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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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リヒトさんへの返信と、クラフト準備!

 管理コンソールのメッセージ機能を開く。


 リヒトさんからメッセージが来ている。

 二十階層に到達したという話。


 ネタバレを避けるために保留していたが、返事を返さなくちゃな。


 リヒトさん達は二十階層のボスカマキリでかなり苦戦していた。

 二十一階層でも、火トカゲに手を焼いている。


「やはり課題は隠密か……」


 リヒトさんのダンジョンはスケルトンが主だ。

 こそこそ隠れるモンスターはいない。

 そのせいか、戦い方も力押しに寄っているらしい。


 俺のダンジョンは飛んだり隠れたり、特殊能力で襲ってくる敵が多い。

 相性の問題だろうな。


 ――索敵系のスキルを持つメンバーを編成して再挑戦するつもりです。


 とメッセージに書かれている。


 催促されたわけじゃないが、攻略情報を書いて返信しよう。


 いくつか、モンスターを発見する方法を書く。

 俺たちは魔力知覚や忍法で索敵しているから、リヒトさんがそのまま使えるわけじゃないだろうけどね。


 スキルを使わない一般的な索敵についても少し書いておくかな。

 リヒトさんはダンジョン攻略の先輩だし、言うまでもないかもしれないけど。


 それでも、違った視点が役に立つこともあるだろう。

 俺にとっての当たり前が、相手にとっての当たり前とは限らない。


 逆もしかり。

 リヒトさんに教えてもらったことは、攻略で役に立っている。


「さて、送信っと」


 これでよし。

 装備の改良でもしようかな。


 前回はリン用の装備を作ったので、今日は自分用の装備を作ろう。

 暑さ対策の装備は……もういいか?


 トウコ用には……熱水晶を使ったグレネードが作れないか試してみるか。

 不注意なトウコに爆発物を与えるのは心配だけど……。


 銃だって火薬の力だ。

 トウコのスキルは火薬でなくスキルで飛ばしている気もするが、扱いは似ている。

 手榴弾だって扱えるだろう。

 心配しすぎかな。



「【操水】で水鎧が作れるようになったけど、魔力コストが高いんだよな。

 それを補えるような新装備を……ふーむ」


 体を包む大量の水を生成して、それを硬質化する。

 さらにそれを長時間維持する。

 まあ、これは無理だ。

 すぐに魔力が尽きてしまう。


 少量の水を操るだけなら魔力消費は軽い。

 硬質化にしても、【水刃】に似せた刃を作るくらいなら難しくない。

 だが鎧は面で作る必要がある。

 ある程度の分量と複雑さを持つ。


 腕を組み、頭をひねって考える。


 まずは【水生成】から考えよう。

 大量の水をその場で作るのはナンセンスだ。


 事前に用意した水を使えばいい。


 とはいえ、いくつもペットボトルを持ち歩くのは格好がつかないし、かさばる。

 気軽に使える点で便利なんだけどね。


 水を入れるタンクか……。

 そういうもの、あるかな?


「スポーツイベントのビールの売り子みたいに、サーバーを背負うか?」


 いや、かさばるし重いだろ。

 重りを背負って駆けまわるのはちと辛い。


 俺の強みである機敏さを殺してどうするって話だ。

 あんな大きなサーバーはいらない。


 小型で、体に密着して、かさばらないもの。


 お、あるじゃないか!

 使ったことはないが、見たことはある!


「ランナーが使う水補給袋だ!」


 ポーチやバックパック、ベストなどに水袋を入れる。

 口元のチューブから直接水分補給ができる、という代物。


 手が空くし、いちいち水筒を取り出す手間がないから便利だよね。


 サイクリングやロッククライミングなど、手を使いにくいスポーツでは特に需要が高い。

 軍用にも使われているらしい。


 呼び名は色々ある。


 ウォーターパック。

 ハイドレーションパック。

 ハイドレーションシステム。

 ウォーターブラダー。


「んじゃ、さっそく調べてみるか」


 記憶を頼りに作るのはいささか心もとない。

 ダンジョンを出て、ネットで調べる。


 せっかくだから現物を注文して確認しよう。

 値段もたいしたことはない。

 数千円から、高くても二万程度。


 公儀隠密の給料があるから、ケチケチしなくてもいい。

 気になった商品をポンポンとカートに入れていく。


 高級な品は数点にとどめておく。

 参考になることもあるはずだ。


 【忍具作成】の素材にするのは安物でいい。

 庶民の味方、忍具作成君!


 他にも各種チューブや弁、連結具、金具などを注文しておこう。

 ポチっと。

 これで明日には届く。

 いやあ、便利な世の中だね!

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