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【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

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にょろにょろ索敵! 無線でダメなら有線で!

 霧での索敵は名案に思えた。

 ちゃんと霧を感じ取れたし、見えない位置の地形も把握できた。


 だけど、思ったほどではない。


 まず、霧の操作が難しいんだよな。

 霧の性質上、どうしたって密度が薄くなる。

 ふわふわしていて感じ取れないのだ。


 もっと便利だと嬉しいんだけど……。

 まあ何事も、そう都合よくはいかないよな。


「というわけで【操水】を使って索敵するぞ!」

「霧じゃなくて、お水を使うんですね!」


「その通りだ!

 ――【操水】」


 川からまとまった量の水を岸に上げる。

 そのままスライムのように地を這わせ、通路を進ませる。


「む、探知範囲はここまでか」


 ある程度離れると感知できなくなってしまう。

 せいぜい四、五メートルだ。


 スキルレベルが一段階ではこんなものだろう。


 距離が短すぎて目で見たほうが速い。

 その上、かなり不鮮明な感覚だ。


「うーん。

 感知範囲が狭すぎるし、感じ方も薄いなぁ……」

「私も遠くを感知すると、そうなっちゃいます」


 リンはもっと遠くの敵を見つけている。

 スキルレベルの高さと、サポートシステムのおかげだろう。


 詳しい感覚はどうなんだろう?

 ここはひとつ、先輩に聞いてみよう。


「そういうときはどうしているんだ?」

「システムさんに近づいてもらっています。

 私から遠くても、システムさんの近くならよく見えますのでー」


 リンの場合は【サポートシステム】を使って索敵範囲を延長している。


ワイファイ(Wi-Fi)中継器(ちゅーけーき)みたいで便利っスね!」


「たしかに便利だな。

 とはいえ、俺にはサポートシステムがないからなぁ……」

「あとからは取れないみたいっスね」


 初心者救済のための機能みたいだし……。

 ダンジョンのシステムは案外、ユーザーフレンドリーである。

 とはいえ今更、俺やトウコが取れるものではない。


 ないものねだりをしても仕方がない。

 できる方法を考えようじゃないか!


 俺には中継器がない。

 となれば……。


「中継できないなら、有線で繋げばいいな!」

「どういうことっスか?」


 【操水】で操る水を細長く伸ばす。

 細長い蛇のような形状だ。


「こういうことだよ!」


 一方を自分の足に触れさせ、逆側を伸ばす。


「あっ!

 触れたまま、伸ばしていくんですねー!」

「にょろにょろ索敵(サーチ)っス!」


 伸ばした先端をヘビのように、にょろにょろと動かす。

 そうしないと動かせないわけじゃあない。

 まっすぐ動かすと索敵できる範囲が限られるからだ。

 蛇行させることで道の両端を探れる、というわけ。


「よし、これなら少し先までハッキリ見える!

 と言っても、せいぜい五メートルだけどな」


 トウコが半眼で言う。


「それってショボくないっスか?」


 おいおい!

 あんまりストレートに言うなよ!?


 俺の【水探知】君は便利なんだからね!

 水忍法の核になるパーツだから!


「まあ、開けた場所で使っても意味は薄い。

 でも、横穴や曲がり角の先を確認するには便利だぞ!」


 トウコが感心したようにうなずく。


「たしかにっス!

 角待(かどま)ち芋カマキリとかを倒せるっスね!」


「そういうことだ!

 頑張れば壁面も探れるが、上方向に動かすのは難しいんだよな」


 何度も言うが、【操水】は水を移動させる術だが浮遊はできない。

 壁を()い上がるには勢いをつけて慣性で登るか、パワーを使って水を固めるイメージで使う必要がある。


 攻撃のように瞬間的に動かすのと違って、継続的に時間をかける索敵では魔力消費がバカにならない。

 壁や天井の索敵には向かないな。


 リンがあっと、思いついたように言う。


「これなら、罠を見つけやすいかもしれませんねー!」

「お、そうだな!

 罠探しローラーの代わりになるかもしれないぞ。

 今度、試してみるよ」


 時間があったら迷宮階層で罠を探してみよう。

 持ち込む道具が減れば、それだけ身軽に動ける。


 魔力消費は【瞑想】でカバーすればいい。



 ん……?

 視界の端、上のほうに違和感がある。


 俺は足を止め、手で二人に停止を合図する。


「あそこの岩の隙間、ちょっと怪しいな」


 岩陰に目を凝らすが、ぼやけてよく見えない。

 これはおそらく【隠密】のようなスキル効果だろう。


 岩石探知のナイフがなければ気づけなかったところだ。


 隠れてるトカゲがいるぞ!

誤字報告ありがとうございます!

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― 新着の感想 ―
水探知のスキルレベルが上がれば空気中の水分とか生物に含まれてる水分とか探知出来そうな可能性もなくはないな!
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