恋のライバル?
「なんか勉強ムズくなってね、、?」
授業中、珍しく起きていた黒崎はたまには授業も聞いてみようと先生の話に耳を向けていた。
「当たり前でしょ、、もう2年生なのよ?」
隣の席の霧島はそれを聞いて少々呆れていた。
「去年でもギリギリだったのにもっとムズくなったら俺もう死じゃねえか?」
「そうね」
「辛辣だな」
黒崎のことをばっさり切り捨てた霧島に黒崎は助けを求める。
「放課後また勉強教えてくれよ、、これほんとにやべえぞ」
「はあ、、仕方ないわね、、」
(教えてはくれるんだよな)
今も今までも散々嫌がりながらも断られたことはない。なんだかんだで優しさを感じている黒崎である。
「そんじゃあ今日の放課後教室集合な」
「わかったわ」
そうして放課後の勉強会を開催することが決まった。
「わかんねえよお」
「早いわよ、、」
迎えた放課後勉強会、黒崎は開始5分で項垂れていた。
「やるしかないんだから。ほら、次の問題よ」
「ぐえー」
怠けがちな黒崎をスパルタで指導する霧島である。
「これをこうしてって、、ん??」
「どうしたの?」
書いている途中でいきなり教室のドアの方を見る黒崎である。
「いや、、今誰かいたような気がして、、」
「気のせいよ、勉強で頭おかしくなったんじゃないかしら。いや、元からおかしかったわね」
「うんやかましいわ」
シンプルに悪口を言う霧島にツッコむ黒崎である。
「ん、、、?」
ドアの方に違和感を感じた黒崎は再度視線を向ける。
「なあ、、なんか見えてないか、、?」
「ほ、ほんとね、、」
ドアの端っこに少しだが髪の毛がチラ見えしていた。
「もしかして俺らが邪魔で入れないとか、、?」
「だ、大丈夫でしょ、、ただ勉強してるだけだし、、」
そんな会話をヒソヒソとしていた2人だが、黒崎はその髪の毛に見覚えがあった。
「ん、、?その髪型は、、亀井か?」
「ひゃう!?!?」
黒崎がそう問いかけるとポニーテールがピクンと動き、ドアの向こう側から声が聞こえてきた。
「なんでそこに隠れてるんだ?」
「ご、ごめんなさい!」
黒崎に話しかけられた女子は隠れるのをやめ、黒崎たちの方に向かってきた。
「、、、、、」
「な、なにかしら、、?」
黒崎たちの方にくるやいなやその女子は霧島の方をじっと見つめていた。
「き、霧島さんは、、」
「はい、、?」
「霧島さんは黒崎くんとどんな関係なんですか!!!」
「はい?」
突然の女子の問いかけに霧島は困惑していた。
「彼女なんですか!!!」
「ち、ちがうわよ!」
「放課後一緒に勉強なんて彼女以外ありえないでしょ!!」
「だ、だから違うって言ってるでしょ!てかまずあなた誰よ!!」
「同じクラスの亀井恋花です!!今日はこのくらいで勘弁しておきます!」
「は、はあ??」
亀井はそう言い残して教室を去っていった。
「な、なんなのよあの人は、、」
「、、、、」
「な、なんで黙るのよ、、」
黒崎は亀井が去ったあと、気まずそうに口を閉じていた。
「そういえば、黒崎くんあの子の名前呼んでたわよね?知ってるの?」
「いやあ、、えっと、、」
「別に言いたくないならいいのだけれど、、」
珍しく言葉が詰まっている黒崎に違和感を覚える霧島である。
「ば、バレンタインの時にチョコ渡してくれた人で、、」
「ああ、そういうことなのね」
「告白されたから断ったんだけど、、諦めてないっぽくて」
「根性ありそうな感じだものね、、」
見た目こそ全然違うものの、かなり勢いのありそうな星宮タイプだ。そんな女子が簡単な諦めるとは思えない。
「ま、まあじきに俺のことも忘れるだろ」
「いや、、どうかしらね、、」
霧島は少し嫌な予感がしていた。そしてその予感はすぐに的中することとなった。
次の日。黒崎が学校に来ると早速亀井がやってきた。
「黒崎くんおはよ!!今日もイケメン!!」
「お、おはよう」
朝から元気に突撃されて少々参っている黒崎である。
「龍っちの近くにいる女の子だれ!?」
「亀井さんよ、黒崎くんのことが好きだって」
霧島と星宮はそれを遠くから眺めながらヒソヒソと話していた。
「恋のライバルじゃん!!玲奈っちも負けてられないよ!」
「こ、恋のライバル!?なんで私が恋してることになって、、!」
「いや、今更それは無理じゃない?好きでしょ普通に」
「いや、、、その、、、す、、好きって認めると恥ずかしいのよ、、!」
霧島は顔を覆って小さな声でそう呟いた。
「玲奈っち可愛い〜!!誰にも渡さない〜!!」
「あ、暑苦しいってば!!」
霧島の可愛さに自制が効かなくなった星宮は霧島を覆い被さるように抱きしめた。
「なんで私じゃダメなんですか!!やっぱり霧島さんが好きなんでしょ!!」
「!?!?!?」
「ちょっとおい、、!声でけえよ、、!落ち着けって、、!!」
「なんだ?修羅場か?」
「浮気現場?」
亀井のかなり大きめの声に、教室がガヤガヤし始めた。
「玲奈っち好きって言われてうれしそ〜」
「う、嬉しくないわよ、、!別に本人が言ってるわけじゃないんだから、、!」
「本人に言われたら嬉しいんだ」
「あんまり言うと姫華のパジャマ姿の寝顔を蒼空さんに送り付けるわよ」
「絶対だめ!!!ごめんなさい!!!」
散々攻撃体勢だった星宮は霧島の言葉で一気に縮こまっていった。
「はあああああ、、疲れた、、」
「龍っちおつかれさま!大変そうだね!」
何とか亀井を説得し離れることに成功した黒崎だったが、とっくに疲れ果ててしなしなになっていた。
「どうしたら諦めてくれんだ、、?付き合えないって言ってもグイグイくるし、、」
「モテ男は大変だね〜!」
「どうにかできないか?俺1人じゃ案が浮かばねえんだけど、、」
「う〜ん、、、あ!!いいこと思いついたよ!!」
「ほんとか!?」
閃いた星宮は霧島の方を向いた。
「な、何をする気なのよ」
「ふふん、それは放課後のお楽しみ♡」
そうして星宮の計画を聞くため、放課後はファミレスに集合することにした。




