↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
荒神録:Take Your Tyrant  作者: HasumiChouji
第一章:釜山篇
PR
9/10

関口陽/違法「正義の味方」アータヴァカ (4)

 あたしらの仲間で、中国の風水で言う「龍脈」の「気」を操る事が出来る「エメラルド・ダイナソー」が、膨大な量の「気」を送ってきてくれた。

 辺り一帯の「龍脈」が緑色に輝いて見える……と言っても、いわゆる「霊視」で、今は日本で待機中の、あたしの相棒みて〜に霊感が完全に0(ゼロ)の奴には、何も見えね〜し、何が起きてるか判んね〜だろうけど……。

『マズい事が起きた』

 と、その時、肝心の「気」を送ってくれたエメラルド・ダイナーから慌てたよ〜な声で無線通話が届く。

 はっきり言って、あいつは「龍脈の気を操る」能力の御蔭で、技量はともかく、パワーだけなら、下手な「魔術結社」の総帥クラスも裸足で逃げ出すレベルだ。

 そんなアイツが慌ててるって、何が起きてる?

『そっちに送った「気」の一部を奪ったヤツが居る。それも複数人』

「嫌な予感しかしないな。ここまで目立つ術(わざ)を使ったら……気付く奴も出る。予想して然るべきだった」

 さっき、ビルの上階から下りてきた仲間のミラージュが、そう言った。

「だが、あの邪気を浄化するには十分だ。このままやるか?」

 韓国チームのリーダーの「玄武」が、そう言った。

「そうだな」

「あたしも賛成」

「同じく」

「派手にやりますか」

「私も賛成だ」

 あたし含めた日本チーム2名と、韓国チーム4名は、全員同じ意見。

「オン・マリシエイ・ソワカ」

「オン・バサラ・クシャ・アランジャ・ウン・ソワカ」

 日韓合せて6人は、次々と呪文を唱え……。

 あたしの守護尊である金剛蔵王権現の姿。

 ミラージュの守護尊である摩利支天の姿。

 韓国チーム4人の守り神である朱雀・玄武・白虎・青龍の姿。

 もちろん、実体は無いし、霊感の有るヤツにしか見えないが……それらが空中に姿を現わし……。

 金剛蔵王権現と朱雀が炎を放つ。

 摩利支天がオレンジ色の矢を撃つ。

 玄武が緑色の、青龍が青の、白虎が白の光を……それらが、ビルの上階の邪気を消し去り……。

「お……終ったの?」

 日本のレンジャー隊の副隊長(ブルー)兼パワー型(イエロー)が、そう言った。

「いや……マズい事になった」

 ミラージュが、そう答える。

 次の瞬間、爆発音。

 犯罪者達の間で「狙撃手の潜伏位置を推定するアプリ」が出回ってるんで……多分、そこが狙われたんだろう。

「ま……また……このパターンかよ……」

 日本から来たレンジャー隊は……別名「呪われた小隊」。

 ここに居る4人を除いて、次から次へとメンバーを補充する度に、すぐに補充メンバーが殉職する、という酷いジンクスが有る連中だ。

 しかし、毎度のように何故か生き残る4人は、その分、どんどん修羅場を潜り続けた経験豊富な精鋭と化してるんで、連中の上層部も馘にしたり、現場から外す訳にはいかないらしい。

「仲間死に過ぎて、感覚、麻痺してません?」

「今更、何、言ってんだ……」

「それより……来たぞ……」

「えっ?」

 そして……次々と、黒いSUVが近くに停車し……。

「単なる……違法駐車じゃなさそうだな……」

 SUVの一台から出て来たのは……バカデカいモフモフの……狸人間。

 反対側からやって来た別のSUVからも……明る目の茶色の熊人間が3匹。

「おい、この中に、『熊おじさん』と『モフモフ』の親玉は居るか?」

 あたしは、後方支援チームに、そう訊いた。

『悪い。大概の顔認識ソフトは、変身前の人間の顔にしか対応してない』

 後方支援チームからはツレない返事。

 他にも2つの犯罪組織の戦闘要員が次々とSUVから出て来る。

 そして……熊と狸どもの体から立ち上るのは……。

「こいつらか……あたしらの仲間が送った『気』をガメやがったのは……」

『あと、3匹の熊さん達は、かなり厄介な相手だぞ』

「判ってるよ。全員、物理的なパワーは、あたしが着てる強化装甲服(パワードスーツ)より上で、『気』の量も、1人1人が味方のを合わせたのより上で……」

『加えて……』

「加えて? 何、まだ、マズい事有るの?」

『その熊達は……こっちの推測が正しけりゃ……』

「だから、何?」

『連携技が得意な連中……下手したら「熊おじさん」本人より厄介な「熊おじさん」直属の親衛隊だ』

 おい、待て。

 単なるチート熊じゃなくて……群(﹅)で(﹅)行(﹅)動(﹅)す(﹅)る(﹅)チ(﹅)ー(﹅)ト(﹅)熊(﹅)かよ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。