表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【新章開始】社畜辞めました! 忍者始めました! 努力が報われるダンジョンを攻略して充実スローライフを目指します!~ダンジョンのある新しい生活!~  作者: 3104
五章 本業は公儀隠密で!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1356/1651

いざ出発! 冷感グッズでダンジョン攻略!

 俺たちはクローゼットダンジョンの拠点で装備を身につけている。

 今日は二十一階層を攻略するつもりだ。


 暑さ対策のために吸水速乾(きゅうすいそっかん)あるいは吸汗(きゅうかん)速乾素材の冷感グッズを用意している。


 水を吸いやすく、乾きやすい素材でできている。

 触れるとひんやりするアレ。

 これは市販品だ。


「さて、出発するぞ。

 二人とも、冷感グッズを用意したから適当に選んでくれ」


 トウコがタオルを手に取る。


「ふつーに売ってるタオルっスか?」

「そうだ。

 使い勝手を見て、あとで加工するつもりだ。

 服に組み込んだりな」


「ふーん。

 こんなの、効果あるんスかねぇ?」

「それを試すんだよ!」


「じゃあ、私はこれを使わせてもらいまーす」

「お、ヘアバンドか」


 リンが頭にヘアバンドを巻く。


「おっ、これは清楚(せーそ)っスね!」


 何を着ても清楚に見える。

 そして何を着てもかわいい。


 トウコは何気ない様子でタオルを首に巻いている。


「トウコちゃんも似合ってるよ!」

「タオルに似合うとか、あるんスかね」

「あるだろ。

 スポーティーな感じで、似合ってるぞ」


 部活少女っぽい感じ。

 爽やかで、元気な印象が増す。


「今日はマフラーをやめて、手拭いにしよう」


 真夏にマフラーを巻くヤツはいない。

 さすがに首元が熱いのだ。

 コウモリも出ないし、問題なかろう。


「手拭いもマフラーみたいで、似合ってますねー!」

「いつにも増して地味っスけどー」

「忍者は地味でいいんだよ!」


 いつものマフラーに比べると短い。

 ひらひらした動きがなくなるから、より地味になる。


 ちょっと物足りなさを感じる。

 忍者にはマフラーがないとね。


 実用性がなくても忍者はみんな着けている。

 なぜかって?

 欠かせないアイテムだからさ。


 そして俺は実用性も持たせたいタイプ!

 せっかくだから機能的な冷感素材マフラーを作ろう!



 俺たちは転移モノリスを使って二十一階層へやってきた。

 階段で火鳥の卵を使った料理を食べる。

 おにぎりと玉子焼きの、ごく普通の弁当だ。


 シンプルな料理だが味は格別。

 卵もいい味付けで、素材の味も活きている。


 食事を終え、ステータスウィンドウでスキルリストを確認する。


「よし、ちゃんとスキルがついてるな!」

「はい、【火耐性(一時)】の効果が出ましたね」

「あたしは元から【火耐性】あるんで、つかないっスね!」


「じゃあ、ここから一時間はボーナスタイムだ。

 なるべく先へ進んでおこう」

「はーい」

「ガンガン進むっス!」


「それで、今回は俺に索敵役をやらせてくれ。

 見つけたら知らせるから、二人は遠距離攻撃を頼む」


 岩石探知のナイフも俺が身につけておく。

 目とアイテムと水忍法の三段階で索敵するつもりだ。


「はーい!」

「リョーカイっス!」



 熱水の川に沿って進んでいく。

 この川の水はしっかり探知できている。

 と言っても、かなり近い距離だけだ。


 水に手を突っ込めば、もっと強く感じ取れるはずだ。

 だけど火傷してしまうから、それはできない。


 近くの水中に敵がいないことはわかるが……。

 水がない場所はわからない。


 岩石探知のおかげで壁面や床が感じ取れる。

 足元がしっかり見えるので転ぶ心配はないな。


 火トカゲがいれば、浮き上がって見えるはずだ。

 今のところ火トカゲの姿はない。



 しかし川沿いは相変わらず()し暑い。

 トウコが肩を落とし、気だるげに言う。


「はー、あづいっスー。

 店長、やっぱりタオルなんか意味ないっスよぉー」


 俺の手拭いも、もう(ぬる)くなってしまった。

 汗は吸ってくれるが、乾くのが追いついていない。

 湿度が高いこともあって冷えないのだ。


 もちろん、これは想定通り!


「そこで水忍法の出番だ!

 ――(ゆび)水鉄砲の術!」

「わひゃっ!?」


 俺の指先から飛び出した水がトウコの首元に降りかかる。

 水圧が弱いのであまり遠くへは飛ばない。


 トウコは口をとがらせて抗議し、しかし心地よさそうな顔で親指を立てる。


「不意打ちはナシっすよ、店長!

 でもこれなら涼しいっス!」


 リンが感心したように笑う。


「おもしろいですねー!

 【水生成】と【操水】を使っているんですか?」

「そうなんだ。

 これだけじゃ攻撃には使えないけど、ちょっと飛ばすくらいはできる」


 【操水】は水を移動させる術だが、飛行させる術ではない。

 空を浮遊させることはできない。

 勢いをつけてジャンプするように、少し飛ばせるだけ。


「あたしは水噴射のシャワーのほうが好きっス!」

「今やったら目立ってしょうがないだろ!」


 モンスターを間引いた後の帰り道ならいいけどね。


 リンの視線を感じる。


「ん、どうした?」

「あの、私も暑くなってきちゃいましたー」


 そう言って、やや頭を傾け、ちらりとこちらを見るリン。

 なにか色っぽい。


「ひゅー!

 積極的っスね、リン姉!

 顔面ぶっかけ要求っス!」


 やめたまえ!


 よくわからんが卑猥(ひわい)だぞ!?

 よくわからんが!


「じゃあヘアバンドを狙うぞ!」

「ぴゅぴゅーっ」


 トウコが口で変な効果音をつける。

 やめないか!


 俺は手を伸ばし、リンのヘアバンドに水をかける。

 髪も濡れるが、涼しくはなるだろう。


「ありがとうございます。

 涼しくなりましたー」


 まあ、水をかければ涼しくなるのは当たり前。

 冷感とか速乾とか関係ないな。


「まだまだここからが本番だぞ。

 いざ――濃霧(のうむ)!」


 しかし普通に水をかけただけでは終わらない!

 暑さ対策のために風呂で修行した技である!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ