付与の限界に迫る! スキルと素材と、あと一つ……?
自律分身と手分けをしてクラフトしたため、一気に在庫状況は改善した。
むしろ、調子に乗って作りすぎてしまったかもしれない。
そんな中で熟練度が上昇した。
コツコツ積み上げてきた成果だな!
<熟練度が一定値に達しました。スキルレベルが上がりました!>
<【中級忍具作成】 2→3>
<【中級薬術】 1→2>
いろいろ試したおかげで熟練度が貯まったのだろう。
質と量の両面で成長したんだ。
普段とは違う使い方をしたからな。
ポイントを使わず熟練度でばかり上げているが、別に軽く見ているわけじゃあない。
ともに一歩一歩成長していこうじゃないか!
「中級忍具作成も中級薬術も、特殊効果の付与数が増えるようだな。
となると、既存の装備品に一つずつ効果を増やせるな!」
威力強化、強度強化、耐久強化、軽量化といった効果だ。
特殊な魔石があればスキル効果も付与できる。
これまでは装備品に見合った効果を厳選してつけていた。
付与できる枠が増えたので、追加で一つずつ付与していこう。
やるべき作業が増えたぜ!
やったね!
成長して、やることが増える。
これが与えられた仕事だったら手間が増えるだけだ。
でもこれは趣味だ。
好きでやっていることなのだ。
できることが増えるのは単純に嬉しい。
それに武具を鍛えれば戦闘も楽になる。
武具が軽く、硬く、壊れにくくなる効果は大きい。
品物が強くなるわけだから、戦闘中に魔力を使うこともない。
分身に持たせても効果を発揮する。
特に威力強化は効果が見込めるだろう。
俺は使い込んだ装備に、次々に三つ目の特殊効果をつけ足していく。
続けて分身用の装備にも……。
「って、あれ?
失敗したな……」
公儀隠密の支給刀には二つ目の特殊効果が付けられなかった。
浮かれていて忘れていたが、制限があるんだった。
付与できる特殊効果の数は、素材の影響を受ける。
魔力が通りやすいかどうか、だ。
ホームセンター等で調達した現実世界の既製品では、基本的に一つしか効果を付与できない。
さっき付与した自分用の装備には現実素材も交じっている。
しかしこれは、かなり使い込んだ品だ。
長年使い込んだ装備は経験値を得て成長する……と前に推測した。
やっぱり、この推測は正しかったんだろう。
投げた棒手裏剣をコツコツ拾ったりしているが、ちゃんと意味はあるのだ。
となると……。
ダンジョン産の鉄鉱石と支給刀を素材にして分身用の刀を作ろう。
混在していても、これまで問題はなかった。
作るイメージは……。
見た目は俺の刀や支給刀と少し変えておこう。
全部同じ見た目にすると取り違えるからな。
付与数は三つ。
威力強化、強度強化、軽量化だ。
「いざ、忍具作成……!」
素材に光が集まり……散る。
あれ……?
また失敗か。
なにがマズかったんだ?
ダンジョン産の素材も使ったし……。
三つ目の付与は難易度が高いとか?
たまに失敗する感じだろうか。
素材が失われたりはしないようだが……魔石は少し減っている。
材料に現実素材があるからダメなんだろうか。
では、ダンジョン産だけで作ろう。
鉄鉱石だけ使って……。
む、これもダメか。
じゃあスキル二つでは?
お、これは成功した。
ふむ。
二つはできて、三つ目の付与は失敗する。
いつもの装備にはちゃんと付与できたんだけどな……。
なにが違うんだ?
使い込みによる装備の成長が必須なのか?
あとは……質か。
普段の装備はボス素材や上質な鉄鉱石を使っている。
この違いかもしれないな。
「では、上質な鉄鉱石を使って――忍具作成!」
素材に光が集まり、輝きが増す。
光が収束し、新たな刀ができあがる。
成功だ!
ちゃんと三つ付与できたぞ!
いろいろわかったな。
【中級忍具作成】がスキルレベル三になったことで、付与の上限は三つになった。
スキルだけでなく素材も影響してくる。
ダンジョン素材は二つまで付与できる。
使い込んだ現実素材にも二つ付与できる。
上質なダンジョン素材なら三つまで。
これを使いこめば四つまで付与できる可能性があるな。
スキルだけ育てても、いい素材がなければ付与ができないことになる。
上質な素材にもいずれ限界が来るわけだ。
となると、いずれはさらに上位の素材が出てくるんだろうな。
たぶん、素材は深い階層にあるはずだ。
攻略を進めなきゃな!
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