忍具作成チャンネル! 忍者仕様の最強水タンクを作ってみた!
【水生成】の負担を減らすべく、ハイドレーションを使うことにした。
これで大容量の水を持ち歩けるようになった。
使ったら余裕のある時に【水生成】で補充すればいい。
次は【操水】や【水刃】で使うための改良を加えよう!
バイトバルブは水を飲むための仕組みなので、これでは水量が足りない。
レバー式でドバっと水が出るようにしなきゃね!
「はい、どーも!
忍具作成チャンネルのクロウです!
今回は、先日レビューした市販品を元に、俺の考えた最強のサポート忍具をクラフトしていきたいと思います!」
わー、パチパチ!
俺は一人、カメラもないのにそんな口上を述べながら、拠点の作業台に向かっていた。
拠点に一人でいると、ひとり言が増える。
無言で作業しているより効率も上がるというものだ。
あんまり一人ではっちゃけているところを見られたくはないけどね。
リンは講義中だし、トウコは学校へ行っている。
抜かりはない。
机の上に安物の水袋を置く。
「クラフトのベースにするのは、もちろん激安品のハイドレーションだ。
高級品はもったいないので残しておく。
高級品の優れた点を参考にして、安物をスキルでグレードアップするというわけ!
高コスパを目指すぜ!」
買ってきたバルブや金属パーツ、高圧ホースなどを忍具作成台に並べる。
もちろん魔石も忘れずに!
「作るのは、ただの給水袋じゃあない。
これは、あらゆる水忍法の起点となる、いわば『移動式水源』!
消火活動や陽動、【操水】や【水刃】で操る水など用途は無限大!
まさしく忍者のための万能ツールと言える!」
そんなこじつけ……。
いや、明確なコンセプトを元に【忍具作成】スキルを発動させる。
まさに水忍法用の道具……水忍具だ!
これは疑う余地もなく忍者道具!
そうだよね!
忍具作成君が心の中で同意する。
うむ、さすが相棒!
こころの友よ!
「バルブや金属パーツを組み合わせて……と。
既存の細いチューブは頑丈な高圧ホースに換装しよう。
レバーや弁をつけて……」
試行錯誤の末、ついにソレは完成した。
「ふぅ……できたぞ!
では、さっそく、完成したこいつの性能をレビューしていきたいと思いま――」
と、疑似レビュー動画を続けようとする俺に、背後から声がかかる。
振り向くと、リンが笑顔で立っていた。
「ゼンジさん、何をしているんですかー?」
「お、おお、リンか!?
あれ?
今頃は講義の時間じゃなかったっけ?」
いつも妙なタイミングでヘンなところを見られるな!?
俺のクールなイメージが崩れてしまう!
「急に、休講になっちゃったんですー。
あの……お邪魔でしたか?」
リンが顔を曇らせかける。
俺は首を振り、笑顔を浮かべる。
「いや、そんなことないぞ。
ちょうどいいところに来たな!
新しい装備品が完成したから、これのレビューに付き合ってくれ!」
「レビュー、ですか?
はい、喜んで!
いつもみたいに検証するんですねー?」
リンはにこやかに頷くと、俺の隣に立った。
助手の立ち位置だ。
俺はうなずく。
「まあ、そういうことだ。
では、ここからは二人でこの忍者ハイドレーションシステムをレビューしていくぞ!」
流れで、謎のノリを貫く!




