作ろう! 忍者ハイドレーションシステム改!
今日は水タンク――忍者ハイドレーションシステムを改良するぞ。
使ってみての課題がいくつかある。
一つ目、ホースの取り回し。
露出している太めのホースが少し邪魔になる。
二つ目、片手がふさがること。
放水銃パーツを握っていると他の武器が持てなくなる。
飲水用のルートは要らないので取り除く。
この装備は忍法用のものと割り切る。
飲み水は都度、生成すればいい。
さて、まずはホースだな。
圧力に耐えられるように頑丈で太いホースにしたが……。
正直、そこまでの圧力をかけることはなさそうだ。
【水噴射】を扱うわけじゃないし……。
【操水】や【水圧】で扱うぶんにはもう少し弱いホースで問題ないだろう。
ホースが露出しているせいで邪魔になる。
とすると……。
内側に入れてしまえばいいか?
日本の古典芸能である水芸は、舞台や扇子など様々な場所から水が飛び出す演目だ。
管や水袋をそこら中に仕込んでいたらしい。
現代には柔らかいゴムホースやスイッチ制御があるから、あまり不思議には感じない。
でも昔はそうではなかった。
まるで魔法や忍法のように、不思議な感動を与えていたはずだ。
もちろん、水を出すだけの演目ではない。
動きや所作も含めての芸なんだ。
これを真似ようじゃないか。
ホースを袖に通せばいいのか?
いや、体中に水袋を仕込む?
忍び装束なら、袖下に仕込める。
でも最近は未来忍者風ボディースーツを着ることが多い。
こっちは袖下にスキマがないんだよな。
ふーむ。
ならば、服と一体化させてしまうか?
ホースの形状は忍具作成でどうとでも変えられる。
平べったい形にしてもいいだろう。
スーツの内側にホースを通して、手先まで持ってくれば……。
うん、いいね。
その方向でやってみよう!
ホースのごわつき問題はこれで解決だ。
次、手がふさがる問題。
これはまあ、しょうがないっちゃあ、しょうがない話。
武器だって同じで、刀を握っていたらクナイは持てない。
放水銃を握っていたら刀は持てないのは、当たり前だ。
とはいえ、近接武器なしでは防御や近距離戦闘で不安が残る。
術に溺れて基本をないがしろにしてはいけない。
レバーやノズルを小型化すれば……。
そうすれば放水銃パーツが小型化できるはずだ。
手に持たなくてもよくなる。
服の下を通ったチューブから小型化した手元の放水銃に……。
いや……むしろ放水銃の形をやめてしまおうか。
腕パーツに機能を統合するのはどうだ?
そうしよう。
まず、レバーとノズルは取り去ってしまう。
手首の送水口から直接水が出れば、さっと忍法に繋げられる。
遠くに飛ばす能力は落ちるが、そこは【操水】でカバーすればいい。
ただし、開閉を制御する弁だけは必要だ。
これがないと、常に【操水】で水を止め続けねばならず、手間がかかりすぎる。
忍法による圧力でオンオフを切り替えられるような、特殊な弁を組み込むのが理想だな。
今は市販の弁を使っている。
服に組み込むなら、そのままじゃ使えない。
小型化する必要がありそうだ。
存在しないパーツを生み出せるのもクラフト能力の強み。
これは忍具作成君にお願いしてしまおう!
さて方針は決まった。
クラフトの準備をしよう。
俺は手早く、忍具作成台に各種パーツを並べていく。
弁やホース、連結具の類だ。
種類も素材も様々だ。
何を使うかわからないから、とりあえず買いあさって用意しておいた。
これらを小型化すれば、装備を軽量化、省スペース化できる。
これで問題解決だ!
頼むぜ忍具作成君!
作るのは、圧力感知式の弁を内蔵した腕装備だ。
籠手よりは手袋に近い形状にする。
まずは左手だけ!
そんなイメージを伝えて【忍具作成】を発動させ――
――と思ったが、どうも反応が悪い。
発動しない……。
うん?
忍具作成君?
一体、何が不満なんだい!?
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