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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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【操風】を組み込んだスキルビルドで無双しよう!

 しばらくの間、熱中して【操風】の練習を続けた。


 周囲の空気を操って、霧を一か所にまとめる。

 風で霧を散らし、また集める。


「だんだん素早く操作できるようになってきたぞ!」


 【濃霧】や【操水】より、【操風】で動かしたほうが速い。

 風忍法は水忍法と比べると範囲に優れるようだ。


 俺は濃い霧を周囲に展開したまま、無音でモンスターを始末していく。


 やはり濃霧による隠密行動は強い。

 低階層のゴブリンが相手とはいえ、まったく気づかれることがない。

 俺の宿敵(しゅくてき)であるコウモリの感知能力、エコーロケーション(反響定位)にすら効果がある。


 薄い霧では効果も薄いが、濃ければ一定の効果がある。

 それでも完全ではない。

 俺へ飛びかかってくるコウモリがいる。


「まあ、当たらないけどな!」


 濃霧と水探知のおかげで、回避はたやすい。


 さすが我がライバル、忍者絶対殺すマン!

 侮れない探知力だね!


 大雑把な位置を掴まれしまっている。

 ならば、さらに工夫しよう!


 風で霧をかき回せば、どうだ……?

 【操風】で霧に動きをつけてみる。


「うん、効果がありそうだ!」


 霧をかき回すと霧に濃淡ができる。

 こうすることで、反響音(エコー)にノイズが混ざるのだ。


 攪乱(かくらん)効果が増してコウモリの攻撃精度が明らかに落ちてきた!


 もちろん【操風】を使わなくても、飛んでくるコウモリを切って落とすことはたやすい。

 これは【操風】の訓練のために、あえて使っている。

 こうして(つちか)った戦闘経験は、より強い敵を相手にするときに必ず活きてくるはず!


 休憩をはさみ、五階層ボスの大コウモリに挑む。

 強敵との実戦で訓練を締める!


 大扉をくぐり、ボス部屋へ踏み込む。

 何度も戦った相手だが、舐めてはかかれない強敵だ。


 濃霧を展開し、隠れながら進む。

 大コウモリが来た!


「キィィィィ!」

「む……!」


 だが、大コウモリは濃淡濃霧をあっさりと見破ってきた。

 ばさりと大きな翼をはばたかせ、霧を吹き散らそうとしている!


 やはりザコとは違う!

 俺は思わず笑みを浮かべる。


「さすが永遠のライバル、コウモリ先生!

 こうでなくっちゃな!」


 一部の霧が晴れる。

 大コウモリが一気に滑空して突っ込んでくる!

 霧が薄くなり、こちらを発見したようだ。


「キィィィ!」


 巨体が勢いよく迫る。

 大きく翼を広げ、地表すれすれを飛んでくる。

 逃げ場はない。


 大質量の体当たりを食らえばひとたまりもない。

 簡単に骨や内臓を傷つけるだろう。


 どん、と鈍い衝撃音が響く。

 体当たりを食らって、散ったのは分身だ。


 もちろん、俺は食らったりしない。

 すでに俺は分身のやや後ろ、濃い霧の中だ。

 吹き散らされた霧を【操風】でまとめて潜んでいたのだ。


 大コウモリが飛来するタイミングで、俺は空中に跳び上がった。

 空中で交差する一瞬、刀の峰を叩きつける。


「フルスイング!」

「ギィッ!?」


 低空飛行していたコウモリが床に激突し、跳ね返ってくる。

 そこへ、さらに追撃!


 体に引きつけた腕を一気に突き出す!


「ピアススラスト!」

「ギ……」


 刃がコウモリの眼窩(がんか)を貫き、そのまま頭部を突き抜けた。

 会心の手ごたえ!


 大コウモリが塵に変わっていく。


 俺は三点着地しながら生成された魔石をつかみ取る。


「よし、ボス討伐!

 いやあ、成長を感じるね!」


 かつて苦戦した五階層ボスの大コウモリ。

 俺の永遠のライバル。


 今日はいつもの、有効な攻略方法を使っていない。

 忍具や紙吹雪チャフ玉などの対策アイテムなしで倒せた。

 いわば縛りプレイだ。

 確立した手順を使わなければ、難易度は格段に上がる。


 正面から倒したと言えるだろう。

 まあ、霧に紛れて不意打ちしたわけだけど!


<熟練度が一定値に達しました。スキルレベルが上がりました!>

<【フルスイング】 3→4>

<【隠術】 3→4>


「おおっ!

 【操風】ばかり意識してたけど、こっちが成長したか!」


 【操風】のおかげで隠密暗殺ビルドがまた一歩、完成に近づいた!

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― 新着の感想 ―
分身霧隠れの術〜! とりあえず、体得したようですね(笑) 薔薇隠れの術はやっちゃだめだよ。
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