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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
六章 章タイトルはおいおいで!

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変異した吸血鬼の使い道とスムージー詐欺!?

 【中級忍具作成】のスキルレベルが上がった。

 せっかくなので、前回の事件で手に入れた魔石で付与しよう。


 これは変異した大柄な吸血鬼の魔石だ。

 カプセルを使って肉団子のように変異した個体だ。


 トウコに【捕食】させるのは危険だと判断した。

 付与に使う分には問題ないと思うが――


 お、付与できそうだぞ!

 とくにデメリットがありそうな選択肢は出ていない!


 候補は――


「おお、これはいいぞ!

 【自己治癒】か【ショックウェーブ】が付与できる!」


 あの吸血鬼は異常にタフだった。

 その魔石が回復能力を持っているのはうなずける。


 【ショックウェーブ】は衝撃波(しょうげきは)による攻撃スキルだろう。

 あの吸血鬼は空中を伝わる衝撃波を飛ばしてきた。


 触れもせず、目に見えない範囲攻撃。

 なかなか強力な効果だぞ!


 ううむ。だがな……。

 ここはやはり、回復効果がいいだろう!


 回復効果は世界の防衛力に危険視されている。

 他人を癒したり、劇的な効果を持つポーションはパージの危険を伴う。


 しかし【自己治癒】は自分に働く力だ。

 【応急処置】と同様、多少使ったくらいで罰則はない。

 使ってもバレにくいんだろうな。


 それじゃあ、【自己治癒】を付与する対象を何にするかだ。

 回復効果だから、武器でなく身につける品がいいだろう。


 腰袋でいいか。

 これには既に【身体強化・筋力】が付与してある。

 ここに【自己治癒】を付与して――


「忍具作成!

 付与――自己治癒!」


 問題なく成功!

 前に付与した通常の特殊効果を上書きした。

 一つの装備品に二つのスキル効果を付与しても問題ない。


 【身体強化・筋力】はちゃんと機能している。

 【自己治癒】の効果が発揮するかはケガをしてみないとわからない。

 いざというときの保険と思えばいいだろう。


 さて、クローゼットダンジョンでのクラフトはこんなものでいいだろう。

 次は草原ダンジョンで作業しよう!



 草原ダンジョン産の素材でクラフトを続けていると、リンがやってきた。


「やっと今日の講義が終わりましたー!」

「おう、おつかれ!

 ちょうどバオバブのスムージーを作ってたんだ。

 飲んでみてくれ!」


 材料はバオバブの果実、葉、そしてハチミツ。

 酸味と甘み、少しの青臭さがある。


 これには滋養強壮効果を付与してある。


 リンがスムージーを受け取り、口元に寄せる。


「わあ、ありがとうございまーす!

 いい匂いですね!」


 そう言うとリンは器を傾け、一口飲む。


「甘くて、すっぱくて、おいしいです!」

「青臭さは気にならないか?」


 リンが微笑む。


「爽やかでいいと思いますよー。

 もう少し甘くすると、もっといいと思います!」


「それじゃあ、ハチミツや砂糖を好みで足してくれ。

 たくさん作ったから、鮮度が落ちる前に収納に入れておいてくれるか?」


 俺はペットボトルに入れたスムージーを数本手渡す。


「はい!

 入れておきますねー」


 リンがスムージーを収納に入れていく。


「へえ、入るのか……!」


 俺が驚きに声をにじませると、リンが驚いて俺を見る。


「えっ?

 なにか、おかしかったですか?」

「そのスムージーにはバオバブの種で回復効果をつけてあるんだ。

 回復スムージーと魔力回復スムージーだ」


 リンが口元に手を当てて驚く。


「ええーっ!?

 回復アイテムが、普通に入っちゃったんですか!?」


 申し訳ない気持ちと、思い通りになった満足感がせめぎ合う。

 すまない。

 騙すつもりは、あったんだ。


「騙すような渡し方をして悪かった。

 食材だと思ってもらえば収納に入るかもしれない、と思ったんだ」


 あえて普通のスムージーを飲ませ、その後で回復効果の付いたものを手渡す。

 こうすることでリンの認識を騙したのだ。


 リンが慌てたように首を横に振る。


「そんな、謝らないでください!

 おかげで、貴重な回復アイテムを私が運べるようになったんです!

 これで、もっとお役に立てますね!」


 リンは心底嬉しそうに、小さなガッツポーズを作る。


「喜んでもらえたならよかった。

 俺の【忍具収納】に回復アイテムを入れるのは、限界があるからな!」


 リンが頬に指を当て、首をかしげる。


「でも変ですよね?

 前に試したとき、ゼンジさんの丸薬は入れられませんでした。

 甘いお菓子みたいなものだと思うんですが、どうしてでしょう?」


 丸薬は素材によって味つけを変えられる。

 リンは甘いものを好むので、クッキーや砂糖菓子のような丸薬を渡している。


「認識のせいだろうな。

 あくまでも丸薬(がんやく)として受け取っているからな。

 いくら甘くても、薬だと思っているだろう?」


「はい!

 その通りです!」

「あとは検証のせいだな。

 【忍具収納】に薬が入らないことを調べて、そう認識しているからだ」


 俺が収納を手に入れたとき、検証に付き合ってもらった。

 そのときに薬を入れられないと刷り込んでしまった。


 リンは思い込みが激しく、俺の言うことを信じすぎるきらいがある。

 今回はそれを逆に利用させてもらった。


 リンが不思議そうな顔で収納からスムージーを取り出す。


「そういうことなんですねー。

 でも、うまくいってよかったです!」

「ああ、これでいざというときは回復を頼める。

 あ、だけど一つ気をつけてくれ。

 うっかりダンジョン外で出し入れしないようにな!」

「はい、気をつけますね!」


 外では危険だが、ダンジョンでなら問題ない。

 回復手段が増えて安心だ!

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― 新着の感想 ―
【自己治癒】 普通は、アクセサリー(忍者なら脚絆や鉢金とか、魔法使いなら指輪とか)に付けるよね(笑) 腰袋のベルトが切れたら使えなくなるのでは? 【ショックウェーブ】 刀とか短刀に付けたら、厨二病的…
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