃないから安心してほしい。
ダンジョンに入る準備をしてきて欲しい!」
場所を聞くと、公儀隠密の地下だった。
行ったことのない階だ。
この拠点の地下にダンジョンがある……?
初耳だな!
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