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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
六章 章タイトルはおいおいで!

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共同、協同、協働! 二人羽織クラフト、成るか!?

 翌日。

 俺はクローゼットダンジョンの拠点で一人、検証をしていた。

 一人と言っても、自律と一緒にやるんだけどね!


「自律分身の術!

 スキル付与――【忍具作成】!」


「よう、俺!

 んじゃ、さっそく始めるか……忍具作成!」と自律分身。


 事前に考えていた通り、自律分身がクラフトを始める。

 素材や魔石はもう忍具作成台に用意してある。


 作業内容は傷んだ装備の修理だ。

 壊れてもいいようにユニークな品は扱わない。


 結果は――成功だ!


「おお、うまく作動したな!

 しっかり修理されて、新品同様になったぞ!」と俺。

「忍具作成君は俺のことも本体同様に認めてくれたようだな!」と自律分身。


「スキルレベルが落ちるからあまりうまみはないが、手分けして作業はできるな!」と俺。

「ああ、じゃあそっちは薬術で薬の補充を頼む!」と自律分身。


「うむ。

 たしか魔力回復丸が不足していたんだったな。

 クローゼットダンジョンなら薬草のストックもあるし、すぐ大量生産できる。

 どんどん作っていこう!」と俺。

「おう!」と自律分身。


 自律分身でもクラフトスキルは作用する。

 イメージが重要な忍具作成でも問題なく、これと言った劣化はない。

 やはり自律分身は普通の分身とは一味違う。

 手分けをしてサクサクとクラフトを進めていく。


「そう言えば、俺。

 ちょっと思いついたんだが、いいか?」と自律分身。

「ん、どうした?」と俺。


「二人同時にクラフトできないか試してみようぜ。

 同じものを思い浮かべて、同じ素材に対して【忍具作成】をかけるんだ!」と自律分身。


 自律分身の言いたいことはすぐに理解できた。

 まるで自分が思いついたことのように、スムーズに頭に入ってくる。

 同じようなアイデアは既に頭の中にでき上っていたのだ。


「分業じゃなくて協働(きょうどう)か!

 ふむ、面白そうだな!」と俺。


 協業とか協力プレイと言ってもいい。

 力を合わせて一つの品物を作るということだ。


 といっても、成功するかはかなり怪しい。

 だが試す価値はある!


 別に失敗しても損はない。

 できないことを知ることに意味がある。


 成功の前にはいくつもの失敗がつきものだ。

 一歩ずつ着実に外堀を埋めていくことが大切なのだ。


 イメージが関わる作業を二人で同時に行うには、まず意識を合わせる必要がある。

 二人で違うものを思い浮かべていては成功は見込めない。


 自律分身が言う。


「じゃあシンプルに、いつものクナイを作るぞ。

 俺は【中級忍具作成】がないから、付与はなしだ。

 普通のクナイを作る」と自律分身。


 テーブルに鉄鉱石と魔石を乗せる。

 クナイ一つ作るのに十分な量だ。


 同時に二つ作るのではなく、二人で一つ作るのだ。

 俺はさらに確認する。

 言わないでもわかっているが、念のためだ。


「トビクナイじゃなく、近接戦闘用のクナイだな。

 じゃあイメージを固めてくれ。

 スキルを発動させるのは五秒後だ。

 五、四、三……」と俺。


「二、一……」と自律分身。

「ゼロ!

 忍具作成――クナイ!」


 俺と自律分身が声を揃えてスキルを発動させる。

 タイミングは声がハモるくらいに完璧だ。


 スキルは発動した。

 妙な手応えがあったが……どうだ?


 素材が輝き、光を放つ!


「これは……!

 一応発動したが……微妙だな」と俺。

「二つのクナイを雑に重ねたみたいないびつな感じだ。

 発動できたことがむしろ驚きだな!」と自律分身。


 二つのクナイを重ねて、少しずらしたみたいな品ができ上っている。

 当然、装備としては使い物にならない。


(本体)お前(自律)のイメージはほぼ同じだったが、座標がズレていた感じか。

 うーん、これはかなり難しそうだな!」と俺。

「複雑な品を作るときに、イメージを分担できそうな気はするが……。

 そんな品は作ったことがないし、今のところ必要がないよな」と自律分身。


「とはいえ、微妙ながら物は作れた。

 あとはイメージを完璧に重ね合わせられれば……」と俺。


 なにかに使えそうな気はする。

 こういう知識の積み重ねがイノベーションを生む……のかもしれない。

 革新なんて、そうそうできるもんじゃない。


「イメージのズレは【意識共有】を鍛えれば何とかなりそうだな」と自律分身。

「たしかにそうだ。

 今度は【意識共有】にもっと集中してみよう。

 読めるのはそっち側の強い意識だけだから、イメージを強めにして、俺に送信するイメージで頼む」と俺。


 分身が難しい顔で言う。


「むむ。

 作る品を強くイメージするといっても難しいな。

 危機感とか、怒りとか、そういうのとは思考の方向が違うっていうか……。

 まあ、やってみるか!

 忍具作成――クナイっ!」


 自律分身が念じるように叫ぶ。

 声をデカくしただけじゃあないのか?


 と疑問が頭をよぎったが、わずかにイメージが伝わってきた!


「お、少し伝わってきたぞ!

 作るイメージは一致している。

 作る座標もわかった!

 じゃあカウントダウンを頼む!」と俺。


「三、二、一……忍具作成!」

「作成!」


 今度は成功した!

 完璧なクナイが忍具作成台の上に生成されたぞ!


 一人で作った場合とほぼ同等だ!

 使い道は微妙かもしれないが、なにか進展したような気がする!


 本来は受動的なスキルである【意識共有】を能動的(アクティブ)に使えた感じがあった。


 普段使わない筋肉を使ったような手応え!

 ストレッチをして可動域が広がったような気持ちよさがあった!


 へえ、ここがこんなふうに動くんだ!

 みたいな感覚だ!


 スキルレベルが上がりこそしなかったが、熟練度はかなり蓄積したんじゃなかろうか。

 脳トレならぬ、スキルトレーニングって感じだな!


 【意識共有】を育てれば、二人羽織クラフトも可能かもしれない!

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