2年生と新クラス
「もうすぐクラス替えかー」
3月、もうすぐで学年が変わる黒崎たちは4月になればクラス替えがある。
「楽しみなような寂しいような」
「あなたはまず進級できるかの心配しなさいよ、、」
「あれま」
やはり赤点ギリギリの教科が多い黒崎は、学年末テストで何とか赤点を回避しなければならないのだ。
「来年は委員長が勉強教えてくれることも無くなるかもしれないのかー」
「勉強は私居なくてもしなさいよ、、」
机に突っ伏しながら霧島に喋りかける黒崎である。
「来年も委員長と一緒がいいなー」
「わ、私は別にどっちでもいいけど」
「どっちでもいいなら一緒の方がいいじゃん」
「やっぱりあなたがいるとカロリー高いから別でもいいかもしれないわね、、」
過去の出来事が色々と蘇ってきて頭を抱える霧島である。
「委員長いなかったら学校サボるかも」
「いやちゃんと行きなさいよ」
「じゃあ毎日そっちのクラスに遊びに行こっと」
「それはやめて」
別れを惜しみ寂しがる黒崎をやんわり拒否る霧島である。
「あ、あんたってほんとに私の事好きよね」
「え?」
突然の霧島の言葉に固まる黒崎である。
「と、友達としてって意味よ!?」
「え、ああ!そういうことか!」
黒崎は別の意味のことを想像しており、かなり心臓がバクバク言っていた。
(まじびっくりした、、)
突然言われたため身構えておらずダメージを食らった黒崎である。
(仕返ししてやるか)
してやられた気がする黒崎は少し霧島にカウンターを返す。
「俺も好きだよ、委員長のこと」
「!?!?!?」
黒崎の言葉に驚きすぎて言葉が詰まる霧島である。
「と、友達としてってことよね!?」
「さあ?」
「さあってなによ!あなたが言ったんでしょ!」
「ははは、やっぱ委員長はおもしれーな」
「誰のせいだと思ってるのよ、、」
相変わらず平常運転の黒崎に呆れる霧島である。
「あー、、ほんとに離れたくねえなあ、、」
「だ、大丈夫よ、きっと、、」
「ほんとに?」
「ほんとよ」
「やったー」
「まずあなたは進級するところからよ」
「ういーす委員長がいるから大丈夫」
「そういうことじゃないのよ、、」
結局何も理解して無さそうな黒崎に呆れっぱなしの霧島であった。
「もうすぐ玲奈っちともお別れになっちゃうのかな、、さびしいよ〜〜」
「苦しいから抱きしめないでもらえるかしら」
「龍ちゃんなんとか進級できてよかったね」
「そうだな、結構ギリギリだったわ」
春休み、もうすぐ新たな学年になる4人はいつも来ているファミレスで1年生お疲れ様会をしていた。
「姫華はどこのクラスでもやっていけそうだけどね」
「あれ?名前呼びになってる」
いつの間にか蒼空の星宮の呼び方が星宮さん呼びから名前呼びに変わっていて驚く黒崎である。
「だって苗字呼びはよそよそしいでしょ!?こっちは蒼空っちって呼んでるのに苗字だったら距離感じるじゃん!」
「まあ、そんなもんか?」
いまいちカップルというものがよく分からない黒崎はあまりピンと来ていなかった。
「そうだ!玲奈っちも龍っちも来年からお互い名前で呼びあったらいいじゃん!」
「な、なんでそうなるのよ!」
「んー、委員長って名前気に入ってるんだけどなあ」
「それは名前ではないわよ、、」
「役職名って1番よそよそしいじゃん!ほら!名前で呼んでみて!」
「別に俺は呼べるぞ。玲奈、来年もよろしくな」
「りゅ、りゅ、、、」
「りゅ、、?」
「りゅ、流氷が見てみたいわね!」
「何言ってんだおまえは」
名前を呼ぶ恥ずかしさのあまり、全く意味のわからないことを言い始める霧島である。
「も〜恥ずかしがっちゃダメだよ〜?ほら!お互いの目を見て名前で呼びあって!」
「目を見る必要はないでしょ!!」
「ほら玲奈、こっちみて」
「な、なんかきもいわね」
「ひど」
霧島にシンプルに悪口を言われ少し傷つく黒崎である。
「りゅ、龍鬼、、くん、、?」
「なに?」
「は、話しかけてる訳じゃないわよ!」
「玲奈は恥ずかしがりやだなあ」
「ちょっと蒼空っちこっち来て、、!」
星宮が蒼空を霧島たちと少し離れたところに誘導する。
「なに?どうしたの?」
「なんであの2人はまだ付き合ってないの?」
「それは僕だって思ってるよ」
「どうしたらくっつくのかなあ」
「大丈夫だよ、龍ちゃんはやる時はやる男だから」
蒼空はニコッとして含みのある言葉を並べた。
「ん〜、、そう、、?よく分かんないけど、、まあ大丈夫だよね」
「うん、大丈夫大丈夫」
そう言葉をかけて2人は霧島たちの元に戻った。
「何話してたのよ」
「んーん!なんでもない!カップルの秘密の話!」
「なんなのよそれは、、」
「おい蒼空、お前なんか変なこと言ってないだろな」
「うーん、僕は言ってないかな」
「僕は??」
「ちょっと蒼空っち!!私を見捨てないで!」
「ただちょっと将来について話してただけだよ」
「もしかしてもう結婚の話まで、、」
「ち、違うよ!?そういう話じゃないよ!?」
星宮は珍しく顔を赤くして困惑していた。
「そういう話じゃないならなんの話してたんだよ」
「なんでもないって!」
「はあ」
いくら問い詰めても吐こうとしないので仕方なく黒崎は尋問を諦めることにした。
2年生初日、黒崎は玄関に貼られていたクラス表を元に新しいクラスへと向かった。
「おはよう、玲奈」
「おはようって、、ほんとに名前で呼ぶのね、、」
新しいクラスに入った途端目に入ったのは霧島の姿だった。
「しかしまた同じクラスなのね、、」
「なんでそんな嬉しくなさそうなんだよ」
「別に嬉しいとかはないわよ」
「俺はめっちゃ嬉しいけどね」
「う、うるさい、、!」
新しいクラスでも霧島と一緒で嬉しい黒崎と、素直じゃないがまんざらでもない霧島である。
「星宮たちは別のクラスか」
「そうみたいね」
蒼空と星宮もそれぞれが違うクラスである。
「いやだ〜!!玲奈っち〜!!」
「な、なんで入ってきてるのよ!!」
どうやら霧島と別のクラスになって悲しんでいる星宮が教室に入り込み霧島に抱きついた。
「クラス違くてもずっと友達だよね、、?」
「当たり前でしょ、あと暑いから離れて」
「いや〜!でも冷たい玲奈っちも可愛い♡」
「ほんとに帰ってもらえるかしら、、」
クラスが変わってもなんだかんだで一緒にいることになりそうで、ウザがりながらも少し嬉しい霧島であった。




