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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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忍具作成チャンネル! 忍者仕様の最強水タンクを作ってみた! その2

「――ここからは二人でこの忍者ハイドレーションシステムをレビューしていくぞ!」

「はい!

 あの、質問です!

 はいどれーしょんって、何ですか?」


 首をかしげているリンに市販品を見せて説明する。


「水のパックからチューブで水分を補給できるんだ。

 トレッキングや――」


 俺はざっと既存品の説明を済ませ、新装備を指差す。


「で、これが水忍法を使いやすいように改良した品なんだ!」

「なるほどー!

 市販のリュックと違って、黒くて格好いいですね!

 ゼンジさんの服にも合っています!」


 全て黒で揃えればダサくならない!

 こうしておけば、ファッションセンスが疑われずに済むぞ!


「こだわりの黒系の配色だ!

 表面はクモ糸ワイヤーで補強してある。

 高級品を参考に、体にフィットするように改良したんだ」


 俺の体にぴったり合うように調整している。

 オーダーメイドの強みである!


「動きやすそうで、いいですねー!」

「さて、最大の特徴はここだ!」


 俺はじゃじゃん、とばかりにバックパックの上部にあるホースを指差す。


「ホースが出ていますね?」


 俺は二本目、バックパック下部のホースを指差す。


入力(イン)出力(アウト)で二系統のホースがある。

 こっちの上部ホースは給水口(きゅうすいこう)だ。

 こうして……【水生成】!」


 スキルを使って水を生み出し、ホースに注ぎこむ。

 そしてホースを通って背中のタンクに流れていく。


「わあ、どんどん入っていきますね!

 どうやって吸い込んでいるんですか?」


 リンが不思議そうに言う。

 その感覚は正しい。

 これは物理法則に反しているのだ。

 水が下から上へ移動している。


 俺はリンに向かって親指を立てる。


「よく気づいたな、リン!

 本来ならポンプを使うか、高い位置から注がなきゃならない。

 でも俺は忍者で、水使いだ。

 忍法で水を操って流れを作っているんだよ!」


 リンが感心したようにうなずく。


「さすがです!

 やっぱり、水忍法は便利ですねー!」

「だろ!」


 うーむ、レビュー動画風に話すとしっくり来るなぁ。

 なにやら、水を得た魚のように会話が進む。

 いつもの感じで話しているだけなのだが……。


 通販番組でも始めたら、儲かるかもしれん。


 この忍者ハイドレーションシステムをおひとつ三万円で!

 おまけにもう一つお付けして、送料は当方が負担します!

 なんてな。


 全国の水忍者がこぞって買い求めることになるぞ!

 って、だれが買うんだよ!?

 忍者すら絶滅危惧種なのに、水忍法に限定したグッズとか!


 どこに需要があるんだ!?

 日本どころか、世界に俺しかいないって、そんな奴!


 まあ、そんなことは置いといて。


「これを使えば、リュックを背負ったままでお水を足せるんですね!

 これなら、川のお水を汲むときも便利そうです!」

「その通り!

 先端に浄水器もアタッチ可能だ。

 そして、こっちの下部ホースが注ぎ口だ」


 俺は手元に伸びる、もう一本の太いホースを掲げてみせる。

 その先端には、ビールサーバーのようでもあり、ガソリンスタンドの給油ノズルのようでもある、コンパクトな金属製のノズルがついている。


「わあ、なんだか強そうですね!

 レバーがついています!」


 強そうって……銃みたいだからかな?

 俺はうなずき、続ける。


「このレバーで、水のオンオフと流量を制御する。

 強く引けばたくさん水が出るんだ。

 これが最大流量だ!」


 俺はノズルを安全な方向へ向けてレバーを一杯に握り込む。

 瞬間、ノズルから水流がほとばしった!


「わあーっ!

 すごい勢いですね!

 これなら火事も消せちゃいそうです!」


 水噴射には劣るが、指水鉄砲よりはよほど勢いがある。


「ああ。

 さらに【操水】と【水刃】を合わせれば……ていっ!」


 放たれた水流に乗って、鋭い刃が走る。

 ダンジョンの壁に当たり、がきんと音を立てて刃が砕ける。


「これは、ペットボトルを使うより便利そうです!

 これなら、どんな敵さんでも近づけませんね!」

「ああ!」


 俺は得意げにうなずく。

 おっと、少し乗せられてしまっているかな。


 リンの受け答えは実に心地がいい。

 俺もつい調子に乗ってしまう。


 愛情を感じる合いの手だ。

 まさに()()()ってやつだな。


 む……。

 どうもテンションがおかしいな、俺。


「防御もいけるぞ。

 水の鎧の応用で、水盾だ!」


 俺はノズルを絞り、レバーを操作する。

 すると、水が広がり、俺の前に水の盾を形成した。


「すごいです……!」

「――というわけで、新装備の実践レビューでした。

 リン、どうだった?」

「はい!

 見ていてとても頼りになりました!

 私も欲しくなっちゃいます!」


「そうか。

 まあ、見ての通り、攻撃にも防御にも使えるし、試作品としては大成功と言えるだろう。

 だが、改善点もあるな」


 作って動かしてみれば、不満点もある。

 もっと使い込めば、他にも見つかるだろう。


「改善点、ですか?」

「まず一つ、このホースの取り回しだな。

 少し邪魔になりそうだ」


 太いホースにしたので、少しごわつく。

 今のところそれほど高い圧力はかからないから、もう少し細いホースでよかった。


「もう一つは、最大の課題だが……このノズルで片手が塞がってしまうことだ」


 レバーに指を添えて構えないと水が出せない。


「あ……そうですね。

 武器との持ち替えが、大変そうです」

「そうなんだ。

 今後の課題は、どうやって手をフリーにするか、だな。

 ノズルの先端をアタッチメント式にしているから、変更はできそうだ」


 装備に組み込むとか、小型化するとか……。

 スイッチを工夫してみるか……。


「でも、練習すれば、きっともっと上手く扱えるようになりますよ!

 私も、お手伝いしますね!」


 運用でカバーするって手もあるな。


「はは、頼りにさせてもらおうかな。

 じゃあ、後で実際に攻略に使ってみよう!」

「はーい!」

「というわけで、今回のレビューはここまで!

 次は、こいつを実戦投入してみたいと思う!」


 リンが今更ながらに、不思議そうに言う。


「ところでゼンジさん。

 誰に向かって話しているんですか?」

「心の中のリスナーだよ!

 動画レビュー風にしゃべってたんだ!」


 最初に伝えた気がしたけど、伝わってなかった!

 合わせて話してくれていると思ったんだけど、素だった模様!


 まあ、会話はかみ合っていたからいいか!

チャンネル登録、高評価、よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
操水でホースごと動かせないかな?ホースの先端まで水があればいけそう?
手妻(日本の江戸時代の手品)の水芸みたいにホースを袖に通しておけばいいのでは? 漫画シェリフ(あろひろし)の氷使いは背中に液化窒素のボンベを背負っていたけど(笑) 水を窒素と共に霧状噴射することで相手…
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