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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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霧隠れからの暗殺コンボ!

 眼前(もくぜん)に八匹の獲物。

 地の利を得て、狩る側にいると信じている、愚かなゴブリン達。


「ゲヒャヒャ!」


 赤ゴブリンが下方へ槍や手榴弾を投げつける。

 霧が立ち込める下方で爆発が起きる。


「ヒヒッ!」


 その顔には下卑(げび)た笑みが浮かび、一方的な攻撃をしかける喜びに歪んでいる。


 その油断が命取りになる。


 俺は周囲に展開した【濃霧】に意識を集中させる。

 濃い霧に視界は白く閉ざされている。


 だが俺にはわかる。

 敵の位置、体の向き、その全てが。


 霧隠れの術。

 しかし隠れるだけじゃあない。

 包み込んだすべてをさらけ出す探知網だ。


 遠くは探知できなくとも、自分の周囲なら探れる。

 攻防一体、接近戦向きの能力!


 まずは群れから一番離れている、あの個体から始末する!


 【隠密】と【消音】の効果を最大に。

 俺は【歩法】による(なめ)らかな足運びで、霧の中を移動する。


 足音一つ立てず、(すべ)るようにゴブリンの背後へ。

 奴は下の様子をうかがうのに夢中で、こちらには全く気づいていない。


 好機!


 刀を抜き放つ音すら霧が吸い込む。

 狙うは、首筋の急所。


 ――【致命の一撃】


 ぷつり、と肉を貫く手応え。

 ゴブリンは悲鳴を上げる間もなく、その場で塵へと変わった。


 よし、まず一匹。


 他のゴブリンたちは、仲間が音もなく消えたことに気づかない。

 俺は再び霧の中へと身を溶け込ませる。


 次の獲物は、崖下をのぞき込み、槍を手にしている二匹。

 霧が、俺の姿を完璧に隠してくれる。

 【水探知】が、奴らの息遣(いきづか)いすら伝えてくるかのようだ。


 一歩、踏み込む。

 すれ違いざまに、一匹の喉を切り裂く。

 振り返りざまに、もう一匹の背中から心臓を貫く。


 二つの命が同時に霧散した。

 魔石が床に落ちる前に、それをつかみ取る。


 音もなく、次の獲物へ向かう。


 霧を介した知覚と体術。

 そして【暗殺】と【致命の一撃】スキル。

 これらが組み合わさった時、俺は霧の中に潜む捕食者となる。


 後は作業だ。

 霧の中で最も効率的なルートを割り出して動く。

 影のように動き、刃を届ける。


 一匹、また一匹と、ゴブリンの気配が消えていく。

 奴らは何が起きているのか気づいてすらいない。


 気づくのは自分が死ぬその直前だ。

 声を出す間もない。


「ギ……?」


 ついに、最後の一匹が異変に気づいた。

 仲間たちが誰もいなくなっていることに。


 狼狽(ろうばい)し、周囲を意味なく見回している。


 俺は、そのゴブリンの正面に、ゆっくりと姿を現した。

 俺の背後で霧が晴れる。


「ア……ギ、ギギ……!?」


 ゴブリンの顔が、恐怖に引きつる。

 あるいは驚きかもしれない。

 ようやく、敵――俺の存在に気づいたようだ。


 奴の手に武器はない。

 もう投げてしまった後だ。


 腰からナイフを抜こうとするが、遅い。


 俺は刀を構え、一気に距離を詰める。


 ゴブリンが何かを叫ぼうと口を開く。

 だが、その声が音になることはなかった。


 俺の一閃が、その命を消し去ったからだ。

 俺は空中に生成された魔石をつかみ取り、息を吐く。


「……ふぅ。

 掃討完了、だな」


 霧の中に動くものはもういない。


 霧が完全に晴れ、岩棚に静寂(せいじゃく)が戻った。

 下で待っている二人へ手を振る。


「おーい、終わったぞ!」


 すぐに、無事な声が返ってきた。


「おつっス、店長!」

「こちらも大丈夫ですー!」


<経験が一定値に達しました。レベルが上がりました!>


 おっ!?

 レベルが上がったぞ!


<熟練度が一定値に達しました。スキルレベルが上がりました!>

<【壁走りの術】 3→4>

<【歩法】 3→4>

<【登攀(とうはん)】 1→2>


 おおっ!

 天の声さんが喋りまくる!


 大豊作だ!

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― 新着の感想 ―
セルフ濃霧での煙幕からの暗殺はベストアンサーなのでは! でも味方がいると使いづらいか、、、リンは多少大丈夫だけどトウコは感知系持ってないから誤射が怖いな、、、 ソロ向けのコンボですね!
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