眞木桜/レンジャー隊 門司第2小隊 副隊長(ブルー) 兼 パワー型(イエロー) (5)
「単なる……違法駐車じゃなさそうだな……」
道の両側から、黒塗りの高級車ならぬ黒塗りのSUV(多分、値段的には「高級車」なんだろうが)が次々とやって来て……そこから、ヤー公(多分、異能力持ち)が、これまた次々と出て来る。
片方のリーダーらしいのは、3匹の熊型の獣人で、もう片方のリーダーらしいのは……。
「何か、かわいいのが出て来たな」
「丁度いい、皮剥いで、剥製にして、ヌイグルミの代りにウチの子供の誕生日のプレゼントにするか」
熊公達は、相手のリーダーに、日本語で、そう言った。
「うるせ〜ッ‼」
もう片方のリーダーらしい狸型の獣人は……えっと……何つ〜か……悪口のセンスは熊の方が上だな。
って……狸は手下(大体、河童が6割くらい)にハンドサインで何か指示。
顔を見合せる狸の手下達。
人望無さそうな狸だな、おい。
「向こう奴に何か情報は有りますか?」
韓国側のリーダーが、ウチの隊長にそう訊いた。
「多分、日本の『モフモフ』の親玉……じゃなくて、その親類だと……。えっと、あの熊は?」
「多分ですが『熊おじさん』の親衛隊です」
「じゃ『熊おじさん』本人より弱い……」
韓国側のリーダーと……韓国側の「正義の味方」の中で日本語が判るらしい「朱雀」のコスチュームの奴が、同時に首を横に振る。
「え?」
「単なる熊3匹と……群を作る熊3匹、どっちが倒すのが難しいと思う?」
そう言ったのは……「朱雀」のコスチュームの「正義の味方」。
「そ……そりゃ……多分、群れを作る方……?」
「そう云う事です。群れを作る熊なんてのが居たら……通常の熊を狩るノウハウは、ほぼ全部、役に立たなくなる」
「ああ、なるほど。単に凄く強いのが、3匹居る時とは、頭を切り替えて戦えばいい訳ですね。で、どう、頭を切り替えれば良いんですか?」
「それが判れば……とっくに倒してる」
その時……。
「うりゃ〜ッ‼」
狸の手下どもがヤケクソ気味の絶叫と共に突撃。
けど……あたしらも「正義の味方」も無視して、熊3匹と、その手下達を攻撃し……。
あ〜あ……。
あの熊ども、手下、要らねえだろ。
狸の手下どもは、次々と熊3匹によって血祭りに……あの狸、その内、手下に背後から刺されるぞ……。
あれ?
肝心の狸は……?
「返せッ‼ この万引き野郎がッ‼」
その叫びと共に……何故か、熊は、韓国の「正義の味方」の1人……「白虎」に襲いかかっていた。




