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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
六章 章タイトルはおいおいで!

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背取り合戦! 背後の死角へ誘い込め!

「――用が済んだから帰るだけなんだぜェェ!」

「お前はどこへも行かせない。

 ましてや、のうのうと家に帰れると思うなよ!」


 俺はドアを背に刀を構える。

 この部屋はありふれたオフィスの一室で、このドアが唯一の出口だ。


 男が左右に目を走らせる。

 部屋の奥にダンジョンへ続く転送門がある。

 窓はあるが、ドアは俺の背後の一つだけ。


 男は逃げ場がないことを確認したのか、警戒した様子で言う。


「おい、てめえ一人か?

 仲間は連れて来てねえのかよ!?」


「ここにいるのは俺だけだ。

 仲間は連れてきちゃいないさ」


 この言葉に嘘はない。

 リンたちは学校だし、スナバさんは領域外だ。


「邪魔をするつもりなら、てめえを片付けるだけだ!

 通らせてもらうぜェッ!」


 俺は右手に刀を握って半身に構える。


「そう簡単に通すつもりはない。

 このダンジョンに何しに来たか、話してもらうぞ!」


 男がこめかみに青筋を立てて言う。


「ハイそうですかと話すと思うのか、おい?

 てめえをぶっ殺して、そのまま帰るだけだ!

 この間、スピードだけじゃどうにもならないとか抜かしてたよなァ。

 俺だって学んだんだぜ!

 もっともっと速けりゃ、どうとでもなるってなァ!」


 男の姿がブレるように動く。

 一瞬にして視界の外へ。


 だが、どこへ行ったかは想像がつく。

 自律分身として戦ったからわかる。

 奴は背後に回り込む癖がある。


 今、俺は扉を背にしているので相手は回り込むことができない。


 本来ならそれでいいのだが、今はそれじゃあ困る。

 奴を誘い込みたいからだ。


 そこで俺はあえて、体を傾けて右手を前に構えていた。

 つまり右側が背面になる。


 狙い通りに、奴は背後に回ってきた!

 俺は意識を背後に向け、刀を振る。


 最速の一撃を打ち込む!


「そこだっ!」


 予想通り、奴は背後にいた。

 【ファストスラッシュ】によって刀身が加速する。

 切っ先が奴の喉元へ伸びる。


「おおっと!」


 しかし、刀は虚しく空を切った。


 躱された!

 奴は一歩引いてのけ反り、刀をやり過ごしている!


 まさか……!?

 見てから躱したのか!?

 それとも攻撃を読んでいたか!?


「そんなトロい攻撃、食らうかよォ!

 ――もらったァッ!」


 男が攻撃動作に入る!


 のけ反った体勢から体を起こしながら、両手で手刀を放ってくる!

 速い!


 鋭く伸びた爪は、まるで研ぎ澄まされた大ばさみのようだ。


 両側から鋭く速い攻撃が迫る!


 刀を振ったばかりでは受けられない!

 崩れた体勢では、避けることもできない!


 となれば入れ替える!

 俺は既に室内の一点に術の焦点を合わせ続けていた。


 すぐに術を発動するためだ!


 男が勝ち誇った顔で攻撃する。

 その寸前で【入れ替えの術】が発動する!


 男の手刀が閉じられ、破壊音が響く。


「な、なんだこれは……!?」


 俺はもうそこにいない。

 破壊されたのは俺と入れ替わったソファだ。


 俺は男の背後に回り込んでいる。

 たとえ動きが速くとも、瞬時に位置を交換すれば対応できまい!


 前にこの男と戦ったのは自律分身だ。

 そのときはスピードに少し手を焼いた。


 今も男は想定を上回る速度と反応を見せている。

 実際、大したものだ。

 俺の速度も成長したっていうのに、早くも俺より速いヤツがいるとはね!


 だが、今回は俺にもスキルがある!

 どれだけ相手が素早かろうが打つ手はある!


 男は入れ替えに驚いて動きを止めている!


 ここで、さらに次の一手!

 心の隙に【金縛りの術】をねじ込む!


「動くなっ!」

「ぐっ!?」


 吸血鬼がびくりと驚いて硬直する。

 その隙はわずか一瞬。


 だがそれで十分!

 俺は大きく踏み込み、横薙ぎに刀を叩きつける!


「うおりゃあっ!」

「ぐげえっ!?」


 男が【フルスイング】の一撃をもろに食らう。

 硬直して避けられないのだから当然だ。


 吹き飛ばされた男が、金属の棚に背中を強打する。

 棚をべこりと凹ませて、めり込んだ。


「さて、話を続けようぜ。

 口じゃなく拳で語り合いたいってんなら、相手になってやる!」


 俺は立ち上がろうとする男に切っ先を向けた。

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