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「魔王の終活」   作者: クロネコ
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47話 結成と出発

ラストルとヴァンは魔界領域で起こった事を話し合い、再び魔界領域へ足を踏み入れる事にした。

ラストルか初めて魔界領域に足を踏み入れてから数ヶ月が経った。


〜 首都ユーズ 戦士登録デスク 〜


「…誰?」


ペティはラストルの横に立つフードを深く被った小柄の人物について訪ねた。


「こいつは…ヴァンだ。

戦士クラスは…」


ラストルは横に立つヴァンの方をチラッと見た。


「Aクラスの魔術師だ。

はじめまして、お嬢さん。」


ヴァンは黒い軍手をした手を差し出す。

フードからは目の光が2つしか見えない。


「Aクラス魔道士…強いわね。

ペティよ。よろしく。」


ペティは握手をしたが、奇妙な手の感覚に驚く。


「手が妙に硬くない!?動物の骨でも掴んでるみたいな…」


ラストルはドキッとしたが、ヴァンはヘラヘラ笑った声を出す。


「ビックリした?実は度重なる戦闘で手の骨が剥き出しになっちまう怪我を負ってね。

それ以来治らないんだわ。


めっちゃグロいけど見る?」


ヴァンは手袋を外すような仕草をした。


「え…遠慮しとくわ…

お大事に…」


ペティは軽く引いていた。

ラストルは一安心した。


「ペティさん、その人は?」


ラストルはペティの後ろに立つ銀髪の褐色肌の女性に気がついた。


「クラスBの戦士のムンナよ。

この子も魔界領域に行きたがっていたのをわたしが誘ったの。


クラスAのラストルが主力戦闘者(ブレイカー)

クラスBのムンナが補助戦闘者(サポーター)

同じくクラスBの私が治癒回復者ヒーラー

そして、クラスAのヴァンが防御防壁者ガードナー


これで一応、魔界領域に行けるわね。」


ペティは確認した。

ラストルは頷いた。


「クラスB級戦士ムンナ。よろしく。

あなたが噂のラストルね。


レベル35相当のワーウルフの群れを一人で無傷で全滅させたって聞いたわ。」


ムンナはラストルに近づき、握手をして言った。


「よろしくムンナさん。

でも、一体どこでそれを?」


ラストルは噂になっている事を不思議に思い、確認した。


「ジャックとダガーよ。

彼らがくどいほど宣伝してたわ!


将来はクラスSに昇格するすげぇ奴の話をしてやるよ!って酒場でね。」


「あの人たちか…」


ラストルは苦笑いした。


「今回も魔界領域の探索?」


ペティはラストルに確認した。


「ああ、今回は人魔大戦後に行けなくなった山中の街サバランに向かう。


そこで、生存者の確認と現場調査が主な目的だな。

可能であれば、複転移(テレポート)の魔法がつかえる転送所(ポータル)を利用可能にする。


今回はこんな感じ。」


ラストルは内容を説明した。


「サバランか…そこそこ栄えていた田舎の街とは聞いてたけど、巨人が押し寄せて壊滅したって話を聞いたわ。


巨人はレベル換算すると40相当。

そんなのがうじゃうじゃ居ると思うけど、大丈夫?」


ムンナは言った。


「大丈夫だ。

俺がなるべく遭遇しないルート選定をしてやる。


ま、巨人が出てきてもラストルならもう楽勝だろうけどな。」


ヴァンが口を挟むように答えた。


「今回はパーティの試運転の意味もある。

ただ、これだけの戦力であれば巨人が相手でも充分戦えるはずだ!


じゃあ、依頼(クエスト)受付へ行こう。」


ラストルは窓口に歩き出した。

3人ともその後をついていく。


「…ところでヴァン…お前戦士登録証とか顔確認とかどうするんだ?」


ラストルは心配そうに聞いた。


「なぁに。心配する事はねぇ。」


ヴァンはフードの中でニヤニヤしている。


「いつもありがとうございます!

こちらは依頼窓口です!


D難度からA難度までの依頼(クエスト)をご用意しております!」


受付嬢のパープルが提携文を話す。


「いや、いいんですよ?

知ってる人に同じ定型文毎回言わなくても。


というかこのやりとり前にもしたな…」


ラストルはツッコミを入れた。


「上からの指示なもので…ハハハ…

ラストルさん今日はどんな依頼(クエスト)を?」


パープルは確認した。


「また''S難度の魔界領域探索''。

これに挑戦したい。」


ラストルはパープルに言った。

パープルは心配そうな顔をしている。


「また…ですか。

前回は奇跡的に帰って来られたから良いですが、何回も挑戦するのはオススメできませんよ?


成功すればSランクの称号と高額報酬ですが、前回ラストルさんのパーティーは失敗して逆に救難依頼になってしまいました。


報酬額は満額ありますが、称号はあと2回S難度の依頼(クエスト)を成功させなければなりません。


失敗し続ければ命の危険もそうですが、信用も無くしていきます。


それでも、挑戦しますか?」


パープルの問いかけに頷くラストル。

パープルは難しい顔をしていたものの依頼の手続きを行い始めた。


「では、戦士登録証を見せてください。」


4名は自身の登録証をパープルに差し出した。


ヴァンの登録証はヴァン・ヴォークという名前となっており、年齢は20歳となっていた。


「はい。全員登録者の確認が取れました!


では、顔を確認致します。」


ラストルはドキドキしながらヴァンの方を見た。

ヴァンは何やら独り言を呟いている。


「ヴァンさんはフードをお取りください。」


ヴァンがフードを外すと、黒髪の瞳が青色の少年の姿になっていた。


「えぇ…」


ラストルは思わず声を出した。


「アンタ年齢の割には子どもみたいな見た目なのね。」


ペティはその姿をまじまじと見ていた。


「人は見た目じゃ無いんだぜ。

重要なのは中身だ。


なぁラストル。」


ヴァンはしてやったりのような顔をしながらラストルを見る。


「そ…そうだな…」


ラストルは困惑しながら言った。


「はい。全員顔確認が取れましたのでS難度任務''絶対魔界領域探索''頑張って来てください。


帰還リミットは距離を鑑みて1週間です。

よろしくお願いします。」


パープルは頭を下げた。


「さぁて、そんじゃ魔界領域に向かいますかね。」


ヴァンはフードをかぶり直して言った。

4人はついに出発した。


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